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以下、文章化したものです。
今回はナンピン買いの是非についてお話ししたいと思います。
株式投資をされる方なら一度は耳にした事があるはずのこのナンピン買い。
使い方によっては上手く使う事が出来るはずなのですが、下手をしたらとんでもない損失に繋がりかねません。
今回はその有効な使い方についてご説明したいと思います。
技術を要する「ナンピン買い」
ナンピン買いがわからない方の為にご説明しますと、最初に買った価格から株価が下がってから、また買う事によって平均単価を引き下げるというものです。
平均単価が引き下がりますから損失率というのは下がります。
株価が少しでも上がってきたら利益が出やすくなるという側面がありますが、一方で相場の格言には「下手なナンピン、スカンピン」というぐらい危険なものだという風にもされています。
まずその危険性について説明します。
株価が下がるという事は多くの投資家が、その会社に対して何らかのネガティブな反応している可能性が高いという事になります。
そのネガティブの理由としては業績が悪かったり、何か不祥事があったり、何か悪い噂があったり、そういった事から株価が下がっている、そうなると当然今後の業績とか長期的な価値といったところが下落するという事になるので、株価の下落は妥当であるというような考え方で、そこから更に株価が下がり続けるとしたらいくら安く買ったとしても損失を膨らましていくだけという事にもなってしまいます。
だからこそ「下手なナンピン、スカンピン」と言われる訳です。
一方で全く関係ない下落というものもあります。
例えば相場全体が下げた時にどんなに良い銘柄であっても、相場全体が下がれば売られますからそのような時にナンピンをしていけば安く買えたという事で、その後利益が出やすくなるというところもあります。
また何かしらのニュースが出たとしても、そんな大したニュースではないのに、株価が過剰反応して必要以上に下がるという事もあります。
そんな場合にこそ買いのチャンスとなる事もあります。
ただし、かなり難しい技術が要求されます。
本当に出たニュースが大した問題じゃないのかどうかというのは、これは企業のビジネスをよく知っていなければなかなか判断するのは難しいです。
それを判断出来ないまま何となく機械的に単価を引き下げようと思ってナンピンを繰り返していると、まさに泥沼にはまってどんどん損失が膨らんでしまうというような状況になってしまいます。
また短期トレードにも向きません。
株価が下がっていくというのはトレンドとしては明らかに下落傾向になっています。
短期のトレードというのはトレンドに乗る事が大切なので、そんな時にナンピンなんかしていたら上昇トレンドじゃなくて、下落トレンドに乗ってしまうという事になります。
下落トレンドにわざわざ乗ってわざわざ資産を減らすというような事は、これはもう御法度なので、短期トレードでナンピンは絶対してはいけません。
私のナンピン戦略
ではそこで私はどうしているのかというと実は、私ないしつばめ投資顧問投資戦略というのはこのナンピンを多用する戦略を取っています。
それは何故かというと私の投資の考え方に深く関わっているからです。
私の投資の考え方というのは、まず企業の実態業績などから適切と考えられるファンダメンタルズを見積もります。
それで適正な株価がおよそこのぐらいだろうと見積もって、今の株価がその価値よりも安いところにある時に買うという事を心がけています。
したがってそのような考え方からすると株価の下落というのは、この本来あるべき価値との差を大きくするものですから、よりお得に買えるタイミングという事になります。
この投資手法をバリュー株投資とも言うのですが、これを行っているのがウォーレン・バフェットです。
ウォーレン・バフェットが言うには、株を買うからには株価が50%下落してもそこで持ち続けて、出来るならばそこで買えるような銘柄を買いなさいという風に言っています。
まさに私の考え方はその50%下がっても買えるようなしっかりとした株を買って、そして株価が下がるようなら、更に買い増すという事を行っています。
具体的にそのやり方について見てみたいと思います。
最初に1500円で買ったとしましょう。
その後株価の調子がイマイチ芳しくなくて1250円に下がってしまいました。
ここでナンピンすべきかという判断をしなければなりません。
これだけ下がると何らかの悪い材料が出ていたり、あるいは本来の価値の変化とは関係のない相場全体の下落だったり、あるいはこのセクター全体的に売られているというような事もあります。
ここで問題ないと判断出来たら買う訳で、逆にここで実はそこそこ問題が生じていて、その企業のファンダメンタルズ業績などに、今後大きな影響を与えそうだという事になると、それは持ち続けるのが難しいですし、あるべき価値のところ方法が下がってきてしまいますから、そのような場合は損切りを迫られます。
ただしそうでない場合というのはお得に買えるチャンスという事になるので、ナンピン買いをする訳です。
同じように1000円まで下がったとして、この時もまた同じように判断をする訳なんですが、ここで買えたとしましょう。
そこで1500円、1250円、1000円で3段階で買えたとすると、単価が1150円でそれぞれ100株ずつ買ったとすると300株という事になります。
もし株価が上手く上昇し、一旦下がったところの1250円まで戻ったとすると、この時点で単価が1250円になっていますから、プラマイゼロです。
1500円から買い始めましたがナンピンをしたおかげで、この1250円の段階で0になってプラスに転じます。
そしてそのまま上がっていくと、当初買い始めた1500円まで戻ったとしたら、なんと自分のポートフォリオとしてはプラス20%、7万5000円の利益を得る事が出来ます。
更に1500円から2000円、株価としては30%ぐらい上がったという事になるのですが、2000円になったとすると、自分の持ち株は単価が引き下がっているので、最終的にプラス60%、375000円買って225000円の利益を得る事が出来る訳です。
ここで特にミソとなるのは最初に買い始めた価格1500円の時点で、すでにプラス20%の利益が出ているという事です。
株式投資というと大きな上昇トレンドに乗らなければならないと思うかもしれませんが、1500円が間違いなく達成出来ると思うならそこから下がるようならどんどん買っていけば、同じ1500円に戻っただけで十分に利益を出す事が出来ます。
だからこそ私はこの1500円よりも高い価値が確実に見込めるものを買うという事で、それに対してそれより割安と考えられる株価がで落ちてしまったとしたらナンピン買いを行うというような戦略を取っています。
もっと言うならば1500円で1回買っただけだったら、100株だとしたら100株買っただけでは金額としては124000円とそんなに大きくなりません。
しかしこうやってナンピン買いで株数も増える事によって、金額が最終的に375000円という金額になります。
そこから上がった時のプラスの金額というのも当然大きくなります。
したがって私はこれぐらいの株価には遅かれ早かれ達するだろうという価値がしっかりしている銘柄を、ナンピンを含めた安くなった時にどんどん買うという戦略で資産を増やすという事を行っています。
再三言っているようにどんな銘柄でも買えばいいという訳ではありません。
よくお客さんから頂く言葉ではとにかくナンピン買いによって単価を引き下げて、マイナスを小さくして、そしてプラスになったら売ってしまおうというような事を言うのですが、そういった株はおおよそダメな株だったりして、そもそも株価が戻って来なかったり、戻る前にものすごい時間がかかったりします。
それは結局選んだ株が悪いという事になるので、平均単価がどうこうという問題ではなくて、その銘柄で損が出ていたとしても潔く損切りすべきです。
それよりもせっかくナンピンするようなお金あるのだったら、もっと良い銘柄を買った方がいい訳です。
個人投資家の皆さんがよく失敗するのが、駄目な銘柄にいつまでも固執してしまって、そこで無限ナンピンを繰り返して下手なナンピンスカンピンという状況に陥ってしまう訳です。
ある銘柄での損益にこだわる必要はありません。
私たちは投資家ですから、色々な銘柄からどんな銘柄にでも投資する事が出来ます。
国内に3000銘柄以上もあります。
その中でトータルにプラスになれば良いので、個別銘柄で仮に損失が出ていたとしてもその銘柄が駄目だと判断したらもう売ってしまって、より良い銘柄を買って、本当に良い銘柄だったらこのようにナンピンをして沢山買ったら、少しの上昇でも大きなプラスを得るという戦略を立てればいい訳です。
結局これをやる上で一番大切なのは良い株かどうかを判断出来る事、またその材料が出た時にそれがどういう意味を持っているのかという事を判断出来る事です。
私はそれを精緻に分析してお客さまにフィードバックしています。
そこでまたこの金額で買いましょうというような事を呼びかけています。
投資で機械的にこうしたら儲かるという絶対の道は存在しません。
だからこそよく監視してそして適切な行動を取るという事が、資産を増やす為に求められる事です。
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