南ア変異株は株式市場の脅威か?
株価が大きく下落しています。金曜日の日経平均株価は2.5%、ダウ平均株価も2.5%下落しました。もっとも、年初来のチャートで見ると大した下落ではありません。
しかし、体感的には株価以上の下げの勢いを感じます。年初来安値を記録した銘柄数は、東証一部で327にも上りました。これは東証一部上場企業の15%に相当します。指数自体はこれまで一部の銘柄が牽引して上昇していますが、全体としては軟調と言って差し支えない状況なのです。
金曜の下落の直接的な要因とされているのが、南アフリカで発見された新型コロナウイルスの新たな変異株です。これまでに発見された変異株の中でも突出して劇的な変異が見られるとのことです。これが感染力や症状に与える影響は未知数ですが、変異が多いということは既存のワクチンが効かなくなる可能性が考えられます。
一方で、変異株の出現は株価下落の本質ではないと考えます。そもそもコロナ禍で株価は上昇してきたわけですから、今更新たな株が出たところであまり怖いものではありません。
確かに言えるのは、市場における高値警戒感が強まっているということです。特に米国市場では一本調子の上昇が続き、今にも利益確定したい投資家がうずうずしています。そんな中でこのような分かりやすい材料が出ると、それ今だと売りが加速するのです。
「高値警戒」という意味では私も賛同でき、むやみに高い銘柄に手を出すべきではないと考えます。一方で、先週もレポートした通りすでに日本市場では売られすぎとみられる銘柄がゴロゴロしている状況です。この辺は下げに乗じて積極的に買っていきたいと考えています。
株価の下落を心配することはありません。一時的に下落したとしても、企業が確かな業績を出し続け、株価がその業績に対して割高でないのなら、将来の株価は明るいと言えます。
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