好調のユニクロ 欧米に受け入れられてさらに伸びる!

ユニクロが今回の中間決算を受けて株価が上昇しています。

この決算は、単に業績が良かったということではなく、今後の成長のきっかけになっているのではないかと思われています。

なぜそのような見方をされているのか解説します。

好調ユニクロ

今期の決算は業績予想を大きく上回り、大幅な増収増益となっています。

さすがのユニクロもコロナ禍では苦しんでいましたが、コロナが明けて好転しました。

しかし、実は国内では、原材料価格の高騰や円安などの影響で、増収ではあったものの減益となりました。

全体で増収増益となったことには間違いなく海外の業績が寄与しています。

ユニクロで「海外」というと、”グレーターチャイナ”と呼ばれる中国・台湾・香港でのことだと思われがちですが、今回はそれだけではありません。

むしろ中国はロックダウン期間もあり、調子は良くありませんでした。

今回の業績をけん引したのは、東南アジア・北米欧州です。

ここが「本格的な成長フェーズに入った」と言われています。

実際に今回の増益309億円のうち、東南アジア・北米・欧州が8割を占めるという状況です。

ユニクロは2005年にアメリカに進出したものの、ファッション業界においてアメリカやヨーロッパで闘うことは難しく、赤字や撤退を繰り返していました。

それが1年ほど前にようやく北米、欧州事業が黒字化したというニュースが出ました。

そこから大きく転換し、今では増益の大部分を占めるほどとなりました。

北米・欧州に大幅な成長余地あり

元々ユニクロといったらフリースのイメージがあったと思います。

フリースがブームになり店舗を増やしました。

当時はデフレで、商品を自社で大量生産して安く販売するというモデルで成功しました。

しかしユニクロの成長はそれだけでは終わらず、少しずつ商品を磨き続けて、やがて海外に進出します。

海外事業はなかなかうまくいかなかったものの、まずは香港で比較的うまくいきました。

そこからいわゆる”グレーターチャイナ”での業績を伸ばしてきて、中国での利益が日本を上回るほどになりました。

日本国内での成長には限界があるところを、中国に進出することで突破してきました。

しかし、依然ヨーロッパ等では苦戦していて、中国の経済成長も今後大きく伸びることはないのではないかということで、限界が見えつつありました。

ここからさらに大きく伸びるためには中国以外の、特に北米・欧州での成長が必要でした。

それはかなり難しいことであると見られていましたが、そんな中での今回の北米・欧州での増収増益のニュースとなりました。

柳井会長は売上目標を今の約4倍である10兆円としています。

売上10兆円になれば、世界一のアパレルブランドということになります。

これまで10年で売り上げを3倍としてきたことを考えると、この目標もあながち言い過ぎではないかもしれません。

北米黒字化の背景~ユニクロ幹部 談

アメリカにおいて、ユニクロはコロナ禍で競合小売り大手がコスト削減や値引き販売を実施する中で、他社と一線を画してマーケティング費用を削減せずに正規価格で売ることに力を入れた。
お客様の消費習慣が一気に変わった時に米国事業をもう一度成長軌道に乗せるチャンスだった。
米国での東海岸や西海岸、カナダでの主要都市ごとにマーケティング目標を設定し、あらゆる媒体を活用してブランド認知の向上に努めた。
並行して既存店の賃料の値下げ交渉などにも取り組み、前期はコロナ前の2019年8月期と比べて販管費を20%削減、粗利益率は約8ポイント改善できた。

強者の逆張り戦略

コロナ禍で他社が縮こまる中で、強気に出る”逆張り戦略”でした。

強い企業はこういった動きをすることは珍しくなく、今回ユニクロが黒字化したのもこの逆張りのおかげという見方もできます。

いずれにせよ、様々な地道なマーケティング活動によって北米・欧州に根付く努力をしているのは間違いありません。

中国でそうだったように、一度受け入れられたら広がるのは早いのではないかと思います。

もちろん、H&MやZARAといったファストファッションのライバルはいますが、ユニクロは流行をどんどん取り入れるのではなく同じものを長く提供し続けるという違いがありますし、ユニクロのコンセプトはアメリカの若い世代に受け入れられていて、実際にそこそこ売れつつあるのが現状です。

もちろん規模はまだまだで、国内で800店舗、海外では約1600店舗ありますが、そのうち1000がグレーターチャイナで、北米ではまだ61店舗、欧州では90店舗です。

全体の3~5%にとどまっています。

巨大な市場であるアメリカやEUで大きく伸びることができれば、売上10兆円も夢ではない数字であると考えます。

株価は高い?

この状況で株価を見てみると、PER41倍と、一見すると高いですが、これから10年で売り上げを3倍にすると仮定すると、決して高くはないかと思います。

ユニクロのコンセプトとしても、一度受け入れられると流行り廃りなく使い続けられるという面があります。

日常的に使われるものの売り上げはなかなか衰えるものではなく、普通のファストファッションだと日常的に使い続けるというのは難しいですが、ユニクロならそれが可能です。

日常的に使うもののPERは高くなる傾向があり、ユニクロも現時点で30倍くらいになれば決して高くはないという見方もできます。

PERは成長性とリスクが反映されますが、成長性がありリスクが低いことによって高いPERが許容されます。

あとは実際に利益が増えていった時には株価も大きく伸びやすいです。

ユニクロが本当に売上10兆円を達成するのかというのはまだまだ先の話ではありますが、後退する要素は無いように感じます。

また、ライバルも減ってきていて、H&MやZARAなどは若干ジャンルがずれているところもあります。

『ライフウェア』のコンセプトは株式市場の評価的にもぴったりハマるのではないかと思います。

以上のことから私は、ユニクロは今後も大きく伸びる可能性がある優良銘柄であると結論付けます。

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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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