【株式】逆張り投資成功マニュアル。やってはいけない方法とは?抑えるべき3つのポイント

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以下、文章化したものです。

 


今回は逆張り投資成功マニュアルということでお話ししたいと思います。

私は長期投資家ですけれども長期投資と逆張りというのはものすごく相性が良いです。 

ただしやり方を間違えるとひたすらダラダラと損失ばかりが膨らんでしまう可能性のある投資法でもあります。

逆張り投資で失敗せず、成功するためには何が必要なのかということについて詳しく説明したいと思います。

逆張り投資とは

私はこの逆張り投資というのが大好きです。

というのも私は企業を分析する長期投資が得意なんですけれども、この長期投資、あるいは企業を分析するファンダメンタルズと逆張りというのが、非常に相性が良いわけです。

何故なら良い企業が何らかの要因で株価が下がり、そういう時に安く買えればやがてその企業が成長した時に、株価の上昇というのもかなり大きくなって、相当大きなリターンが期待出来るからです。

投資には『人の行く裏に道あり花の山』という言葉があります。

これは人と同じようなことをしていたのでは、同じぐらいの利益しか得られない、逆に人が行かないような所に行ってこそ初めて大きな利益を得られるというものを示しています。

これはいつどの時代においても投資における真理だと私は考えます。

さてこの逆張り投資なんですけれども私が言えるのは単にただ少し下がったからといって、トレンドが下向きだからといって、それを買うというわけではありません。

あくまで良い企業、あるいは買うに適した企業が安くなった時に買うということを目的としています。

そういう企業だったら目先下がるかもしれませんが、やがては上がってくる可能性が非常に高いという安心感があります。

またそれだけしっかり調べているので、その企業が最初に買ったところからさらに下がるようだったら、その時にもう一度買えばより取得単価を下げて尚且つ沢山の量を買うことが出来ます。

それらが上昇した時には上昇率以上に沢山買っているので、利益の絶対額そのものが大きくなるという効果も得られます。

ただしこれをやるには本当に良い銘柄かどうかというのを見極められなければいけません

その点私は企業分析というところからこの株式投資に入っていますので、その点はある意味ではお手の物なのです。

これをやる為には最低限決算短信や有価証券報告書など企業の開示資料、あるいは損益計算書、貸借対照表というところも読めなければいけないという風には考えますが、それが出来る人だったらこの逆張り投資挑戦してみる価値はあると考えます。

さてそのそもそもこの逆張りとは何かというところですが、端的に言えばトレンドが下がっているような銘柄を買うというところではあると思います。

すごく短い期間で下がっているというのもあるでしょうし、あるいは1年くらいかけて下がり続けているという銘柄もあるかと思います。

その下がった理由としては、業績が悪化していたり、あるいはそもそも人気がなかった、最近ではESG投資なんかが流行っていますので、社会的にあまり望ましくないとされる石油とかタバコとかそういった銘柄は売られがちです。

このような要因からいずれにしても株価が下がっている、そういったタイミングで買うことを広義の逆張り投資ということにしましょう。

さて冒頭で私は下がっている銘柄を買えば上がった時の上昇率は大きいということを言いました。

しかしただ下がったからといって買っていたのではどんどん損失ばかりが膨らんでしまいます。

何故ならやはり下がっているというのには理由があるわけで、その理由を克服できない限りは1回下がったところから戻ってこないということになります。

さらに言うとすでに持っている人達が次から次に売ることによって、自分が買ったところよりもさらに下がってしまう可能性が高いということになってきます。

したがって逆張り投資はただチャートを見て投資しただけでは決して成功しないと思います。

むしろチャートだけを見て取引するテクニカル派の人だったり、あるいはトレーダーと呼ばれる人達はこの逆張り投資は向いてないという風に考えます。

彼らはすぐに買ったりすぐに売ったりを繰り返しますから、そういった中ではこの逆張り投資というのは買ってからさらに下がる可能性の方が実は高かったりします。

なので少なくともそういった短い期間の中では逆張り投資は成功する可能性はあまり高くありません。

一方で長期投資で下落要因が払拭される期間を経て、その後大きく上昇するという流れを経てこそ、初めて大きなリターンを得られるものです。

むしろもっと短い期間で利益を得たいと考える人は、順張り投資を行った方が上手くいくという風に見えます。

【株価の位置】【業績】【バリュエーション】をチェック

そんな中で逆張り投資で成功するために必ずチェックすべき項目が3つあります。

1つ目は現在の株価の位置、2つ目が業績、3つ目がバリュエーションです。

現在の株価の位置というと長期投資での話ですから、例えば今日2%下がったからといって、それだけで十分に有利な価格になったとは到底言えません。

数年単位の投資を考えますから、私の場合は、例えば1年間の中で安い銘柄というのを探すようにしています。

それを探すためには『カブタン』などが役に立ちます。

株価注意報というところから本日年初来安値を更新した銘柄というのがランキングで出てきます。

このような銘柄だったら少なくとも直近1年弱の間で一番安い価格を更新した銘柄というを一覧で見ることが出来ます。

ちなみに私は毎日これらの銘柄をチェックしています。

ある程度まとめて見たいという方はマネックス証券の『10年スクリーニング』というのが役に立ちます。

この条件の中で条件を追加するというところから、分析指標、アナリスト評価、株価というところに騰落率とあります。

この52週株価総体水準というのを選ぶと、今の価格が1年間の中で高いところにあるのか、低いところにあるのかというのを見つけ出すことが出来ます。

これで1年間のうち下位5%にある銘柄は今162件あるということで、これを選択するとこのように今安くなっている企業がずらっと出てきます。

ここにあるような銘柄が逆張り投資の対象ということが出来ます。

さて2つ目にチェックすべき項目ということで挙げさせていただいたのが業績です。

これらの銘柄をチェックすることで何がわかるのかというと、今の業績と流れがわかります。

例えばこのジョイフル本田をチェックしてみようとしましょう。

ジョイフル本田は売上高が残念ながら右肩下がりになっています。

一方で利益は伸びていたりもするのですが、ではこれらを見た中で現在の下落要因は何なのかということを考えなければなりません。

直近の業績を見ますと2021年6月の予想というのがマイナスになっていたりします。

やはり業績の悪化があるのではないか、それが理由で下がっているのではないかということを考えなければなりません。

やはり業績が悪化していると株価は長期的に下落トレンドとなってしまいますから、そういった企業はなかなか対象になりません。

一方でこういった中で長期で業績も伸びているのに一時的にコストが上がることによって、減益となっているパターンもあります。

しかしそのコストというのは将来の成長のための投資だったりするので、それこそ投資のチャンスとなっている可能性があります。

可能性があるかないかというのを一つ一つの業績や決算短信なんかを見て見極める、これは逆張り投資で最低限行うべき作業ということになります。

ちなみにこの成長企業における一時的な業績の悪化というのはグリッチとも言われて、そのタイミングで買えてこそ成長企業安く買えて、さらに大きく伸ばすことが出来るわけです。

このようなグリッチという概念も是非皆さん覚えていて頂ければと思います。

そこにこそチャンスが眠っています。

さてこうやって業績を確認したら次はバリュエーションを確認することになります。

バリュエーションというとPERとかPBRとかそういった指標です。

株価下がったからと言ってPERが50倍から30倍に下がったのでは、実はまだ決して割安とは言えなかったりします。

それまでが上がり過ぎていただけで、上がりすぎた株というのは行くところは行くのですが、トレンドが転換したら今度はどこまで下がるか分からないという恐怖があります。

そういった銘柄からはむしろいち早く逃げなければなりません。

例えばこのエムスリーの株価を見ますとピークから大きく下がって逆張りのチャンスではないかという風に見えるのですが、PERを見てください。

135倍となっています。

これは未だにすごく高い水準になっています。

したがって長期投資の観点から言えば、いくら下がったと言ってまだまだ下がりきっていないこういう銘柄に逆張りをするというのは、愚の骨頂です。

逆に下がってもうこれ以上は下がりそうもないぐらいPERが10倍を切っていたり、そういった銘柄だったら非常にチャンスが含まれてます。

ちなみにこのPERですけれども目先のPERだけだと、目先一時的に業績が悪化している企業だと、表面的なPERは高くなっているかもしれません。

しかし過去に振り返って今期だけが業績が悪化しているとしたら、その前の期に振り返ってみて、前の期の利益に対するPERで見たら実は割安に見えるという企業も存在するかもしれません。

したがって表示されているものだけではなくて、ちゃんと業績に振り返って、その企業が本来出せる利益に対してPERが何倍なのかというところを、見極めてそこに旨みを見出すというのがこの長期投資の醍醐味ということになります。

そこまでやって初めて逆張りをする意味があるということになります。

逆張り投資3パターン

株価の位置、業績、バリュエーションと挙げましたが、そこまでやるのは凄く難しいと思われるかもしれません。

しかしポイントとして押さえるべきなのは、私は3つのパターンがあると思います。

まず1つ目は個別銘柄の下落です。

ある特定の株が不祥事とか、業績の悪化などで下落する場合があります。

これはその企業をつぶさに分析することによって、その不祥事や、業績の悪化が問題ないかどうかということを見極める必要があります。

これは実は結構難しかったりします。

表に出ている公開情報だけでは本当にその企業が大丈夫なのかどうかというのは見極める事は難しいです。

今株価が下がっているのも実は先に悪い情報を得た人たちが我先にと売っているから下がっているかもしれない、そんな中でどんどん買い向かうというのは結構危険なことだったりします。

もちろん自分で分析する限り問題ないと思うならば、一部買ってみるというのはアリかもしれませんけれども、どこかで心配事があるのではないかという風に警戒していたほうがいいかもしれません。

私も過去にこういう経験をしていて、実はスルガ銀行を買っていました。

何故ならアパートローンというのが全体の占める割合が低いと思っていて、開示情報でもそういうふうに書かれていました。

しかし実際は書かれていたものよりも沢山のアパートローンがあったということで、結局それらの不安を反映して株価が大きく下がっていきました。

そしてついに日経でそのアパートローンがものすごく大きいということが出た瞬間に、株価はストップ安まで下がりました。

個別株はそういった情報があったりするので、それほど難しいものなのです。

ではどうしたらいいのかというと個別株より良いパターンとしては、2つ目のセクター全体の下落というのがあります。

実はこの株式の世界というなぜセクターローテーションっていうのがあって、あるセクターが上がったら、あるセクターが下がる、相関性があるわけではないのですが、上がっているセクターと下がっているセクターが順繰り順繰り回っています。

そんな中でいくら良い企業であっても、たまたまそのセクターにいたからつられて下がっている企業というのも存在します。

そのつれ安した企業の中には実はとんでもない優秀な企業が含まれていたりします。

なので私のやり方としてはその時々で一番株価の見通しが暗いセクターの中から、最良の企業を見つけ出して投資しておくというやり方があるのではないかと思います。

そうすればそのセクターローテーションによって、色んなセクターの一番素晴らしい銘柄を安い時にせっせと買うことが出来るわけなんです。

こうすることで下落局面にも非常に強いポートフォリオを作ることが出来ます。

またセクター分散というのも最終的に測れますから、リスク分散効果もあります。

時系列の中でこういった買い方をしていけばまず失敗することはないのではないかと思います。

しかもインデックスよりもかなり安い価格で買っているので、インデックスに勝ちやすいというところがあります。

そして最も良い3つ目の逆張り投資のパターンとしては相場全体が下がった時です。

相場全体が下がった時というのはそれこそ業績とファンダメンタルとか関係なく全部が売られるというパターンになります。

こんな時に本当に良い企業を買えればそれこそ大きなリターンが得られるということになります。

それが直近で起きたのが2020年のコロナショックです。

その時に素晴らしい銘柄を買えていれば、今や大きなリターンを得ることが出来たわけです。

私ももっと買えたら良かったという風に思って、日々反省なのですけれども、今後この逆張り投資をより極めて、そして大きな下落が来た時には是非積極的に買えるような準備をしておきたいと考えます。

ちなみにこの逆張り投資なんですけれども、『テンプルトン卿の流儀』という中にかなり詳しく書かれています。

この中の言葉としてあるのは『人はいつも見通しが明るい銘柄はどれかと私に聞く、だがその質問を間違っている。本当は見通しが暗い銘柄はどれかと聞かなければならないのだ。』という非常に逆張り投資家としては身につまされる言葉があります。

この本を読んでいただくとこの逆張り投資の考え方について、より深くご理解いただけると思いますので、是非こちらも合わせて読んでいただければと思います。

 
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