「卵は一つのカゴに盛るな」と言われるように、リスクを避けるために分散投資を奨める金融の専門家は数多く存在します。一見正しいようにも見えるこの理論ですが、本気で資産を増やそうとする個人投資家にとっては一筋縄ではいきません。
分散投資で大きくもうかることはない
分散投資のメリットは、リスクの分散化です。一つの銘柄に絞るのではなく、たくさんの銘柄に投資することによって、ある銘柄の株価が下落したとしても、他の株価が上昇すれば、大きな痛手を負うことはないという考え方です。
もちろんこれは全く逆のことについても言えます。ある銘柄が上昇したとしても、他の銘柄が下落すれば、せっかくの高いリターンが分散によって押し下げられてしまうのです。
このように、分散投資は結果として平均的なリターンを目指す方法にすぎません。
アクティブファンドがうまくいかない理由
それでも、分散にはリスクを下げて一定のリターンを得る効果があると言われています。それを裏付けるように、積極的に売買を行うアクティブファンドよりも、あらゆる銘柄を時価総額に沿って均等に組み入れるインデックスファンドの方がリターンが高いという研究結果があります。
しかし、この研究結果はあくまで「平均」です。アクティブファンドの中には、一定の成果をあげているファンドもありますが、中には全くダメなファンドも少なからず含まれていると考えられます。実際、投資信託の運用結果を見ても、全く成果の上がらない商品を多く目にします。
アクティブファンドがうまくいかない大きな理由は、ひとりのファンドマネージャーが50、60という多くの銘柄をカバーしていることです。ひとりで50もの会社をつぶさに見続けることは容易ではありません。組み入れ銘柄が多いほど、値上がりの見込みのない銘柄が入り込み、運用成果を押し下げることになるのです。これはファンドマネージャーに限らず、個人投資家にも言えることです。
それに対してウォーレン・バフェットは、投資銘柄を数種類に絞り込んでいます。厳選した銘柄に投資することで、上昇局面で利益を出すことはもちろん、下落局面でも損失を抑えながら長期的に資産を増やすことができるのです。バフェットは次のように言っています。
卵を同じカゴに入れて厳重に見張れば良い。
本気で資産を増やしたければ「厳選投資」すること
一方で、分散投資がいつも悪いわけではありません。
ダメなファンドマネージャーが中途半端な数の銘柄に分散するからいけないのであって、分散が限りなく進んだインデックスファンドには「最小限のリスクで平均的なリターンを得る」というメリットがあります。何より、銘柄を選ぶ必要がないので手間がかかりません。バフェットも「分散は無知に対するヘッジだ」と言っています。
平均的なリターンを上げながら資産を形成しようと思ったら、証券会社や銀行が奨める投資信託を買うのではなく、確定拠出年金やNISAを活用してインデックスファンドへ積み立て投資を行うことが効果的です。
しかし、つばめ投資顧問はそれだけでは物足りない人にとってのサービスです。厳選したバリュー株を紹介することで、会員の皆さまが平均を大きく上回るリターンを獲得し、資産を大きく育てることを目指しています。
当社の推奨銘柄は厳選しているため、その数は必ずしも多くありません。相場が全体的に割高で、良い銘柄がないときは「推奨銘柄なし」の可能性もあります。「休むも相場」という格言もあるように、無理はしないことです。厳選した銘柄への投資を続けることで、相場の変動に惑わされない確かな資産運用を身につけることができるでしょう。
※この記事は会員向けレポートの一部を抜粋したものです。
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