今回はFacebook・Metaについての記事です。
Meta、Facebookというと、アメリカの巨大IT企業「GAFAM」
Google、Amazon、Apple、マイクロソフトに並ぶ、巨大IT企業の一角です。
ところが、その株価は非常に大きく下落しています。
それは業績悪化というのもあるのですが、それ以上にMetaの将来性がかなり不安視されているからではないかと思います。
一方で株が下がっているので、Facebook自体は実際に利益を上げている企業ですから、とても割安ではないかという見方もあります。
しかし私は決してそうは思わないです。
なぜそう思わないのかということについて、Meta・Facebookの現状を解説していきたいと思います。
少し概念的な話になるかもしれませんが、これを見ることで逆に素晴らしい企業とは何か?ということを、ご理解いただけるんではないかと思います。
長期投資をやりたいと思っている方、あるいはビジネスで成功したいと思っている方は、ぜひご覧になっていただければと思います。
目次
株価下落
まず株価です。
これは年初来、2022年からの推移です。
元々300~400ドルの間だったものが、今や111ドルと、およそ3分の1になってしまったというところです。
-67%
他のGAFAMの銘柄も下がってはいるのですが、下がったり上がったりを繰り返して一進一退です。
しかしMetaに関しては、ただダダ下がりという状況になっています。
それほど投資家からの期待が剥がれているということです。
業績悪化
メタバースへの投資コスト増
業績悪化が起きていまして、まだ利益は出ているのですが、この「メタバース」。
直近で名前をフェイスブックから、Metaに変更したのを覚えてらっしゃる方は多いのではないかと思います。
社運をかけて、メタバースの世界を構築しようとしているのです。
そのためのお金は潤沢にあるわけですから、メタバースをインターネットの次の世界だということで、多額の資金を突っ込んで構築しようとしています。
しかしながら、この関連損失というのが直近3ヶ月で36億ドル。
わずか3ヶ月で5100億円もの損失を出しているのです。
売り上げはほとんど立っていないばかりか、日本円にして数百億円だったと思うのですが、それだけ頑張っているかと思いきや1年前に比べて、メタバース関連の売上高も実は減っているのです。
一方で投資は増えていますから、損失を拡大するばかりという状況です。
Facebookの本体の方で利益を出してはいるのですが、経費が大きくなりまして、利益自体も第2四半期に1年前と比べて半減というところ。
さらにはこれが今すぐ終わるのではなくて、来年ももっと続く。
メタバースへの投資が続いて、そのコストによって赤字になると言っているのです。
(赤字が)大幅に拡大する。
そう言われて、今投資したい投資家はなかなかいないのではないかと思うわけです。
逆に言うとこの投資がなくなれば、Facebook上の方では利益を出していますから、もしかしたらメタバースをどこかで諦めるのではないかという見立てでもあれば、買えるという考え方もあると思います。
売上成長がマイナスに転換
実はそのFacebookも順調ではなくて、売上成長がついにマイナス。
ずっと成長を続けていたのですが、ついにマイナスに転換してしまったのです。
直近3ヶ月は売り上げが-4%。
Facebookの主な収益源というと、ほとんどが広告なのですが、このインターネット広告。
コロナ禍でみんながネットにずっと居座るようになったので、実はネット広告はすごい売上高伸びています。
Googleは非常に伸びてて、一方で両者ともに今は鈍化して、コロナ禍のような伸びは見られなくなっているというところがあります。
Googleはまだプラスで踏みとどまってるのですが、Facebookはマイナスに転じてしまった。
Facebookの方が、Googleよりも悪い可能性があるものとして、ユーザー数。
アクティブユーザー数がおよそ1年前についに減少に転じているのです。
つまりどういうことかというと、Facebookをよく使う人が明確に減ってきているのではないかという兆候が見えるわけです。
これがコロナ禍の反動減なのか、あるいは長期的な衰退への転換点になっているのかというのが、投資の判断をする一つの分岐点になってくるわけです。
またライバルもいて、今飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びているのが、中国ByteDanceのTikTokです。
これに対抗して、FacebookもGoogleもショート動画をどんどん出そうとしているのが明らかに受け取れます。
しかしやはりTikTokは強い。
全世界で今10億人ぐらいのユーザーがいます。
一方でそのFacebookの方は30~40億とも言われますから、まだ勝ってはいます。
しかし当然アクティブ(ずっとアプリを開いている時間)というのは、1人1人の中で限りがありますから、その時間を奪われているというところがあると思います。
なぜメタバースにこだわる?
ちょっと話戻りますと、これまでにかなり赤字を拡大させているメタバース。
さらには直近のメタバース事業の売上高も減ってしまった。
そんな中でなぜメタバースへこだわるのか?というところです。
いろんな考え方はあるのですが、やはりそもそも本体のFacebookが、アクティブユーザー数が減った。
減るというのは、必ず訪れることだったのです。
なぜかというと、Facebookのユーザー数はもう43億人と言われてるんですが、世界の人口がおよそ70億人。
そのうち43億人ですから、インターネットが使える人(子供とかを除くと)もう人口のほとんどがフェイスブックをやっている状況なのではないかと思うのです。
従ってこれまでのように、Facebookの普及率が上がっていくごとにユーザー数が増えるという状況では、どう考えてもなくなってしまったというところです。
さらにはFacebookは、業績面だけではなくて、数々の非難にさらされています。
これから細かいところを説明するのですが、Facebookの中のガバナンス。
どうなっているんだという非難が結構あるわけです。
一部では政府から目をつけられて、しばしば公聴会、議会の証言台に立たされるということが起きています。
この状況から何とか逃れたいと考えているのが、CEOであるザッカーバーグ氏の思いじゃないかと思います。
すなわち、ここでメタバースを当てることによって、一発逆転を狙ってるんじゃないか。
そういう節が見えるわけです。
業績は急成長
ではもっとFacebook、Metaについて深堀りしたいと思います。
業績を見てください。
実はめちゃくちゃ順調なのです。
もう綺麗な曲線です。
直線どころか、曲線の絵を描いて業績伸びています。
その途中にFacebookの利用者数が増えてきたというのはもちろん、途中2012年にはInstagram買収。
2014年には、メッセージングアプリのWhatsApp。
そして今のメタバースの元になっている、Oculus(3D眼鏡ゴーグルを作っている会社)。
それらを買収して、まあOculusはこれからなのですが、Instagram_WhatsAppなども非常に好調で、これらがFacebookに追加される形で業績を伸ばしてきました。
利益もちゃんとついてきたのです。
利益に関しては(まだ出てないですが)今期利益半減というところですから、ガツンと落ちるということになります。
ただ先ほど申し上げましたように、頭打ち感が非常にあるのです。
世界の人口のほぼ全てを取り尽くしてしまったからユーザー数は伸びにくい。
一方でFacebookがやってるのは広告だけ。
有料のサブスクサービスはないわけです。
ですから、現在のプラスアルファの収益というのはなかなか見込みづらいところですし、さらには実は規制当局、公正取引委員会的なところからかなり目をつけられている節があるのです。
というのも、InstagramとかWhatsApp。
InstagramはSNS、WhatsAppはメッセージングアプリなのですが、それらを取り込むことによって、そもそも競争を排除しようとしたのではないかと見られているのです。
競争、つまりSNSでライバルが本格的なライバルになる前に、自らの中に収めてしまって、ある意味潰そうとしたのではないかというような見方をされているのです。
実際Instagramに関しても10億ドル、およそ1000億円。
WhatsAppに関しては、2兆円もの金額をかけて買収しているのです。
そういったことから
「お金がいっぱいあるので、どこかM&Aしたら?」
「それこそTikTokのByteDanceを買えばいいんじゃないか」
みたいなことも、無きにしも非ずです。
しかし最早そういうのは、規制当局の公正取引委員会からおそらくOKが出ないだろうから、やはり行き詰まりがあるわけです。
Facebook(Meta)に関する不祥事
また不祥事というのも様々起きていまして、2016年に結構問題になりました。
トランプ大統領が当選した大統領選挙。
アメリカ大統領選挙において、ロシアの関与があって、トランプ大統領に有利になるように、Facebookの表示などが行われたのではないかという疑惑が働いていたのです。
2018年、8700万人分の個人情報流出というのもありました。
さらには、2021年の内部告発です。
Facebookの従業員が、この会社は安全性よりも利益を優先していると。
例えば途上国における人身売買とか、ポルノだとか、そういうふさわしくないコンテンツを「広告収入が得られる人々の関心を引くから」という理由で削除せずに出し続けた。
あるいは「Facebook内部のプライバシー満載の情報を社員が一部見ていた」とか、「政治的にも偏った情報が流れるようになってるのではないか」という噂が絶えることがないのです。
こういったこともありますし、特にアメリカにおいては、もう人口のほとんどがFacebookに登録している状況ですから、政府もかなり煙たいわけです。
大統領選挙を操作したというぐらいに、Facebookの動き一つで世論が大きく動いてしまいかねないところがあるわけです。
そのため、非常に政府からマークされて、結構八方ふさがり的な部分がある。
ある意味、かわいそうなところはあるわけです。
一発逆転を狙いたいザッカ―バーグ氏
こういった状況の中で、一発逆転を狙いたいのがザッカーバーグ氏です。
Metaを立ち上げる前に、リブラと言って仮想通貨を本格的にやろうとしたのです。
しかし実はこれは中央銀行の手によって、はっきり言って潰されてしまって、もうほとんど亡き者のようになってしまっています。
このことからも、やはり相当政府から警戒されてると見えるわけです。
もうそれ(仮想通貨)はできないということで、満を持して立ち上げたのが、このMetaというところになってきます。
ただ私はMetaに参入したというのは、正直評価していないのです。
なぜならFacebook、確かにこうやってSNSとして人と人を繋ぐというビジョンを持ってやっていますし、実際にFacebookでそれを実現しています。
しかしメタバースの世界って、またそれとは別だと思うのです。
Facebookは、リアルと実名同士の繋がりが大事だったのですけれども、メタバースってどちらかというと匿名です。
「全く自分が今住んでいる世界とは違う世界を体験したい」と思う人のためのものではないかと私は思ったりします。
確かにオキュラスみたいな物を作って、このゴーグル自体は他のVRゴーグルに比べたら評価は高いのですけれども、抜きん出ているかっていうとそこまででもない。
つまり、現時点で必ずしも強みを持っているわけではないところにも、これだけお金を垂れ流して損失を出してまで、でかい賭けを行っている。
ハリネズミの概念(ビジョナリーカンパニー)
これをどこかで見た状況だと思ったら、思い出しました。
それが「ビジョナリーカンパニー」という本があるのです。
コリンズという人が書いたんですが、ここには長きにわたって成長を続けてきた素晴らしい企業とそうでない企業。
それは同じ事業だったり、あるいはかつて素晴らしい企業だったけれども、停滞してしまった企業。
そういった企業を分析している本があるのです。
ぜひ皆さんにも読んでいただきたいと思うのですが、その中で企業が成功する素晴らしい企業になる条件として書かれているのが、「ハリネズミの概念」というものです。
ハリネズミの概念は何かというと、素晴らしい企業・長期で成長を続けている企業というのは、三つの条件があると言われています。
- 情熱を持って取り組めることに取り組んでいる。
- その分野で経済的原動力になる。(例えば情熱を持って取り組むことによって、利益を上げられる。あるいは効率よく利益を上げられるものである。)
- その分野で世界一になれる。
これらが全部合致して、この分野をとにかくひたすらわき目を振ることなく磨き続けることによってのみ、素晴らしい企業の核を作ることができる。
これこそがハリネズミである。
ここの分野に注力することが大事だと言っているのです。
Facebookというサービスは、はっきり言ってここだと思うのです。
Facebookを素晴らしくすることに、CEOのザッカーバーグ氏は情熱を持って取り組んでいますし、それは広告収入というところで、経済的にもかなり成功している。
間違いなく世界一です。
Facebookを磨き続ければ、私はまだまだいける会社になれるのではないかと思います。
しかし一方で今、Facebookがやろうとしてるのは、世界一になっている、Facebookを改善させる努力をひたすら続ける、非難されながらも、いろんな悪いことがありながらも続けるのではなくて、まだ勝負がどうなるかわからない(いろんな参入もあるでしょうし)そもそもメタバースというものが人々に普及するかどうかすらわからない状況で、赤字になりそうなぐらいお金を投じてやってしまっている。
衰退の5段階(ビジョナリーカンパニー)
もう一つビジョナリーカンパニーに書かれていること。
「素晴らしい企業とは、衰退する企業はどんな経緯をたどるのか」という研究があるのです。
その研究によると、衰退の5段階というのがあります。
1.成長から生まれる傲慢
既に成功した企業が、成長から生まれる傲慢。
まず、傲慢になるのです。
成長することによって、私はうまくいったからもう大丈夫だと。
このまま続けていればいいと思うのです。
2.規律無き拡大路線
その後第2段階、規律無き拡大路線。
絶好調ですから、いろんなものに手を出したりします。
もしかしたら、自分との繋がりの薄いところへも拡大してしまう。
それは財政的な余裕があるからこそ、できることでもあるのですが、そういった状況が起きることがあります。
しかしその中でいろいろ拡大していると、やはりいろんな問題が起きてきます。
3.リスクと問題の否認
しかし第3段階。
その次の段階に行ってしまうと問題です。
例えば買収した企業が良くないところだったと思っても、いやいやそんなそんなことはない。
私達だから解決できる。大丈夫だ、大丈夫だというふうに言って、リスクと問題の否認が起きるわけです。
その後最終的には屈服と凡庸な企業への転落か消滅、というところに陥ってしまうのです。
4.一発逆転の追求→5.屈服と凡庸な企業への転落か消滅
その間にあるのが、今回お示ししたい第4段階「一発逆転の追求」です。
こうやって、第3段階でいろいろ問題が起きてくる。
Facebookで言うならば、ガバナンスが効いていない。
様々な問題が起きる。
それから安全性よりも利益を追求しているという内部告発が出るぐらい、問題が起きている中で、その内部告発に対する明確な答えって示せてないのです。
そんな中で、いきなりそのメタバースをやりますという話が出ましたから、これはまさに本質的な問題から逃げて、一発逆転を追求しているのではないかと見えるわけです。
もちろんこの研究というのは事後のものなので、その瞬間でこうなっているかどうかというのは、今の時点で確定することはできません。
しかしながら、このビジョナリーカンパニーの「衰退の5段階」を読みますと、それそのものだと見えてくるわけです。
なぜこうなってしまったのか?
ではFacebookが、なぜこうなってしまったのか?
(大きく分けて3つの理由が考えられると思われます)
理由①長期ビジョンの不在
これは私の考えなのですが、何より長期ビジョンの不在が大きかったのではないかと思います。
Facebookは、人と人とが繋がるということをビジョンに掲げています。
そもそもザッカーバーグ氏は、めちゃくちゃ頭のいい、切れる大天才です。
しかし、これほどまでの大会社にしようと思っていたわけでは、必ずしもなさそうなのです。
とにかく面白いから、最初はフェイスマッシュと言って、大学生らしいと言ったらあれなんですが、学内の女の子の顔を「この子はかわいい」「この子は可愛くない」とわける。
そういうアプリを作ったのです。
それは大学にやめてと言われてやめたのですが、そこから発展してきたのが、Facebookです。
だからあくまでその延長線上「面白いから」。
こういったものをやりたいよねという、純粋な気持ちで作ってきたからこうなったのだと思います。
しかし一方で楽しさだけでは、なかなか経営というのは進まなかったりします。
理由②成長が早すぎ、成熟する暇がなかった
経営をするためには、やはり辛いこととか、いろいろ乗り越えなければならないこと。
あるいはコンプライアンス的なものを、積み上げていかなければならない。
それは通常、若い企業だったらやはり、どうしてもそういう問題が起きがちです。
時間をかけていろんな失敗を経て、少しずつ少しずつ、成長と成熟を同時に踏んでいくものです。
しかしFacebookに関しては成長が早すぎて、成熟する暇がなかったのではないか?という見方です。
先ほど業績のグラフを見ていただいたかと思います。
もうめちゃくちゃな急速度で成長しています。
これは全てがFacebookの努力によるものかというと、そうでもないところもあると思っています。
要は「みんなFacebookを使ってるから、自分もFacebook使わざるを得ない」というネットワーク効果が働いていたと思うのです。
しかもそうやってSNSが急速にスマートフォンの普及によって(まさにスマートフォンの普及と時期を一致してるんですが)みんなが使い始めたことによって、Facebookしか選択肢がなかったのです。
その結果これほど伸びてきた。
ある意味で実力以上に一気に伸びてきた。
そういう側面がある企業だと思っています。
そしてあまりに早すぎたせいで、成熟する暇がなかった。
ザッカーバーグ氏自身もまだまだ若いですし、そこで働いてる人たちというのも一枚岩になる前に人がどんどん入ってきたという状況があると思います。
この「ビジョンと成熟」というところは、いろんな企業があるんですが、例えばGoogleは、ちゃんとはっきりとしたビジョンを掲げていまして、それは「世界中の情報を整理する」
それは、Facebookの人々が繋がるというテーマに比べたらかなり壮大です。
情報と言ったら、もうあらゆるものですから。
Googleはそのビジョンに従って、まず検索から入ってメールとか、YouTubeもそうです。
それから地図はGoogleマップを整備しましたから、それを使って自動運転などもやる。
どんどんそうやって拡大していく。
その中でポリシーとしてあるのは「Don`t be evil(邪悪になるな)」。
「悪いことしなくても利益は上がるから悪いことするな」ということを徹底しているのがGoogleなのです。
私が聞いた知り合いの話では、「Googleで他の人の使ってるメールとか見れたりするんじゃないの?」と僕の知り合いが、Googleに勤めている人に聞いたらしいのです。
ところが、社員の方を返答は「いやいや、Googleは絶対にそんなことはしないから無理だよ」というそういう返答だったのです。
そうはっきり言えるほど、しっかり整っているところがある。
しかしFacebookは、まだそうなっていなかったのではないか。
あるいはAmazonにしてもそうです。
アマゾンは「世界一の小売り企業になる」というビジョンを掲げてやっていました。
それは未だに愚直に「じゃあインターネットの世界でそれをやるにはどうしたらいいか」「とにかく物流をやらないといけない」とか。
人々に買ってもらうために、購入意欲を促さないといけないと、リコメンドを出したりとか、とにかくそれらを次から次にやっていく。
まさに先ほどのハリネズミの概念です。
自分が世界一に情熱を持って、かつ利益を出しながら世界一になれる分野をとことん追求していく。
このやり方によって、GAFAは大きくなってきたわけです。
ところがFacebookは、出会い頭の事故的なところがあって、Facebookというサービスが立ち上がったところに時代が一気に来た。
そんなところがあるのではないかと思います。
理由③ザッカーバーグ氏への依存
あとはザッカーバーグ氏、もう本当に先ほど言いました大天才。
しかし天才であるがゆえに、集団指導体制みたいになれたら良かったのかもしれないのですが、そうはなれなかった。
いまだにこのザッカーバーグ氏に依存している。
しかもこれだけの巨大なった企業を1人で動かすのは大変ですから、結果やることとしては、大きなことをぶち上げるしかなくなってしまったのではないか。
それが結果的には、先ほどの衰退の第4段階(一発逆転の追及)に繋がってしまっているのではないかと思うのです。
素晴らしい企業の条件
では素晴らしい企業とは何なのか。
既にAmazonやGoogleの事例で説明しました。
「弾み車の概念」というのが、このビジョナリーカンパニーでは説明されています。
先ほど言った「ハリネズミの概念」。
とにかく自分が世界一になる分野を愚直に磨き続け続けていって、弾み車というとすごい重い車輪みたいなものを思い浮かべてもらえばいいと思います。
最初は重すぎて全然回らない。
全然回らないけど、それを少しずつ回して、やっと1回転した。
しかしこういうのって、車を手で押したことある人ならわかると思うのですが、1回押したら次はだいぶ軽く動かせるようになるのです。
それが1回転が10回転になり、既に10回転したら、20回転・30回転・100回転と、どんどん回っていくのです。
そうやっていくうちに、最初は微々たる成長だったかもしれないんですが、あるところで突然ビュンと伸びる瞬間がやってくるのです。
こうやってできてきた企業こそ、本質的に強みを持つ長期投資にふさわしい企業であるいうことが言えるわけです。
ぜひ皆さんの方でも、弾み車を回していると思える企業を探して、そういった企業に長期投資をしてほしいと思うわけです。
またこのビジョナリーカンパニー、特に2が私は秀逸だと思っています。
ビジョナリーカンパニー2にほぼ今回の話は、全て網羅されています。
まとめ
Meta・Facebookは、衰退の5段階。
ビジョナリーカンパニーの衰退の5段階における第4段階、一発逆転の追求に陥った可能性があると私は考えています。
だから買うことはしないのですが、長期投資にふさわしい、長期的に伸び続ける企業は、ハリネズミの概念における弾み車を時間をかけて、じっくりじっくり回し続けているのです。
そういった企業がボンと跳ねれば、きっと株価も大きく伸びるときがやってくるわけです。
長期投資家の皆さんに一つ声をかけるとするならば、あなたが投資しようとしている企業は、この弾み車を回していますか?
そうだと言えるなら、長期投資にふさわしいと思いますし、そうでないのなら、もう一度立ち返って考えなければなりません。
最初から弾み車が見つかることは実はなくて、企業をじっくりじっくり見ていって、ようやく見つかることも少なくないのです。
だから私は企業分析をすることが好きなわけなのです。
この内容はYouTubeで動画による解説も行っています。
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プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
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Metaは世界でGoogleに次ぐWeb広告世界第二位の大企業ですが最盛期400ドルだった株価はいま130ドル前後です。ただ自分は下落後の株主なのでいまのところ含み益です。Metaの弱みであるところは裏返すならば強みに化けるわけで特に「マーク・ザッカーバーグ」さんのキャラクターはどちらにも傾くわけです。「メタバース」は10年後には1兆ドルとも10兆ドルともいわれる産業の可能性がありここにもっとも可能性がある企業の一つ。「メタバース」が未知数ゆえに赤字に疑問視が出ていますが自分は「面白い」と思います。企業分析は栫井先生に妥当性があると思いますが投資は「面白い」かどうかも大事なファクターだとも思うわけです。自分は「メタバース」が「もう一つの地球」を電子上に生み出す「テラフォーミング」だと思います。だから100兆ドル以上の可能性を見ています。