iDeCoとバリュー株投資で「守り」と「攻め」を兼ね備えた資産運用を

個人型確定拠出年金、通称iDeCo(イデコ)の適用範囲がこの1月に拡大され、ほとんど全ての現役世代が対象となりました。確定拠出年金は任意の積立型年金であり、大きな減税メリットが受けられます。当社では、確定拠出年金とバリュー株投資の組み合わせで、「守り」と「攻め」を兼ね備えた資産運用を推奨しています。

利回りは30%!?

確定拠出年金とは、国の年金制度とは別に、自分で拠出金を決めて積み立てる「自己責任」の年金です。そのため、「どうせもらえないから年金を払っても仕方がない」と考える必要はありません。積立金は、投資信託や定期預金で運用することができます。

最大のメリットは、何と言っても税控除が受けられることです。税控除とは、確定拠出年金の拠出分がその年の所得から控除され、所得税や住民税の一部が返ってくるものです。

例えば、年収約400万円のサラリーマンが毎月2万3,000円を積み立てると、およそ8万4,000円が年末調整で返ってきます。1年で考えれば、利回りは30%にもなります(税控除÷積立金額)。帰ってくる税金は、所得が多ければ多いほど大きくなるため、高所得者ほど活用すべきものです。

しかも、確定拠出年金はあくまで「積み立て」なので、払ったきりの医療費控除や保険料控除と異なり、将来必ず帰ってきます。リスクを取りたくなければ運用先を定期預金にするだけでも税控除が受けられるのです。

世の中の「確実に儲かる投資手段」を謳っているものはほぼ確実に詐欺ですが、確定拠出年金は税控除を通じて「確実に儲かる」希少な投資手段であると言えるでしょう。

年金をまとめて受け取ることも可能

「年金」というと毎月の受け取りとをイメージしますが、確定拠出年金は一度にまとめて受け取ることもできます。ただし、早くても60歳になってからです。逆に言えば、60歳以降のことを考えるなら、確定拠出年金を使わない手は無いのです。

60歳になったら、毎月受け取っても、その歳まで頑張ったボーナスとして旅行に使っても良いのです。金額が大きほど、年をとる楽しみも増えるでしょう。

【参考】個人型確定拠出年金「iDeCo」って?(iDeCoナビ)

インデックス投信への積立投資が効果的

確定拠出年金のおすすめの運用方法は、インデックス投信への積立投資です。毎月同額を積み立てることで、価格が下がったときに多くの口数を購入できる「ドルコスト平均法」を活用できます。

インデックス投信への積み立ては、ファンドマネージャーが投資を行うよりも平均的に高いリターンが得られることが統計的に示されています。日経平均やTOPIXではなく、長期的な成長が期待できるグローバル型(先進国・新興国)のものがより効果を発揮します。

インデックス投信は、一般的な投資信託よりも手数料が低いのが特徴です。買付手数料のかからない「ノーロード投信」もあり、運用会社を選ぶときはノーロード投信を扱っている会社を選ぶことをおすすめします。

バリュー株投資と組み合わせて「守り」と「攻め」を網羅

確定拠出年金のデメリットは、個別株に投資できないことです。運用資産は投資信託か定期預金に限定されます。そこで当社では、確定拠出年金とバリュー株投資を組み合わせ、「守り」と「攻め」を同時に行うことをお勧めしています。

確定拠出年金で将来の資産を積み立て、まずは将来の不安を解消します。その上でバリュー株投資の考えに基づく個別株投資により高いリターンを追求するのです。この2段階こそが、長い人生を見据えた投資手法として「抜け目のない」方法と考えます。

当社が毎週発行しているレポートでは、個別株の推奨だけではなく、相場環境の解説も行っています。確定拠出年金の運用資産はいつでも入れ替えることが可能なので、レポートで相場状況を確認してポートフォリオの見直しを図ることができます。

また、スタンダードコース(15,000円/30日間)にご加入いただければ、確定拠出年金のポートフォリオやその他資産運用のご相談も可能です。この機会にぜひ当社の投資顧問契約をご検討してはいかがでしょうか。

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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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