楽天銀行IPO仮条件引下げ 安くなって買える?

今回は楽天銀行IPOの仮条件が引き下げられた件について解説します。

短くまとめたのでぜひ最後までお読みください。

仮条件引下げのワケ

上場の承認が出た3月22日時点では、1,630円~1,960円という仮条件でした。

しかし、4月5日には1,300円~1,400円に引き下げられました。

引下げの理由としては以下のものが挙げられます。

  • SVB破綻やクレディ・スイス問題による金融不安
  • 銀行株の下落
  • 住信SBIネット銀行の上場→仮条件の”下限”で上場
  • 楽天銀行自体の不人気

簡単に言うと、とにかく人気が無いということです。

今回の楽天銀行の上場も、親会社の楽天グループの携帯事業の赤字を穴埋めするためのものという側面があり、後ろ向きな上場に見えてしまいます。

買いやすくはなった

価格が下がるということは、バリュエーション的に買いやすくなるという側面もあります。

引下げ前の水準だとかなり高いところだったものが、他の銀行に比べて”高くはない”という程度にはなりました。

純粋に「楽天銀行に将来性はあるか」という考え方ができる価格です。

楽天銀行の成長可能性は?

楽天銀行には課題もあります。

  • 楽天経済圏・親会社依存
  • 成長戦略描ききれず(預金の貸出先、人材の不足)
  • 追加売却の可能性→追加売却なら需給が悪化

 

一方で、成長に期待ができる面もあります。

  • 預金・業績は伸長
  • 余剰資金運用による収益拡大
  • 金利上昇の可能性

買ってよいか

結局、買ってよいものなのか、最後に私の考えをまとめます。

  • 仮条件の引き下げにより割高感なくなり、止めるほどではなくなった
  • ただし、成長戦略が描ききれず、長期で買いとは言い難い
  • とりあえず買って、様子をみるのはアリ

決してオススメはしませんが、仮条件が引き下がったことにより、取引先との付き合いやIPOディスカウントなどの面から、”とりあえず買い”ができる水準にはなったのではないかと思います。


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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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