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先日の記事を投稿した直後に、スズキ(7629)はリコールによる800億円の特別損失を発表しました。とりあえず、書いた時点で買わなかったのは正解でした。
発表を受けて、週明けの株価は最大で9.1%下落しました。しかし、その後反発し、本日(2019年4月17日)には、発表前を上回る株価となっています。
反発した理由の1つは「悪材料出尽くし」があるでしょう。
特別損失と同時に、今後5年間で1,700億円の品質・安全投資を行うことを発表しました。調査報告書には検査人員強化など、かなり気合の入った対応策が書かれています。
ここまでやるからには、もう悪い話は出てこないだろうと投資家は考えたのかも知れません。
もう1つは、単に相場の雰囲気が良かったということです。
今週の株価は連騰を続けています。その流れに乗れば、特別損失800億円の悪材料もさらっと水に流されてしまいます。相場はそれほど移ろいやすいものです。
週明けの安値からは10%以上も上昇し、「なぜ安値を拾わなかったんだ」という後悔がないわけではありません。
しかし、今週の相場がこれほど良いと想定することはできませんから、逆にさらに下がっていた可能性だってあるのです。それがリスクというものです。
冒頭の記事にある通り、インドで圧倒的な地位を誇るスズキの将来性には一目を置いています。一方で、1,700億円の投資や人員の強化を行えば、当面の業績の足を引っ張ることは必至です。
景気が減速すれば、自動車会社は業績に大きなダメージを受けます。そもそも、自動車産業が激戦地であることは間違いありません。
短期の動きに慌てて飛びつかず、長い目で見ていい銘柄を安く拾うことが、バリュー株投資家が取るべき行動です。
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