株はいつ買うべきか?本当の長期投資は年に数回しか取引しない事実

株価の動きには「大波」「小波」があります。大雑把に言えば、大波は数年単位のサイクル、小波は数ヶ月単位のサイクルです。

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「株をいつ買うべきか?」に対する答え

長期投資で成果を出すには、大波に乗る必要があります。大波の底で買えれば言うことはありませんが、逆に天井で買ってしまうと回復に数年を要することになります。

そのようなことは誰でもわかっているのですが、問題はこの大波の動きは非常に読みづらいということです。3年で終わるかと思ったら実は5年続いたということも珍しくありません。

また、数年単位の底を待っていたのでは、いつまで経っても投資することができず、永遠にチャンスを逃し続ける可能性だってあります。

そこでもう一つ参考になるのが、小波に着目することです。小波は数ヶ月単位で訪れます。年に数回、株価が大きく急落したタイミングで「とりあえず」買うのです。

そのタイミングが大波の下り坂の入り口の可能性はあります。しかし、それでも小波の天井で買うよりは何倍もマシです。少しでも安い価格で買えれば、損失を抑え、上昇を取りやすくなります。

反対に、小波の上昇時や天井で買ってしまったら、損失が大きくなるばかりか、大波が戻ってくるまでにも時間がかかることになってしまいます。

すなわち、目の前で大きく上昇しているタイミングで買っても何も良いことはないということです。

もちろん、本当に良い銘柄ならいつ買っても大きく伸びるという反論はあるでしょう。しかし、本当に伸びる銘柄が簡単に分かれば苦労はありません。銘柄選びに100%がないからこそ、行動をコントロールしてうまく立ち回ることがリターン向上に欠かせません

本当の長期投資の取引は年数回。空いた時間で良い銘柄を探そう!

理想としては、ファンダメンタルズ(業績など)の大きな成長が期待できる銘柄を、割安感がある中で、さらに小波の底のタイミングで買うことが大切です。

そのために、普段は良い銘柄を探し、割高・割安を見極め、そして年に数回の相場調整のタイミングで思い切って買うことが成功の秘訣です。そこで良い銘柄を買えれば、あとは売りを考える必要はありません。

したがって、実際の取引はほとんどありません。年に数回だけ買って、あとは寝て待っていれば良いのです。売りも買いも、焦る必要などありません。以下の「はっしゃん」さんのブログがとても参考になります。

【参考】長期投資に必須!株を長くホールドするために必要な3つのこと(株ブログ はっしゃん式 投資研究所)

参考までに、アベノミクス以降の
はっしゃんの年間取引日数と
株式パフォーマンスをご紹介しましょう。
 2012年: 2日 (+34.5%)
 2013年: 4日 (+58.0%)
 2014年: 0日 (+2.6%)
 2015年: 0日 (+28.2%)
 2016年: 1日 (+14.8%)
 2017年:12日 (+57.1%) ← 多くの保有株がバラバラに天井を打ったため多くなっている
 2018年: 8日 (-8.6%)
 2019年: 4日 (+68.1%) 10月末まで
平均で年間4日程度です。

一番やってはいけないことは、株価が上がってきてから焦って買い始め、しかし結局そこがピークとなって、さらに塩漬けにしてしまうことです。これだと、資金を無駄に固定するばかりか、トータルの損失が膨らんでしまいます。

さて、今の状況は株を買うべきタイミングでしょうか。賢明なあなたなら答えは見えてくるはずです。

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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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2 件のコメント

  • いつも楽しく拝読させて頂いております。
    はっしゃさんのブログ、初めて知りました。
    参考になる情報を教えて頂き、ありがとうございました。

  • 栫井 駿介 へ返信するコメントをキャンセル

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