今回の記事のテーマは「一生忘れない投資の掟」
このように題して、「ウォール街のランダムウォーカー」という本の解説を行っていきます。
投資家であれば、一度は読んでみたい。
あるいはもう読んだことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。
実際に見てみると、なかなか分厚いですし、価格も正直安くないです。
古典的な名著ではあるのですがなかなか手が出しづらい。
そういった印象を持たれているかもしれません。
しかし読んでみると、非常にわかりやすく、スラスラと読めてしまいます。
ぜひ一度あなたも読んでみてください。
目次
今はインデックスの全盛期
今はインデックス投資の全盛期です。
年齢問わず「積立投資」中でもこの積立の投資信託の割合が増加しています。
多くの方がやってるんですね。
ではなぜインデックス投資をやっているのか?
その理由が、このウォール街のランダムウォーカーの中にはっきりと書かれています。
本書の構成ですけれども、この本のテーマは一つだけです。
インデックス投資が一番いいということをいろんな観点で説明していく。
そういった本になっています。
本書の構成
本書の構成、章としては4つになっています。
第1章 株式投資の2大流派
テクニカル分析をする側とファンダメンタルズ分析をする側、この2大流派があるということを解説。
さらにバブルの歴史なども書いていて、非常に勉強になります。
第2章 プロの投資家成績表
ファンダメンタルとテクニカル、この違いを解説する章。
プロの投資家成績表、すなわちファンダメンタルとテクニカルの投資家が、ちゃんとリターン出してるのかを検証しています。
第3章 新しい投資テクノロジー
テクニカルとファンダメンタルズがある中で、現代のテクノロジー。
新しい投資のテクノロジー・ポートフォリオ理論に言及しています。
第4章 ウォール街の歩き方の手引き
以上を踏まえて、具体的にどうやって私達がポートフォリオを組んだらいいのか。
(この記事では紹介していないのですが)年代別に組むべきポートフォリオも書いてあって、非常に参考になります。
「なぜインデックスがおすすめなのか?」というところに絞ってお話していこうと思います。
本の著者である、バートン・マルキールさんは、世界的な投信会社であるヴァンガードグループの取締役として仕事をしていました。
要するに、投資のプロ中のプロです。
さらにこの「ウォール街のランダムウォーカー」を書いたのが50年前です。
50年前からずっと語り継がれている、そういった本なんです。
そして、バートン・マルキールさんは、基本的にはテクニカル分析が大っ嫌いです。
テクニカル分析で投資をされている方は、もしかしたらちょっと耳が痛くなるような話になるかもしれません。
しかしファンダメンタルズ分析というものにも、一定の疑問を持っている。
非常に中立的な立場をとっているという方です。
まずはテクニカル分析って本当に有効なのか?という点を説明していきたいと思います。
テクニカル分析は有効か?
バートン・マルキールさんは「テクニカルは砂上の楼閣だ」と言っています。
砂上の楼閣とはどういうことか?
「実現することができない」そういったニュアンスがあります。
テクニカル分析で何をするかというと、例えばチャートの分析をするとか、RSIとか、MACDとか、そういった指標をもとに、短期的に株式のトレンドに対して投資する。
それがテクニカル分析の基本的な姿勢だと思います。
ではテクニカル分析上で、私達が本当にトレンドを把握することができるのか?ということを考えていかなくてはいけないというふうに書いています。
上のスライドの表は、日経平均株価の過去の値動きを表しています。
テクニカルを信じているなら
「ここで例えば上髭が出たから次は下がるんではないか」
「いやそんなことはない、ここからもっと上がっていくのではないか」
というふうに考えます。
実際どうなったか。
ガクンと落ちました、ガクンと落ちて、また反発して、指標が出てきた。
その時には
「これはもう完全に上昇トレンドだよね。」
「じゃあここからまた買いにいけばいいんじゃない?」
などというわけです。
しかしまたここで下がります。
でまた反発して、また上がってったというふうに。
そのタイミングごとに
「今のトレンドが上昇トレンドなのか、下降トレンドなのか?」
「これって実は結果論でしかないよね」
ということを言ってるわけなんです。
あくまでランダムに動く値動きを見ているので、例えばこのタイミングで他の人がどう動くか?
「もうここが天井だ」というふうに思うのであれば、下げ方向に賭ける。
一方で「ここの段階で上に行く」とみんながそう考えると思えば買いに入る。
というふうに、株価の本質的な価値というよりは、株式投資をやっている周りの人がどう考えているか、そういった心理的要素も含めて投資していかなくてはいけない。
さらにトレンドの分析自体も結果論である。よって「砂上の楼閣」である。
それは実現しようのないただのランダムだと(著者は)言ってるんです。
この本の中で面白い話が紹介されていて、ある人がチャートを適当に作りました。
コインを投げて表が出たら陽線、裏が出たら陰線というふうに適当にチャートを作った。
そのチャートを、いわゆるチャーチスト(テクニカル分析をして投資をしている人)に見せたところ、なんだこのチャートはと。
「何の銘柄だ?こんな上昇トレンド見たことない、早く教えてくれ」と言ったらしいのです。
「それはただコイン投げで適当で作ったやつだよ」と言ったら、その人は怒り狂ってしまった。
要するに、コイン投げと変わらないことをやっているというのがこのウォール街のランダムウォーカーのテクニカルに対する姿勢というふうになるんです。
ファンダメンタルズ分析は有効か?
ではファンダメンタルズ分析はどうなのか。
企業の価値あるいは、業績、市場マーケット、そういったものを見て分析をする。
比較的長期投資に向いてると言われています。
ファンダメンタルズ分析において、分析が必要な4つの要素というのが紹介されています。
①成長
投資のうまみというのは、企業の成長であるということです。
業績を伸ばしていける、そういった企業であれば、株価も当然上がっていく。
まずはその企業がしっかりと成長するかどうかというところを考えなくてはいけません。
②配当
先ほどの成長した企業がどんどん利益を出していくのであれば、ほとんどの企業が配当金を増やしていく。
企業の株価が上がると同時に、配当の方もどんどん入ってくる。
そういった特徴があるのかどうか、配当について考えなくてはいけないというふうに書いてあります。
③金利
金利についてもしっかり考えていかなくてはいけません。
金利が高い局面では、株価は下落する。金利が低い局面では株価が上がる。
ちょうど今の状況に似てるかもしれないですね。
そのように、金利の動向というのも、株価に対して非常に大きな影響を与えるので、金利もしっかりと見ていかなくてはいけません。
④リスク
基本的には我々は値動きが少ない、安全な銘柄を買いたいと思っているはずなんです。
同じリターンが取れるのであれば、できるだけリスクは取らない。
「そういったことができるのかどうか」を考えていくのが、ファンダメンタルズ分析においての必要な要素だというふうに書かれています。
それを分析したとして、実際にそれは有効なのかどうかというのが重要です。
実はこちらも疑問が残るのです。
なぜかというと、成長であったり、配当が増えるということは、将来の予測自体はただの期待でしかない。
要するに、テクニカル分析と同じように、過去こうだったから未来もこうなるといった要素があることは否めないというふうに書かれています。
また分析者の手腕も影響してきます。
例えばこのバートン・マルキールさんのように、投資のプロがやったファンダメンタルズ分析の精度と、我々のような一般の人がやったファンダメンタルズ分析の精度、そこには当然差が出てきます。
要するに、かなり個人の力に依存している部分がある。だから難しいんのです。
さらに言うと、相場の急変、この企業が成長するであろうと思ったとしても、コロナが来た。リーマンショックが来た、いろんなバブルが来た。
このように、相場は想定していない急変が起こります。
ファンダメンタルズ分析をしたところで、将来のことはわからないし、今は想定できていないことが起きる。
だからファンダメンタルズ分析は難しいというふうに書かれています。
分析が難しい理由
ではここまでを一度まとめさせていただきます。
テクニカル分析も、ファンダメンタルズ分析も、基本的には難しい。
難易度が高いものだというふうに書かれているのです。
テクニカル分析が難しい理由① 未来は予測不能
未来は予測不能です。
昔、こういったチャートの傾向のときは、次はこのような動きをした。
だから、この今の形状もその時似ている。過去そうだったから、未来もこうなる。
このような姿勢をしているテクニカル分析は絶対に無理だと。
将来予測することはできない、砂上の楼閣であるというふうにおっしゃっています。
テクニカル分析が難しい理由② 手数料
2番目の理由が手数料です。
トレンドがどんどんどんどん変わっていく。
日々変わっていくので、それに追っかけようとすると、売買手数料だけで利益が飛んでしまう。
短期的にどんどん売買を繰り返していることで、お財布の負担になってしまう。
だからテクニカル分析は手数料がかさむから良くない、というふうにも書いてあります。
テクニカル分析が難しい理由③ 同注文のジレンマ
そして最後理由が同注文のジレンマ。
例えば、テクニカル分析的に、これは買いのタイミングであると判断したとします。
この投資を考えてる人が全員同じタイミングで仮に買い注文を入れたとして、今度は売りのシグナルが出た。
売りのタイミングを同じタイミングでみんな注文をしたらどうなるかというと、それは永遠に買う人がいなくなってしまうので、売りが約定しなくなるのです。
テクニカル分析はそういった要素がある。
じゃあもっと早く他の人が気づく前に、早く仕込んでしまおうということを考えるかもしれません。
しかしそれは結局、トレンド分析ではありません。
このように早く仕込もう、早く仕込もうとすると、結果的にこのテクニカル分析、トレンド分析というところから離れてしまう。
だからテクニカル分析の有効性はないというふうに書いてあるのです。
ファンダメンタルズ分析が難しい理由① サプライズ
一方でファンダメンタルズの方は、値動きにおいてはサプライズ。
先ほど申し上げた、相場の急変っていうものは避けて通れません。
こういったものを考えると、必ずしも過去の業績から将来を予測することは難しいというふうに書かれています。
ファンダメンタルズ分析が難しい理由② テクニカル要素
テクニカル分析と同じく、過去の業績から将来を予測している。
その点は実はあんまり変わらない部分があり、テクニカル要素からファンダメンタルズ分析をするのは難しいと言えます。
ファンダメンタルズ分析が難しい理由③ 分析者の能力
分析をする人の力によって結果が変わってきます。
さらに言うと、元々見ているデータ企業の不正会計なのか、そういったことも考えていくと分析しているデータがそもそも正しいのかどうか、そういった要素も絡んでくる。
だからファンダメンタルズは難しいのです。
ファンダメンタルズ分析が難しい理由④ 効率的市場仮説
効率的市場仮説というのは何かというと、例えばこの株価というものは、上方修正の業績であったり、今後の見通しなど、いろいろな情報が全て詰まっているのが株価です。
要するに株価に全て織り込まれているという考え方なのです。
ゆえに過去の情報や未来の予想、上方修正などの情報をもとに、他の人よりも出し抜くことは難しい。
これが、効率的市場仮説であり、ファンダメンタルズ分析が成り立たないというふうに言える。
最も理論的な話になっていくわけです。
以上のような理由で、ファンダメンタルズ分析もテクニカル分析もどっちも難しい。成り立たない。
だから、インデックス投資をしなさいというふうに、書かれています。
しかし、ここで少し考えてほしいのです。
テクニカルも駄目、ファンダメンタルも駄目だから、インデックスというふうな消去法的な考え方ではないのです。
みんながやっているインデックス投資なんですけれども、非常に合理的かつコストパフォーマンスの良い投資になっています。
インデックスとはなにか?
そもそもインデックスというものがなぜ生まれたのか?ということを考えていきましょう。
(考えていくことで)あなたがインデックス投資を自信を持って進めていけると思います。
ぜひ参考にしてみてください。
では、インデックスとは何かという話なんですが、大前提として我々はできるだけリスクが少なく、なおかつリターンが欲しい、ローリスクハイリターンが一番嬉しいですよね。
それを目指した研究というのがあるんです。
このようにいろいろな事象、例えばこの銘柄であれば、リスクはこの辺りでリターンはこの辺。
けれどもこっちの銘柄はリスクが低いけど、リターンは同じくらいだから、こっちの方が良いなど、いろいろな検証したところ、一番リスクが低くて、リスクのわりにリターンが取れているという点があります。
「他の線よりもリターンが取れている点がある」というふうに考えました。
これが効率的ポートフォリオ、あるいは効率的フロンティアと、いうような金融理論です。
このスライドの星の場所を見つけるにはどうしたらいいかということから、生み出されたのがインデックスです。
星のところが一番リスクが低くて、なおかつリターンが高い。
そのために必要なことが、時価総額加重平均という方法です。
時価総額加重平均とは、いろいろな企業の大きさ、時価総額、そのウェイトを考えて、それを平均化したもの。
つまりいろいろな企業を分散して、その重さも考えて、平均したものを指します。
それで生み出されたものがインデックスです。
この時価総額加重平均を基にして作られた指標というのがどういうものか。
それがいわゆるMSCIワールドインデックスであったり、S&P500という指数であったり、トピックスというふうな指数なのです。
こういった背景には「できるだけリスクを低くしてリターンを取りたい」という金融理論があります。
そのために生み出されたのが、いわゆるインデックス、要するに指数、ベンチマークというふうなものなんです。
インデックスに対して投資をしていくことで、少ないコスト、なおかつ低いリスクが実現できるということになるのです。
低いコストっていうのはどういうことかというと、一度時価総額加重平均というものを決めてしまえば、TOPIXに入ってる銘柄とか、S&P500に採用されてる銘柄って決まってますよね。
それと全く同じように投資をすればいいんだから、調べる手間がない。
お金を預かってどんどん運用する側からしても、手間がかからないので、我々消費者からしても、低いコストが実現できている、そういった仕組みになっているんです。
インデックスへの投資戦略
では、インデックスへの投資戦略はどうしたらいいのか?
まずはインデックスの特徴について解説しましょう。
インデックスの特徴① 簡単
特徴の一つは「簡単」ということです。
お金を実際に動かす側、投資信託のファンドマネージャーの人たちにとっても、全く手間がかかりません。
私達もその人たちにお金を預けるだけで、簡単にインデックスに投資ができる。
インデックスの特徴② 低コスト・低資金
さらには、低コスト低い資金からできる。
これはどういうことかというと、実際にS&Pに採用されている500社を、私達が自分の金でやろうと思ったら、莫大な資金が必要になってしまいます。
しかしインデックス投資信託を使えば、少ないお金(1000円とか1万円とかの少額)から始められるのです。
インデックスの特徴③ 分散
効率的なポートフォリオを組むために大事な要素「分散ができる」ということも特徴の一つです。
これはアメリカや日本など世界のいろんな地域に分散するということと、さらに時間で分散するといったやり方もあります。
インデックスの特徴④ パフォーマンス
インデックスというものは、基本的にはいろいろな指標の目標となっています。
ある意味、良くも悪くも平均なんです。
しかしこの平均的なものを確実に取れる、それがインデックス投資の特徴なのです。
インデックスで取るべき戦略① 世界分散
できるだけ地域を分散させた方がリスクが低くなります。
インデックスで取るべき戦略② 長期
長期的投資が効果的です。
短い期間では、テクニカル分析と同じような話になってしまいます。
できるだけ長く時間をとってやる。
そのためには、早く始めた方が良いということも書かれています。
インデックスで取るべき戦略③ 積立
そして最後に、いわゆる時間分散のために積立です。
小さく小さく、少なく少なくコツコツやっていく。
それがインデックスへの投資戦略です。
iDeCo/つみたてNISAの活用方法
では我々日本人がどうしたらいいか?
このインデックスの投資戦略として具体的には何をしたらいいのかという説明をします。
日本でインデックス投資を行うのであれば、iDeCoとつみたてNISAをやるのが一番良いと思います。
iDeCoについて
iDeCoとは、公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金制度。
つまり老後資金のための準備をしてくださいというものです。
つみたてNISAについて
つみたてNISAとは、少額から始められる非課税制度。
これは年金というような縛りはなくて、教育資金であったり、住宅資金だったり、その用途を問わず様々なところで活用できる。
それがつみたてNISAです。
詳しい説明は、今回は省かせていただきますが、こういったものを活用する。
さらに言うと、このiDeCoとつみたてNISAの中で、どういったファンド、どういった投資信託を選べばいいのかというところになります。
今回は3つ挙げさせていただきます。
- eMAXISシリーズ
- 楽天でいえば、全世界株式
- アセマネOne(アセットマネジメントOne)が運営している「たわらシリーズ」
非常に手数料も安いですし、インデックスに投資ができます。
商品も数多く取り揃えておりますので、この3つが特におすすめです。
インデックスを上回る投資法はあるのか?
このインデックスへの投資が、効率的かつハイパフォーマンスである。
ということがよくわかっていただけたのかなというふうに思います。
ただし、投資家であれば、こんなことを考えるはずなんです。
「平均だけじゃ嫌だ」
「平均ということは、それより上があるんでしょ」
この本の中でも、インデックス投資でしか我々は利益が生み出せない。
そのように考えることは、子供に対してもうサンタクロースはいないということと同じこと。
だから諦めなさいと。
そうなんです。投資家であれば、インデックスで積立をしているだけでは物足りない。
そのように感じるんですね。
では、インデックスを上回るためには何をしたらいいのか?
基本的には、テクニカルもファンダメンタルズも駄目。
しかし、この本の中で一つだけ、難しいけれども、これなら良いのではないかということも、しっかりと提案されています。
それがバリュー投資です。
バリュー投資、割安株に対して投資する、企業の価値に対して投資する。
そのバリュー投資というのはなんぞやというところも解説させていただきます。
バリュー投資とは何かというところなんですが、このウォーレン・バフェットに代表されるバリュー投資家という人たちは非常に多くの利益を上げています。
この本の中で、なぜバリュー投資がそこまでズタボロに言われていないかというと、やはりこういった実際に成功している人たちっていうのが一握りではあるんですけれども、存在するから否定しきれないと思います。
図のようにずっと企業の本質的価値が上がっていく。
そういった企業に対して投資をすることが前提なんですけれども、株価は先ほど言ったように、テクニカル的な要素、急な株価の変動というのがあります。
企業の本質的価値に対して割安だと過小評価されている。
こういったところで、投資を始めることによって、この企業の本質的価値が伸びていったときに株価も上がっていくはずだ。
そうやって株価が急に下落して本質的価値からして、どう考えても割安だというふうなタイミングで入る。
それがバリュー投資なのです。
ではこのバリュー投資を実際に実践する上で、どういったことに気をつければ良いのかというところですが、分析する要素は3つあるというふうに言われています。
それが、PERとPBR、そしてファクト。
この3つを見ることです。
PER、つまり株価と利益のバランス。
PBR・株価と純資産のバランス、これを見て割安だと。
PERが低い、そういった銘柄に投資をしなさいというふうに書かれています。
しかし、実際にPERが低い銘柄はあります。
なおかつ、業績を伸ばしている銘柄っていうのもあります。
しかしPERが低いというふうなところには、往々にして、何かしら理由があるんですね。
その理由を探るために必要になってくるのが、このファクトというふうなところなんです。
つまり企業の業績であったり、経営体制、ビジネスモデル、そういったものがどのように株価に影響しているのか。
業績を伸ばしているけれども、PERが低いのは実はビジネスモデル上も成長がない企業だったということなどがあります。
ゆえにただ単純に、PERが低い銘柄に投資すれば良いという話ではありません。
以上がバリュー投資を実際にやっていく上で注意していただきたいところと、必要なポイントになります。
バリュー株投資の心得4選
以上のこと踏まえて「バリュー株投資を実践する上での心得4選」というふうなものがあります。
①今後5年の営業利益が6~7%上昇
今後5年間にわたって営業利益が6から7%上昇していく、そういった銘柄を選びなさいと書いてあります。
当然、未来のことなのでわかりづらいといえばそれまでなんですけれども、この本の中で言われていることが、利益の成長率が市場平均を上回るような、そういった銘柄を見つけなさいということです。
ゆえに6~7%とは言わず、もっと上昇していくような、そういった銘柄を見つけなさいということになります。
Googleであったり、良いパフォーマンスを出した企業というのは往々にしてこの「成長株」になっていきます。
成長株を見つけるのってすごく難しいですが、株価・配当・さらにPER、そういったところを見て成長していく株を見ていきたいということになります。
②低PER銘柄への投資
やはり、PERが低いというのは大事なんです。
先ほど申し上げましたが、PERが低いその理由というのをしっかり納得した上で投資をする。
なぜここまでPERに重きが置かれるか。
それは株価はPERが上がればどんどん上がっていくといった理論があるからです。
株価というのは、EPS、1株当たりの純利益×PER、これはつまり成長というふうになります。
それを掛けたもの、1株当たりの純利益×成長それが株価ということになるのです。
③今後利益を出す(であろう)割安株
例えば、ある銘柄が1株当たりの純利益が倍になって、成長の期待も倍になった。
要するに、それぞれは単体としては2倍の増加なんだけれども、株価としては議論上は4倍になるということなんです。
このように成長して利益を出す、そういった企業をつかめたときは非常に大きい。
ビックバン的な、インデックス投資では得られないパフォーマンスが得られる。
これがバリュー投資の面白さというふうなところになります。
④成長ストーリー
実際に投資をして「ワクワクするような」「この会社伸びていくんじゃないか」というふうな具体的な分析ではなくて、あくまでそういった感覚を持てるような企業に対して投資をしなさいということが言われています。
やはり株価というのは、心理的な要因で変動する、それは確かだというふうにも言われています。
そういった心理的に上がっていくようなストーリーを描けるところ、それも実は大事な要素ということなります。
基本的にこの成長というのは、1週間・2週間で行われるものではなくて、10年20年といった長い期間で成長していく。
そのようなことを想定するので、基本的には売買頻度は少なくしていくのが、バリュー株投資において大事なところだというふうに言われています。
いかがでしたでしょうか?
なぜインデックスが有効なのか。
難しいけれども、インデックスを超えたいならば何をしたらいいのか。
このようなところが理解してもらえたのではないでしょうか?
これは忘れずに今後の人生において覚えておいていただければと思います。
この内容はYouTubeで動画による解説も行っています。
動画での解説が最も早く公開されますので、いち早く情報を得たい方はぜひチャンネル登録をお願いします!
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プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』
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