幸せになる投資とは、売る必要のない投資のことである

中国恒大 債務不履行の影響

中国恒大に関して気になっている方が多いようなので、もしまだ見られていない方は以下の動画をご覧ください。

動画内でも解説している通り、これは中国政府による「官製倒産」とも呼べるものです。習近平国家主席は「金持ち」や「不動産バブル」を目の敵にしています。これ自体が世界経済や金融情勢に与える影響は限定的と考えますが、一方で中国の景気動向に与える影響は大きく、注意が必要と考えます。

とはいえ、世界最大の人口を持ち、GDPも世界第2位であることに変わりはありませんから、投資において完全に中国を避けることもできません。中国政府もバカではありませんから、経済が完全に転覆してしまうような愚かな真似はしないでしょう。

投資家としては付かず離れずで上手に付き合っていく必要がありそうです。

幸せになる投資=売らない投資

私が投資で大切にしている考え方として「幸せになる投資」があります。いくらお金が儲かったところで、いつも心が落ち着かないような投資はやりたくないと考えているからです。人生にはお金よりも大切なことがたくさんありますから、投資のために時間や精神を使い果たしてしまうようだったら本末転倒です。

そのような考え方で行き着いたのが、「売らない投資」です。

皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか。どんなに利益が出ている銘柄であっても、いつ売ろうかと考えていると落ち着くことがありません。散々迷った挙句に利益確定したら、そこからさらに上がってまた精神的なダメージを被ることも珍しくありません。

こんなことを続けていたら、私が目指す「幸せになる投資」とはかけ離れてしまいます。

例えば、直近で大きく上がっている海運銘柄があります。これはコロナによるコンテナ船の混乱で船賃が大きく上昇していることに起因しているのですが、コロナの混乱が終わって通常に戻った時には株価も元のようになってしまう可能性が高いと言えます。(船賃が高止まりし続ける可能性もありますが、それは別の話として一旦置いておきます。)

海運業界といえば、元々競争に苦しんでいた業界です。昔に戻ったら、また赤字スレスレの業績が続くようになるでしょう。利益を出せない企業に価値を付けることはできません。少なくとも、現在の株価に留まり続けることはまずないでしょう

すなわち、ここに手を出した以上、どこかで売ることを考えなければなりません。一方で、出来る限り長く持たなければ大きな利益を享受することも難しいです。その板挟みに悩み続けることになります。私はそのような投資は望んでいないのです。

もちろんこのような投資を否定するわけではありませんし、利益を出せた人は素晴らしいと思います。単にやっかみと捉えて頂いても構いません。ただ私が望んだ投資ではなかったというだけです。

「売らない」と決めたらやるべきことはシンプル

「売らない」と決めたら、買うべき銘柄、買うべきでない銘柄が自ずと明らかになります

買うべきでない銘柄

  • 知らない会社
  • 経営陣が信頼できない会社
  • 継続性がないビジネス
  • 時代に合わないビジネス
  • 割高な銘柄

買うべき銘柄

  • 心から信頼できる会社

すなわち、私たちがやるべきことは「心から信頼できる銘柄」を探し、保有し続けることです。そしてできれば、それが少しでも安くなった時に買うことです。これは必ずしも最安で買う必要はなく、むしろ信頼できるからこそ、下がった時に買い込むのです。

この信頼できる銘柄を一つでも増やし続ければ、それらが安くなった時に買うチャンスが広がるということになります。そして相場全体の暴落時には、これらの銘柄を徹底的に買い込めば良いのです。

信頼できる銘柄を安く買うことができれば、その後はほとんど何もすることはありません。例えばここで2017年から推奨しているGoogle(Alphabet)は現在まで決算以外のフォローをする必要はほぼありませんでした。一方で株価は3倍にもなっています。(これをコロナ・ショックで買えなかったのは本気で後悔しています。)

Alphabet銘柄レポートより抜粋

Googleのような銘柄を少しでも増やしてストックしておき、いざ買いのタイミングがきたら積極的に買い込んでいく。そして、そのあとはただ業績を見守る。これが私が理想とする「幸せになる投資」です。

10年間持っているだけで心から幸せだと思える株だけを買いなさい。

ウォーレン・バフェット

バフェットの言葉は、いつも進むべき道を示してくれます。

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6 件のコメント

  • 栫井さん
    いつも情報を有難うぎざいます。
    信頼できる情報を読むことができとても
    幸せでございます。これからも楽しんで読ませて頂きます。幸せになる投資!大事にしたい言葉です。因みに別にちょっとだけ毎月のように上昇銘柄君達に働いてもらってお小遣いを稼いでいます。株式投資から学ぶ事は東大に入るより刺激的 と言うお言葉に押されて生涯学習にしようと思っています。
    本当に楽しいですね。
    沢山の会社名を覚えました。♪

  • 仰るとおりですよね。日々株価を気にするような投資は私もしたくありません。まず健康に良くないですよね。趣味も楽しみたいです。

  • 私もオロオロして投資するのは好きではありません。最近は米国株や実体経済の裏付けのない仮想通貨がもてはやされていますが、何時はじけるか危惧しています。
    米国経済もどこまで持つのか?1970年や80年頃は米国はどん底だったような記憶があります。何事も栄枯盛衰があります。浮かれた気持ちで投資しないことが大事なのかなと日々考えています。

  • 栫井 駿介 へ返信するコメントをキャンセル

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