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以下、文章化したものです。
7月1日に東京ディズニーリゾートが新型コロナウイルスによる休園から開け、徐々にお客さんが戻り、ファンとしては待ちに待った状態だと思います。
東京ディズニーリゾートというのは日本のオリエンタルランドという会社が運営していて株式を上場しています。
すなわちにこのオリエンタルランドの株を買って株主となる事で、あなたも東京ディズニーリゾートの株主になる事が出来ます。
株主になれば株主優待も貰えるので一石二鳥です。
一方で投資で損してしまうと本末転倒なのでなるべく良い価格で買いたいというのが投資家の心情だと思います。
今回はこのオリエンタルランドはいくらだったら安心して買えるのかという事を事業戦略などから分析してみたいと思います。
東京ディズニーリゾートの今までと今後
まず東京ディズニーリゾートの歴史ですが、1983年に開業、その後ホテル等も開業し、2001年に東京ディズニーシーを開業しました。
2011年に東日本大震災がありましたが、その時にキャストが素晴らしい対応をしたという事で評判も上がりました。
更にはこの10年で特に大きく成長しています。
30周年イベントなどお客さんを引き寄せるイベントを開催し、ファンがどんどん増えて入場者数も年間3000万を超えるとんでもない状況でした。
2013年頃から入場者数が年間3000万人を超えていました。
2013年は30周年イベントがあったのですが、その後も途切れさせる事なく、 直近の新型コロナウイルスによる休園を除いて、常に右肩上がりと言ってもいいのではないかと思います。
入場者数も増えていますが入園料もものすごく上がっています。
1983年に開業した時はワンデーパスは3900円でしたが、2001年頃から毎年のように値段を上げてきて、現在8,200円で当初の倍以上の高価格になっています。
入場者が増え、価格も上げたという事ですから大儲けです。
売上高以上に赤で示している営業利益が、2007、8年頃から急激に上昇してきています。
施設などは固定費なので費用はそれほど上がらなかったにも関わらず、入園料を上げたのでどんどん売上の増えた分が利益となり、売上利益率としても10%ぐらいから25%ぐらいまで上昇したという事で、業績が拡大している訳です。
もちろんこれに伴って株価も上昇しています。
今大規模開発というのを行っていて、今後への期待も大きくなっています。
特にディズニーシーの大幅拡張プロジェクトということで2500億円をかけて開発していて、それが2023年度に開業する予定です。
トイストーリーホテルが2021年度に開業するという計画もあります。
これらが開業する事によってますますお客さんが入るようになるでしょうし、これ自体もメディアで宣伝されるでしょうからディズニーリゾートに行きたいというお客さんもますます増える事が想定されます。
一方では目先新型コロナウイルスによって入場者数がかなり制限されていて、入場の時点で抽選という形になってしまっています。
そういった事もあって当面の業績は厳しいと思います。
しかし新型コロナウィルスが収束するにあたって、同じようなタイミングで大型拡張プロジェクトで新施設が開業という話になれば、ますます溜まっていた「ディズニーに行きたい」という欲求と、更には宣伝効果で人がドッと押し寄せてそれが長い期間続くのではないかと思います。
したがって今後も更なる成長がまだまだ期待出来る会社だと考えています。
いくらなら買える?
そのオリエンタルランドの株主優待ですが、株式の取引は基本的に100株単位ですから100株持っていれば1年に1枚、3月に3月末時点の株主に対してワンデーパスが送られます。
株式を持っていればタダで貰えるという事なので、年1回はディズニーに行くという人は是非持っていたいという事になる訳です。
その株価ですが、特に2012年頃から大きく上昇してきました。
株価は現在1万4000円になっています。
100株単位での購入なので、1万4000円の100株ですから最低投資単位が140万円にもなってしまいます。
これだけ高い金額を払ってディズニーの株主になるのですから、下手に損をしたくありません。
100万円の10%下がったら10万円損をしてしまう事になりますから、ちょっとした出来心で持つような金額ではないという事になってしまいます。
人気のある銘柄だから下がらないと思ってしまうかもしれないんですけれども、株式投資というのはそう甘くありません。
ディズニーに関しても何らかの要因で評判が悪くなったり、あるいは人々が飽きてしまったという事も考えられなくはないです。
また、事故が起きて評判を落とす可能性もありますし、そもそも株価が今割高過ぎるというところがあります。
PERは株価が利益の何倍かというものですが、一般的には15倍から良い企業で20数倍というところなのですが、このオリエンタルランドに関しては2019年3月期の基準で50倍とかなり高い数字になっています。
株価が割高ということは、業績が良かったとしても、投資家が興味を失ってしまった時にはやはりかなり下がります。
例えばPERが平均的な25倍の水準まで下がっただけで株価が半分になってしまい、140万円を投資していたら70万円の損失を被ってしまう事にもなり兼ねません。
株を買うからにはなるべく安全な価格で買いたいと思うのが投資家の心情です。
じゃあいくらで買えばいいのか。
株価というのは未来を織り込むものです。
未来のオリエンタルランドの業績を予想する事によって、いくらまでだったら妥当な水準として買えるのかという事がある程度計算できます。
2019年3月期の過去の最高益を計上しているんですけど、その時のEPSすなわち一株当り利益が274.6円です。
10年間大きく成長してきたと言いましたが、その成長が続いたとして売り上げが年率3%で成長しています。
更には最高益を出したときの売上高に対する利益率という形で計算すると、EPSが10年後に330円となります。
もちろん利益率が上昇すればまだまだ利益が上昇するという事もあります。
この10年は利益率が上昇してきましたが、ここでは比較的固く見て利益率は上昇しないというような計算をしています。
EPSにPERかけると株価になる訳なんですが、PER30倍ぐらいというのがこのような成長企業としては比較的妥当と見られる水準ですから、330円に30倍をかける事によって9,900円という数字が出てきます。
キリよくおよそ1万円になります。
私の計算では株価が1万円を下回れば比較的安心して買えるということになります。
実際に株価を見ますと、新型コロナウイルスで下がったところで11000円くらいまで下がりました。
1万円を切る事はありませんでしたが、1万ぐらいだったら買いたいという投資家がかなり多いという事です。
相場が悪くなる事によってオリエンタルランドような人気のある銘柄でも、全体に従って下がる事があるので、また1万円にタッチする可能性もあると思います。
是非買いたいと思っている投資家はこれぐらいで買えれば少なくとも大きな損失を被る事はないのではないかというのが私の考え方です。
もっとも気をつけていただきたいのは、1万円から絶対下がらないと言っている訳ではないということです。
株価というのは業績と関係なく大きく動くものですし、瞬間的には1万円を下回ってしまう、それが長く続く事も十分考えられます。
すぐに儲けようと思う人はこういった考え方はしないのですが、一方でずっと持ち続けているのだったら仮に7000円になってしまおうとも、将来的にまた1万円になり、1万円を超えていけば当然その間に配当や優待も貰えるので、それで構わないと考えられる訳です。
ですから長期投資という事になりますと1万円を切って買っておけば、相場が変動によって大きな損失を被る事がない、すなわちこれが株式の価値に投資するという考え方です。
例えばまた値上げをして、更に利益が増える事になりましたら、当然株価も上がってくるので、その時には大きな上昇を手にする事が出来ます。
株式には、下がる事もあるけれども上がる時には大きく上がる可能性があるという側面があります。
私が推奨する長期投資ではこのような良い銘柄をなるべく安く買う事によって、上手くいった時に大きく伸びる事を期待して投資するものです。
こうすれば株価の変動に左右されずに安心して、好きな企業を持ち続ける事ができます。
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わかりやすく非常に参考になりました。
感謝意足します。