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つばめ投資顧問ではバリュー株投資を推奨しています。しかし、この投資手法にも弱点はあり、その多くが投資家の精神力に関係するものです。弱点を知り、自分を客観的に見つめることで、困難を乗り越えることができます。
最初は上がるどころか、むしろ下がる
バリュー株投資は人と違う道を通ろうとするものです。人がそのとき買いたがらない銘柄にチャンスが眠っていると考えます。
人が買いたがらないということは、上がるどころか一時的にはさらに値を下げる可能性も高いのです。
保有している銘柄の株価が下がると誰しも不安になります。もしまだ買っていなかったとしても、ずるずる下がる株価を見て、一体いつ使えばいいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
今回はこのような問題に対する解決策をお示しします。
底値で買うのは不可能
そもそもバリュー株投資とは、短期的な株価の変動は予測できないことを前提とした手法です。重要なのは企業の本質的な価値を考えることであり、数日や数週間に株価が上がるか下がるかを考えても仕方がないのです。
もちろん、より安く買えるにこしたことはありません。しかし、少なくとも企業の本質的な価値を下回っていれば、価値と価格の差に収益機会を見出すことができます。
一番低い価格(底値)で買おうという考えは、欲の出しすぎです。予言者でもない限り、底値で買うことは不可能です。もちろん、チャートを見ても底値かどうかなんて分かるはずもありません。
バリュー株投資は企業の価値を信じて投資するものです。株価が下がって、その企業の価値に不安を覚えるくらいだったら、最初からそんな株に手を出すべきではありません。不安になるのは企業が悪いのではなく、自分への自信のなさの現れです。
株価下落はラッキー
不祥事などのイベントによる株価下落の際に投資するときは、ニュース次第でどこまで株価が下がるのか分からないこともあります。
そういう場合には、最悪の事態を想定して企業の価値を考えます。先の三菱自動車のケースでは、損失額は最大でも1,000億円程度と考えられ、5,000億円の現金を保有する同社の価値への影響は大きくなかったのです。
株価は企業の価値を下回っているけど、まだどんなニュースが出てくるか分からず投資をためらう人は、まず最小限の単元から「打診買い」をしましょう。
そこからさらに株価が下がったのならば、収益機会が拡大したということになるので、ラッキーと思って買い増しを行えばよいのです。(もちろん、下がった理由が企業の価値にとって致命的でない場合です。)
逆に株価が上がってしまい、企業の価値を上回ってしまったら、今回は運がなかったと思って諦めましょう。後悔は何の意味もありません。同じ銘柄にこだわらず、また次のチャンスを探したほうが賢明です。
簡単に利益確定しない
買った株を売る時も注意が必要です。
株価が上がり、含み益がプラスになった時点で、多くの人は利益を確定させたいと感じてしまいます。しかし、株価があなたが信じる企業の価値よりも安い価格ならば、まだ売るべきではありません。
どうしてその株を買ったのかもう一度考えてみてください。企業の価値を信じて買ったはずなのに、それよりも安い価格で売ってしまうことは、投資を決めた過去のあなた自身に対する裏切り行為です。あまりに早く売ってしまい、その後の上昇を逃してしまうから成果が上がらないのです。
一度利益を確定させて、また同じ価格で買おうと思っても、上昇トレンドに入った株を同じ価格で買うことは困難です。売買には手数料もかかりますから、無駄な費用を発生させてしまいます。
利益を確定させてしまったら、税金も払わなければなりません。一方、含み益の段階では税金は発生しません。株で長期的に資産を増やそうと思うなら、なるべく利益を確定させずに持ち続けた方が得になるのです。
まとめ!
- 人と違う道を行け
- 企業の価値(=自分)を信じて投資せよ
- 目の前の株価変動に欲を出すな
このことを心に留めて、バリュー株投資に励みましょう。
プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』
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バリュー投資について質問です。
株の初心者は少額から始めると思いますが、長期に保有したいという考えならば、バリュー投資はお勧めできますか。また、最初は少額なので、少しずつ同じ銘柄の株を買い増ししていくように進んでいくのでしょうか。
児玉さま、ご質問ありがとうございます。
長期保有こそ、バリュー投資をおすすめします。企業の本質的価値に基づくバリュー投資は、数年単位ではじめて効果を発揮するものです。
おっしゃるとおり、最初は少しずつ買い増しすることをおすすめします。慣れてきたら、徐々に買う金額を増やしていくのが理想的です。