絶対に損をしないこと ~バフェットのルール~


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バフェットをはじめとするバリュー投資家が最も重視するルールがあります。

ルール1 絶対に損をしないこと。
ルール2 ルール1を絶対に忘れないこと。

当たり前のように見える言葉ですが、投資家がつい忘れてしまいがちな重要な教訓が含まれています。

バリュー株投資とは損を避けること

「損をしないこと」とは、「損切りをしない」という意味でも、まして「含み損を抱えない」という意味でもありません。自分の投資が間違っているとわかったら損切りをしなければなりませんし、投資してすぐの含み損はバリュー株投資にはつきものです。

上記のルールは投資の結果に関して言っているのではなく、銘柄を選別するときの心構えについて書かれているものだと理解しています。

バリュー株投資の本質は、目先の利益を追うことではなく、損失を避けることです。株価は上がるか下がるかどちらかしかありませんから、下がる可能性をできる限り減らすことによって、上がる可能性を高めることができるのです。

下がる可能性をなるべく減らすためには、バフェットやグレアムの言う「安全域」を持つことが最も重要です。安全域とは、企業の本質的な価値と現在市場でついている価格との差のことです。長期的に見れば株価は企業の本質的な価値に近づいてきますから、この差が投資家にとっての収益機会となるのです。

バリュー株投資とは?

2016.04.28

欲を出してはいけない

しかし、安全域のことを理解していても、実行するのは強い精神力が必要です。なぜなら、人は欲を出すと簡単に安全域のことを忘れてしまうからです。安全域を忘れて欲を出すと、リスクの高い投資に手を出してしまいます。

ここでいうリスクの高い投資とは、「価格が上がりすぎている」「自分の知らない企業に手を出す」「足元がおぼつかない企業に投資する」ことです。これらの銘柄は短期的には株価が急騰することも多く、ついつい目移りしてしまいます。

長期投資では、リスクの高い銘柄に手を出してもいいことはありません。いくらそれまで儲けていたとしても、実態のない株価はやがてバブルの崩壊を引き起こします。そこで多額の損失を被り、二度と立ち直れなくなってしまうことが個人投資家の最大の失敗要因なのです。

このような失敗を招かないための戒めが、バフェットの「絶対に損をしない」というルールなのです。

損をしないために

では、損をしないためにはどうしたらいいのでしょうか。

安全域があるかどうかを見極めるためには、企業の本質的な価値を知る必要があります。そのためには「バリエーションを重視する」「自分の知っている企業を買う」「簡単にはなくならない強みを持つ企業に投資する」ことが重要です。

バリエーションとは、PERやPBRのことです。どんなに成長が予想される企業でも、100倍ものPERを正当化できる企業はほとんど存在しないでしょう。本質的な価値よりも安い価格で買うことは、バリュー株投資においては何よりも重要です。

株式投資とは企業の一部を持つことですから、知らない銘柄を買うほどのリスクはありません。バフェットも「リスクとは、自分が何をやっているか.よくわからないときに起こるものです」と言っています。しかし残念なことに、多くの投資家は投資先の企業が何をしているのか正確に把握していないことが多いのが現実です。

強みを持つ企業とは、バフェットの言う「経済の堀」を持っている企業のことです。簡単にはなくならない強みを持っていれば、仮に競合の進出や技術革新があったとしても、その企業の価値が急速に減ることはありません。これを見極めることが、先の見えない未来に対するリスク回避手段になります。

大事な資産を守る

バリュー株投資の原則は難しいものではありません。しかし、欲を出さずに原則に忠実でいることは強い精神力を要します。バフェットのルールを守ることで、致命的な損失を避け、長い目で見て大きな成果を挙げることができるでしょう。

つばめ投資顧問は、短期的な利益を追求するのではなく、あなたがこれまで汗水たらして稼いだお金を損失から守り、生涯を通じて資産を増やすための伴走者となることを目指しています。

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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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5 件のコメント

    • ご興味を持っていただき、ありがとうございます。
      サービス開始までもうしばらくお待ちください。
      当サイトでも随時情報を発信してまいります。

  • バリュー株投資を考えてみたいと思います。
    銘柄選択のために会社の本質的価値を評価する手法等のご指導を頂ければ幸いです。

    • ご興味を持っていただき、ありがとうございます。
      本質的価値を評価する方法については、本サイトや開始を予定しているサービスにて発信してまいります。ご期待ください。

  • 長期にみても株価と業績は比例も反比例もしません。米国ではそれは確かなことかもしれません。ここは日本です。そんな会社はどこにあるのでしょう。長期にみても比例はしてない

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