投資哲学

Philosophy -投資哲学Philosophy

皆さんは、なぜ株式に値段がついているか考えたことはあるでしょうか?
私たちは、それには3つの根拠があると考えます。

(1)残余財産価値
株式とは、企業の所有権を示す「証明書」です。もし会社を解散する場合、その会社が保有する財産から負債を返済し、
残ったものが所有者に分配されます。株式を持つことはこの分配を受ける権利であるため、企業が保有する財産は株式に
値段が付く根拠となります。
(2)将来配当を受ける権利
上記では会社が「解散する」ことを仮定しましたが、実際にそのようなことが起きることはまれです。
むしろ、現在の上場企業は「永続に続く前提(ゴーイング・コンサーン)」によって成り立っており、解散を選定とする
残余財産価値には限界があります。そこで重要となるのが、解散せずとももっているだけで受けられる経済的価値である配当です。
将来の配当額を見積もり、それを現在価値に割り引くことで、株式価値が理論上計算できます。

なお、将来利益の見積もりによって株式の価値を算出するのは、残余財産と配当をあわせて考えることに他なりません。
多くの人が株式の価値をPERで見積もるのはそのためです。(1)と(2)をいわゆる「ファンダメンタルズ」と言います。
(3)美人投票
一方で、株式が市場で取引されている以上、その「価格」についてはあくまで需要と供給によって成り立ちます。
市場参加者は上記のようなファンダメンタルズを基準に売買する人がいる一方で、多くは「価格」の変動で利益を得ようと躍起になっています。
「他に買う人がいるから上がる」という性質が、株式に限らずあらゆる市場性のある商品について言えます。
暗号資産の価格が上下するのもこのためです。

ファンダメンタルズに基づき投資を行うことと、美人投票によって利益を得ることとでは、優劣をつけることはできないでしょう。
市場経済は「自由」であり、各人が好きなように動くことこそが望ましいと言えます。

ただし、その中で私たちは、物事の本質を考えることをいつも主眼に置いています。
本質から離れれば離れるほど、しっぽが本体を振り回し、あるべき姿から離れてしまうためです。本質から離れるとは、すなわちバブルです。
17世紀のチューリップ・バブルや2000年前後のITバブルはその典型です。ここで本質を見失った人は、財産を失う結果となりました。

その反対も起こります。
すなわち、人々がリスクを敬遠するあまり、価格がファンダメンタルズを大幅に下回って取引されることがあります。
私たちはこのようなタイミングを見逃さず、積極的に買うことでファンダメンタルズからの乖離と、その後の長期的な利益や配当の増大によって
利益を得ることを目指します。
そこで買うべき企業は、長期的な成長が期待できる「素晴らしい企業」です。
ウォーレン・バフェットは、株式投資のコツを聞かれ、以下のように答えました。
”株式投資の本質は、素晴らしい企業を適切な価格で買い、
素晴らしい企業である限り持ち続けること”

私たちはこの言葉を忠実に実行することを目指しています。すなわち、

・普段は「素晴らしい企業」を探して対象を絞り
・相場が大きく下落するときに買って
・あとはその企業の成長を見守り続ける

この投資法を実践することで、目先の株価に惑わされず、長期的に資産を増やすことを目標としています。
何より重要なことは、自分が納得する企業に投資し、夜はぐっすり眠りながら、幸せな気持ちで投資を続けることです。

つばめ投資顧問のコミュニティでは、こちらから提供する推奨銘柄はもちろん、最終的にはあなた自身で納得する企業にたどり着き「幸せな投資」を行ってもらうことを目指しています。
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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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