投資初心者はこれだけやる!投資スタートToDoリスト

2024年にNISAが改訂されます。

ポイントは現在のつみたてNISAと一般NISAの併用が認められる点です。これを期に個別株投資に挑戦してみたいと思いませんか?

しかし、個別株に投資をしたことがない、個別株に興味はあるがよくわからない、そもそも投資を行ったことがないなど、さまざまな悩みがあると思います。

今回は実際に投資を始める時に、何に気をつけるべきか・どんなやり方があるのか・どの証券会社を使うべきかを紹介しています。

最後に投資を始めるにあたって役立つToDoリストを作成しました。この記事を参考にして、不安のない状態で投資を始めてみてください!

準備0 口座チェック 

投資を始めるにはまずは証券会社に口座を開く必要があります。

よく「おすすめの証券会社はどこですか?」と質問されることがありますが、今から証券口座を作成するのであればSBI証券にしましょう。手数料や取扱銘柄、機能面で最もメリットがあると考えます。

逆に対面式の証券会社は手数料が高いです。

ネット証券と比較してみましょう。

SBI 楽天 野村證券 大和証券
ネット購入 1日100万円まで無料 ※1 1日100万円まで無料 ※2 売買代金に応じて増加 

152円から

売買代金に応じて増加 

2,090円から

電話購入 売買代金に応じて増加 

1,991円から

売買代金に応じて増加 

2,750円から

2023年2月9日現在

※1 SBIアクティブプラン

※2 楽天いちにち定額コース

一目瞭然ですね。手数料の面でネット証券を選ばない理由はありません。

 

次にネット証券を比較をしてみます。

 

SBI 楽天 マネックス 松井証券
手数料 1日100万円まで無料 ※1 1日100万円まで無料 ※2 売買代金に応じて増加

55円から ※3

1日50万円まで無料
日本株 取扱数 東証、名証、福証、札証 東証、名証 東証、名証、福証、札証 東証、名証、福証、札証
外国株 取扱数 7,669 6,672 5,000超え 1,647
投資信託数 2,658 2,635 1,286 1,654
単元未満株 ×

23年2月9日現在

※1 SBIアクティブプラン

※2 楽天いちにち定額コース

※3取引毎手数料コース

手数料や取扱銘柄・投資信託数・単元未満株の取扱の有無など、総合的に考えると、SBI証券がオススメです(単元未満株については後段で説明します)。手数料やサービスの充実度は年々進化していますが、このSBI証券は常にその最前線を維持しているため、今後もその傾向が続く可能性が高いと言えます。

NISA口座

証券会社の次に考えるべきはNISA口座の開設です

NISA口座を開設していなければ、必ず利用しましょう!

通常の取引では売買益や配当所得から20.315%の税金が徴収されます。

つまりあなたが10万円の配当や売買益を得たとしても、手元に残るのは約8万円です。

しかし、NISA口座内での取引であれば税金が非課税となり10万円全てが手元に残ります。

一般NISAでは年間120万円までの制限がありますが、初心者の方は投資資金120万円以内に収まる方が多いと思います。メリットが大きい制度ですから必ず有効活用していきましょう。

(23年2月9日現在つみたてNSIAと一般NISAは併用不可能ですから、注意してください)

そして120万円を超えて取引したい方、あるいはつみたてNISAを利用している方は通常の証券口座を開設します。

そこで間違ってはいけない点が口座区分です。

そもそも株式投資から得た配当金や譲渡益(売却益)は課税の対象になります。

これらは所得税の計算に加算される収入と見なされますが、口座区分の選択はその利益計算や税金納付を誰がやるのか?を選択していると認識してください。

口座開設の手続きを進めていると、特定口座・一般口座、いずれかを選択する画面が出ます。「なんとなく一般的だから一般口座」を選ぶと多くの人にとっては大変です。

その違いを解説します。

一般口座

一般口座は利益計算・税金申告をあなた自身が行う、という選択です。年間の取引の内容や損益を示す年間取引報告書を自ら作成し、確定申告する必要があります(譲渡所得と配当所得合わせて20万円以下の場合は不要)。確定申告の手間がかかる、という点では一般口座を選ぶ理由はあまりないと言えます

 

特定口座

一方で特定口座は利益計算は証券会社が行う、という選択です。特定口座を選択している場合は証券会社が年間取引報告書を作成してくれます。

特定口座にはもう1箇所、選択肢があります。それが源泉徴収のあり・なしです。

「源泉徴収あり」の場合は利益が出た際に税金が源泉徴収されます。源泉徴収なしの場合は証券会社が作成した年間取引報告書を基に自ら確定申告する必要があります。(譲渡所得と配当所得合わせて20万円以下の場合は不要)

結論はSBI証券でNISAを開設。年間取引額120万円を超える方や、つみたてNISAを開設している方は特定口座(源泉徴収あり)を開設しましょう。

準備1 資金チェック 

個別株投資を始めるにはいくら必要でしょうか?最低でも10万円は用意したいです。

日本の株式は100株単位での売買が基本です(100株=1単元と言われます)。つまり1株1,000円の株式を購入したい場合

1,000円×100株=100,000円 が必要資金となります。

株価は企業によって違いますが1株1万円を超える銘柄は100万円必要となります!

しかし最低限の金額が大きいと個人投資家は大変ですよね?そこで使えるのが単元未満株(ミニ株・S株)です。

単元未満株

単元未満株では1取引で100株未満の取引を行う事ができます。

仮に1株1万円の株を単元未満株で10株購入したい場合

 

10,000×10株=100,000円 で取引できます。

つまり単元未満株を使えば株価が高い銘柄も取引できるのです。

また投資初心者の方にとっては少ない金額から始めてリスクを抑える事ができます。

(私個人としても初めて買った株は単元未満株でした。)

この単元未満株が充実しているのもSBI証券です。(楽天証券では取扱がありません)

買付手数料は無料、売却時は約定代金の0.55%が徴収されます。しかし、単元未満株を買増しし、単元株になれば売却手数料も無料になります。

単元未満株のルールは証券会社によって違いますが、SBIの場合は指値注文ができないというデメリットもありますので、注意しながら利用してみてください。

余裕資金

そして最も重要な点は余裕資金内で投資する事です。

余裕資金もそれぞれの生活水準や貯金額によって差がありますが、初心者の方であれば、余裕資金の10%(10万円用意したら、まずは1万円)など、制限を設けて投資すべきだと思います。

こう言っては何ですが、最初の投資は必ず失敗するものだと思ってください。いきなり大きく成功するほど甘い世界ではありません。最小限の金額で投資して、その動向を観察して慣れる(学ぶ)ことが、将来的なリスクを下げるために最も必要なことです。

準備2 方針チェック

 

投資は大きく2つの派閥に別れます。それが短期投資か長期投資です。短期投資家はテクニカル分析(チャートなど)、長期投資家はファンダメンタルズ分析(企業業績など)を行います。この手法は好みの問題だと思います。つばめ投資顧問では長期投資を推奨していますが、今回は短期投資と長期投資の違いを解説します。

短期投資

短期投資の根拠となる分析方法はテクニカル分析です。

テクニカル分析の基本的な考え方は

「過去株価がこう動いたから、未来も同じように動く」です。

チャートの形状や統計調査を基にして未来の株価変動を予想し、利益を出そうという考え方です。短期の期間はどれくらいなのか?という疑問は難しい質問ですが長くて2週間、デイトレーダーと言われる人は秒単位で取引を行っています。チャートの動きが予想と違った場合か、予想通り変動し目的達成となった場合に撤退する投資法です。

長期投資

つばめ投資顧問の根本の考え方である、長期投資の解説をします。その根拠となるファンダメメンタルズ分析とは、企業の経営や財務状況を分析し本質的価値を考える手法です。

根本的には企業が成長すれば(業績が上がれば)、それに伴い株価も上昇する、という考えです。

今回初めて株式を買う、という方には「この企業の〜という事業が面白い」といった感覚で投資されて良いと思います。

短期と同じく、長期投資の期間にも幅がありますがつばめ投資顧問の想定する「長期」は5〜10年以上です。そのため時間をかけて分析し、ここぞ!というタイミングで買いを入れます。

この方針の決定は非常に重要です。方針とはすなわち、ゴールを決めることに等しいのです。短期でも長期でも想定と明らかに違えば損益関わらず撤退です。しかし

「当初は短期投資のつもりで想定と違ったが、経営状況がいいからもう少し待ってみよう」

となると投資の軸がブレてしまい、分析した意味がありません。短期なら短期、長期なら長期で自分なりのストーリーを立てて投資しましょう。

「この企業の〜という事業が面白い。実際に投資して、想定通り業績が上がっていった。(想定と違って業績が縮小した)」

このストーリーが実現し、利益が出た時が投資の一番の楽しみです。

準備3 情報源

最後に最も重要な点です。どの企業に投資するのか?を考えます。

投資対象選択は投資家にとって一生の悩みであり、絶対の正解はありません。

投資初心者の方であれば、知人・インフルエンサーが紹介していた。ニュースになっていたという理由で購入する方もいらっしゃると思います。

その動機は絶対にダメ、ではないと思います。

しかし一番の問題は、他人から聞いた企業をそのまま鵜呑みにする事です。

鵜呑みにした場合、自分のストーリーがありませんから出口戦略がありません。

鵜呑みにしてしまう人は「〜というインフルエンサーのせいで爆損!知人に騙された!」「あのインフルエンサー(知人)だけ知っておけば利益が出る!」と言います。

一方で自分のストーリーがある人は「〜をきっかけに企業を知った。自分なりに分析した結果、良いと思ったから買った。そして損益が出ている」という状況になるはずです。

自分で調べるための情報源としては、会社四季報や業界地図が一般的です。最近ではマネックス証券の銘柄スカウターIR Bankバフェット・コードなど無料でスクリーニングができるサイトも増えてきました。まずはこれらを触ってみるところからはじめてみるのも良いでしょう。

一番初めは自分の知っている会社や良いと思った会社に投資したほうが、あとからの振り返りも行いやすいはずです。そして損益を出しながら、投資を学び投資を楽しむことが大切だと思います。その過程で「自分なりのやり方」が身につけば、あなたも投資家として一人前になることができます。

投資初心者 To Doリスト

最後に投資初心者がやることリストです。




いかがでしたでしょうか?

個別株投資は実際に投資することで学んでいくものです。失敗と成功を積み重ねながら知識をつけていきましょう!

もしあなたが「長期投資派閥です!でも学び方が分からない!」

と悩んでいるのであれば、つばめ投資顧問のサービスを覗いてみてください。長期投資を実践しながら学ぶサービスです。あなたに最高の長期投資の学びの環境をご用意しています。

Print Friendly, PDF & Email

執筆者

執筆者:佐々木 悠

佐々木 悠(ささき はるか)

つばめ投資顧問 アナリスト 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。
協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。
銀行勤務時は投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。
2022年につばめ投資顧問へ入社。

詳細はこちら

気に入ったらシェアしてもらえると嬉しいです!

コメントを残す

Popular Article - よく読まれている記事Popular Article

  • 【紅麹問題】それでも小林製薬の株価はなぜ暴落しないのか
    今回は小林製薬を改めて取り上げます。 前回、小林製薬を取り上げてから約3ヶ月が経ちましたが、そこからの進捗と、今何が起こっているのかを示して...
  • 本田技研工業 配当利回り4% PBR0.65倍は投資チャンスか?
    本田技研工業(以下、ホンダ)の株価が好調です。 出典:株探 月足チャート 過去20年の平均PERは約10倍ですが、24年7月9日現在のPER...
  • 配当利回り 3.4%のキリンHDに投資して良い?成長性を考える
    今回は国内大手のビールメーカー、キリンホールディングス(以下、キリン)を分析します。株価は2018年にピークをつけた後、2,000円前後でほ...
  • 次の出世株を探せ!中小型株編【1】
    普段私が取り上げている企業は、やはり皆さんが注目する企業ということになりますが、実際の投資は必ずしもそういった動きにはならないかもしれません...
  • 三菱重工が好調!その理由をアナリストが解説
    今回は三菱重工についてです。 これは過去2年のチャートですが、500円台のところから3倍以上に伸びています。 三菱重工に何が起きているのか、...

Article List - 記事一覧Article List

カテゴリから記事を探す