【銘柄分析】セルソース

経営が素晴らしいバイオ・ベンチャー

今回はセルソースの分析です。

セルソースは再生医療の開発や加工受託を行っている会社です。

2015年に設立されてわずか4期で上場しました。

業績も右肩上がりとなっています。

バイオ・ベンチャーはなかなか利益を出せるものではないのですが、セルソースは最初から大きく利益を出している異色な存在です。

需要が分かっていて最初からビジネスとして成り立っているのです。

キーパーソンは出資者兼取締役の山川氏だと私は思っています。

山川氏は医師で美容クリニックや投資ファンドを運営しています。

医師として現場で活躍しているので、整形の分野を知り尽くしているわけです。

投資ファンドも運営して、経営と医療のどちらにも精通しています。

これまで再生医療の受託サービスをやっているところもあったのですが、どこもそれぞれ細かくやっていて必ずしも全体としての効率が良くありませんでした。

それをセルソースはいろいろな病院から受託して効率的に行うことでしっかりと利益を出してきました。

直近の売上高成長率46%、来期予想は22%の成長見込み、営業利益率30%で財務超優良と、ざっくり言うと非常に良い会社です。

歴史こそありませんが、フリーキャッシュフローもプラスで、今のところ「有料成長株」と言って過言ではないと思います。

成長性を考えると割安か

となると気になるのは株価です。

2021年をピークに、今はその半分以下となっています。

PERは最も高いところで200倍あったものが今は48倍くらいになっています。

しかし、その間に何か悪いことがあったようには見えず、ただ期待されすぎだったのではないかと思います。

業績発表があった時に、増収増益ではあったものの期待に届かなかったから売られたものと見られます。

株式市場的にも成長株が売られる局面が続いていて、今の株価にまで下がっている状況です。

経営陣も素晴らしく、受託する病院もどんどん増えていて、まだまだ成長が見込めます。

目立った競合もありません。

最初から利益が出ているので無借金で、財務状況も問題ありません。

しかも社外取締役に元Google副社長やファミリーマートの澤田社長もいて、役者もそろっています。

株価は、PERが48倍で、成長性を考えると割安感があります。

まだ若い企業なのでこれからどんな壁が立ちはだかるか分かりませんが、少なくとも今はおかしなところは見当たりません。

時価総額は478億円で「中小型」に分類されるところですが、バイオ・ベンチャーの中で比べるとかなり突出しています。

私ももっと詳しく調べてみたい銘柄です。

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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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