投資初心者がやってはいけないことを解説!証券口座の申し込みが殺到…あなたは「靴磨きの少年」になっていませんか?

バリュー株の上昇が終わる時

株式市場は好調が続きます。特にここのところは、バリュー株への資金の流れが止まらず、相場を押し上げています。銀行株が上がっていることはその代表的な例です。

一方で、これまで好調が続いていたハイテク株・グロース株は伸びが一服しています。金利上昇がその大きな要因ですが、金利上昇はグロース株以外にもマイナスの影響を与えます。金利が上がった方が良いのは銀行などの金融機関くらいのものです。

何が起きているのかと言えば、単純にローテーションではないかと思います。市場は常に新しいテーマを追う傾向があります。ハイテク株はもう食べ尽くしたので、他に何かないかと物色を始めたのです。中にはほとんど成長性が見られないような株も上がっています。金あまりのなせる業です。

バリューのターンがどこまで続くかはわかりません。ただ、これらの銘柄の特徴は「割安感が解消された」と感じられた時点で終わることは確かです。何年も続くものではありません。

一方、業績が伸び続ける企業ならローテーションなど読む必要はなく、持っているだけで株価は上昇を続けます。私がやろうとしているのはこんな株を見つけることです。決してローテーションの流れを読むことではありません。

相場の流れが変わるとついあちこちに浮気してしまいたくなりますが、株価の動きが正確に読めるものではない以上、いつも勝てる投資はありません。だからこそ私は、愚直に割安で成長する株を探し続けます。大切なのは目先で儲けることではなく、最後にしっかりと立っていることです。

投資初心者がやってはいけないこと5選

この文章は、多くの初心者の方も見ているので、改めて初心者が「やってはいけないこと」をまとめてみようかと思います。投資の世界では「これをすれば絶対に大丈夫」というものはなかなかありませんが、やってはいけないことは割と明白です。ぜひ心に留めておいてください。

1. イナゴ投資

普段取引の少ない銘柄に材料が出ると、突如多くの投資家が群がり、株価を押し上げることがあります。中には、意図的に材料を作り上げるためにSNS等で盛んに銘柄を叫ぶ人もいます。しかし、いずれにしても中身に乏しい材料だったり、株価が上がりすぎたりすると、あっという間に株価は元の水準まで下がるものです。このような銘柄に群がる多くの投資家を「イナゴ」、出来上がったチャートを「イナゴタワー」と呼びます。

瞬間的に儲ける「上手い人」、あるいは煽った張本人はうまく逃げ切れて大きな利益を手にするかもしれませんが、その他多くの「イナゴ」は損失を押し付けられる羽目になります。特に初心者は何が起きているのかもよくわかりませんから、下がり続ける株を見てただ呆然とし、含み損だけが残るパターンが珍しくありません。何より、単に株価が上がっているという理由だけで飛びついたり、誰かの言っていることをそのまま信じて投資するとろくなことにはならないことをよく示しています。

2. 株価の動きにばかり気を取られる

取引を始めたばかりだと、つい自分の銘柄の損益が気になって、何度も株価をチェックしてしまいがちです。しかし、損益を気にしたところでなんの解決にもなりません。もし下がっていて気を揉んでも、次の瞬間上がっているなんてことも往々にしてあるからです。もちろん、その逆もあります。これを繰り返していたのでは精神が持ちません。

株価を気にして意味があるのは、秒単位で動きをチェックし、瞬時に取引を行うデイトレーダーの場合です。彼らは常に動きに集中し、反射的に取引を行います。そこまでしないと儲けられない厳しい世界だからです。もしあなたが普通の兼業投資家なのだとしたら、彼らに勝てる可能性はほとんどないでしょう。したがって、兼業なら少なくとも数週間単位以上で取引を考えるのが得策です。

ちなみに私は数年単位の長期投資家なので、取引時間中に株価を見ることはほとんどありません。これが精神衛生上最も良いと考えます。

3. 信用取引

信用取引は、証券会社からお金を借りて、自己資金の最大約3倍までの取引を行うことです。単純に言えば、3倍の取引で利益は3倍、損失も3倍になります。

自己資金が少ない人にとっては、少しでも効率よく儲けようと考えてつい手を出してしまいがちですが、あまりおすすめできるものではありません。株の世界はそんなに簡単に儲けられるほど甘くありませんから、現物での勝ち方もわからないのに、損失が3倍になる取引を行うなんて、恐ろしい話です。

信用取引は、人間の心理と結びつくとより厄介なものとなります。損失が膨らむと、やがて自己資金が不足し「追加証拠金(追証)」が求められます。その時点で取引を解消すれば、損失は確定しますが借金が残るわけではありません。

ところが、人の心理はここで諦められないものです。損失を確定させたくないがために、無理して追証を払う投資家があとを絶ちません。やがては生活費や、消費者金融にまで手を出してしまう人もいます。こうして人生を破綻させてしまいかねないのです。

もちろん、例えばどうしても買いたい銘柄があるのに余力がない場合に一時的に使うなど、使い方によっては便利な制度でもあります。しかし、それは投資の「いろは」をわかっているから使えるのであって、最初から楽をしようと思ってはいけません。まずは自己資金を貯めることから始めるのが得策です。

4. 空売り

空売りも信用取引の一種ですが、要するに株価の下げを予測して儲けようとする手法です。

株価が上がりすぎている銘柄を見るとつい「下がるだろう」と考えて空売りを仕掛けたくなりますが、そんなに簡単ではなりません。なぜなら、大きく上がる銘柄にはどんどん新たな投資家が群がってきますから、その上げはかなりしつこいです。もう下がるだろうと思っても、そこから2倍になるなんてこともザラです。これも信用取引と同様に、ヤバいと思ったらすぐに逃げることが肝心なのですが、慣れていないとなかなかできるものではありません。

さらに、空売りで怖いのは、損失に限りがないということです。現物取引なら最悪0になって終わりですが、空売りの損失は株価に上限がない以上「無限大」です。「買いは家まで、売りは命まで」という格言すらあります。

株価は企業の成績表とも言えますが、それを頑張って上げようとしているところに「下げを狙う」というのは、あまり好ましい物ではないように思います。できれば、成績を上げることを期待していたいものです。

5. みんなが騒いでいる時に買う

「靴磨きの少年」という話があります。普段株の話をするようなことがないような人までが株の話をするようになったら、株価は天井が近いという格言です。この頃には、相場が上昇して株を買った多くの人がホクホク顔になっています。それを見た多くの初心者も参入したくなるということです。

しかし、その時には株価は割高になっており、先に買った人たちは今か今かと売り時を探っているのです。そんな時に何も知らずにやってきた初心者は、絶好の「カモ」ということになるのです。こうして新たな参入者がいなくなった時が、相場の天井になるのです。

投資を始めていきなり天井をつけ、あとは含み損となってしまったら、もうやる気が起きないでしょう。これが多くの個人投資家が「負け」で終わる最大の理由だと考えます。もちろん、本当はそれでも諦めなかった人こそが長い目線で見れば報われるのですが。

さて、ネット証券の口座開設は1、2月が盛況、この3月はさらに加速しているとのことです。これが更なる上げ相場を演出するのか、はたまた「靴磨きの少年」なのか、注意深く見守っていたいところです。もちろん、どんな時も「割安な成長株」を探すという当社の方針は不変です。

サイト訪問者限定プレゼント
あなたの資産形成を加速させる3種の神器を無料プレゼント

プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』

メールアドレスを送信して、特典をお受取りください。
メールアドレス *
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。

※個人情報の取り扱いは本>プライバシーポリシー(個人情報保護方針)に基づいて行われます。
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。

気に入ったらシェアしてもらえると嬉しいです!

コメントを残す

Popular Article - よく読まれている記事Popular Article

  • オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート)の株価が下落している3つの理由
    2024年に入りオリエンタルランドの株価が大きく下落しています。 出典:株探 今回はオリエンタルランドの現状を詳しく分析し、投資リスクを考え...
  • 【住友化学】株価60%暴落の2つの理由 PBR0.4倍だから買って良い? 
    日本の株式市場が盛り上がる中、大きく株価を下げている企業があります。 それは、住友化学です。 出典:株探 24年2月2日の第3四半期決算では...
  • ヤクルトの株価下落が止まらない!その原因と今後の見通しをアナリストが解説
    今回はヤクルトについてです。 ヤクルトの株価が下落し続けていますが、その理由と今後の見通しについて解説したいと思います。 長期的に成長してい...
  • 【東京メトロ】ついに上場!今年最注目のIPO、買うべき?
    東京メトロがいよいよ上場ということで、買うべきかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。 私が証券会社に勤めていた頃に上場をお手伝いし...
  • 銀行株は今後どうなる?そろそろ売り時?
    今回は銀行株についてです。 銀行株が上がりましたが、もう売るべきなのか、まだ持ち続けるべきなのか、悩んでいる方はぜひお読みください。 売るか...

Article List - 記事一覧Article List

カテゴリから記事を探す