Warning: Undefined variable $echo in /home/tsubame104/tsubame104.com/public_html/wp-content/themes/tsubame2024/library/shortcode.php on line 35
東芝の白物家電事業を買収すると報じられた美的集団(Midea Group)ですが、多くの人にとって馴染みのない会社だと思います。この記事では、その中身に迫りたいと思います。
世界第2位の白物家電メーカー
美的集団は中国の白物家電メーカーで、エアコンや冷蔵庫、炊飯器などを製造しています。売上高は約2.7兆円で、当該分野におけるシェアは世界2位となっています。
世界2位の割に知名度が低いのはなぜでしょう。それは中国市場があまりに大きいからです。例えば同社最大の商品であるエアコンは、中国が世界需要の約4割を占め、中国での順位がそのまま世界ランクになります。1位はハイアールで、美的がそれに続くというわけです。
創業は1968年と、思いの外老舗です。最初は瓶の蓋を作る小さな事業から始まり、1980年から家電の製造を開始。中国家電メーカーの買収やエアコン製造での成功を経て、現在の地位を獲得しました。
東芝とは切っても切れない関係
そんな美的と東芝は切っても切れない関係にあります。1990年にはエアコン製造で提携し、その後も複数の合弁会社を立ち上げています。美的が飛躍するきっかけとなったのもエアコンですから、東芝に恩義もあるでしょう。
エアコンやコンプレッサーの製造や中国販売に関して協力して行っていたことから、お互いのことはよく知っているはずです。東芝が売却後もブランドの使用を許可しようとしているのは、そういう背景があるのかもしれません。
超好業績!
美的の分析に戻ると、実はかなりの好業績企業であることがわかります。
売上高純利益率は7.4%と、パナソニックの2.3%はもとより、同じ中国企業のハイアールの3.6%をも大きく上回ります。家電メーカーとしては驚異的な数字です。無駄を省く製造工程の効率化を徹底しているということで、トヨタ生産方式を彷彿とさせます。
80年代は松下電器産業(現パナソニック)など日本企業の経営手法を学び、90年代は「より中国人に合っている」とゼネラル・エレクトリック(GE)など米国企業の研究に力を入れた。97年にGEを参考に事業部制を導入。権限を分散し、市場の変化に素早く対応できるようにした。管理職などには利益や技術開発の成果を厳しく問い、未達成には降格や減給で臨んだ。業務の無駄を徹底して省く「リーン管理」と呼ぶ手法も導入。組織で勝つ体制づくりに余念がない。(hanashowten filing)
中国市場の拡大に伴い、売上高も急増しています。ここ数年の成長率は年率約20%と、3年で2倍になる勢いです。2017年には売上高を2.7兆円から3.8兆円に増やす計画を掲げています。
一方で、中国ばかりに頼らない姿勢も見せ、東南アジアや南米へ進出しています。今でこそ好調な中国市場ですが、若者人口の減少や家電製品の普及により、成長の鈍化が想定されるからです。2014年には日本にも拠点を設けており、東芝の白物家電事業買収は渡りに船だったのでしょう。
喉から手が出るほどいい銘柄だが…
そして私が驚いたのはその株価です。これだけの高収益・高成長にも関わらず、PERは約10倍。PERをEPS成長率で割ったPEGは0.4と相当割安な水準です。(PEGは1を割ったら割安と言われます。)
「それは買わない手はない!」と思った人もいるでしょうが、残念なことに、日本からは個人で同社の株を買うことはできません。深セン証券取引所に上場していますが、外国人は基本的に参加できないA株のみの上場なのです。
とはいえ、これから世界を見据えて活動する美的は要チェックでしょう。
プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』
メールアドレスを送信して、特典をお受取りください。
※個人情報の取り扱いは本>プライバシーポリシー(個人情報保護方針)に基づいて行われます。
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。
コメントを残す