「推し企業」が見つかるって、最高に幸せだぞ。 それこそが、個別投資をやる意義なんじゃねえか?

つばめ投資顧問アナリストの元村です。私がこの世界に飛び込んだきっかけをお話しします。

私はつばめ投資顧問のアナリストをしている、元村と申します。日々モーレツに楽しく企業を分析しています。

 

私は2012年頃から個別株投資をしています。多くの人が資産を形成するために投資を始めるのに対し、私が投資を始めたきっかけは、人とは少し異なるのかもしれません。というのも私は「学びのアウトプットの場」として投資を始めたからです。

 

少し背景を説明します。私はビジネススキルを磨くべく、30歳になった2012年に、ビジネス・ブレークスルー大学という大前研一氏が監修するオンラインの大学に入学しました。在籍する学生の大半が社会人ということもあり、学んだことを即座に実務に活かし、出した成果を学友に報告し喜びを分かち合う。今思うと濃い学生生活だったと思います。

 

様々な科目を受講し学びましたが、中でも興味を持ったのは、財務会計・ファイナンスなどでした。これらの学問の概念を何となく理解できるようになるにつれ、実在する企業を見ることが楽しくなっていきました。

 


本当はもっとしかめっ面しながらやってました。

 

投資を始めたきっかけは、資産形成ではなく、自己研鑽の場を求めて、だった。

しかし、私は学んだ知識をアウトプットする機会にはあまり恵まれませんでした。それもそのはず。私の前職は小売業の現場職でしたので、店舗を運営するために必要な最低限のPL(損益計算書)の知識があれば事足りるのです。それよりも重要なことは、スタッフやお客様にとって心地よい環境を構築すべく、リーダーシップを発揮することでした。

 

「会計?ファイナンス?なにそれ?」
といった感じです。

 

私は焦りました。インプットすれど、アウトプットする場所が無く、どんどん知識がこぼれ落ちていく感覚があったからです。
そこで私は考えました。
「アウトプットの場として、自分が分析して良いと思った企業に投資をしてみよう。」

 

・・・とこんな感じで投資を始めた私ですが、資産を形成するために投資に踏み切る人が大半な中において、私のような人間は少数派だろうと思います。

 

「成功体験」資産形成を第一目的としなかったことで、目先の株価に一喜一憂せずに済んだ。

そんな私ですが、良かったと思うことがあります。
それは、長期投資で重要な「時間を味方につける」ことを、ごく自然に行うことができた、ということです。

 

どういうことをやっていたかというと、良い企業を見つけたら、株価を見ずに投資をして、投資したらあとは塩漬け。ただそれだけです。

 

もう少し詳しく説明しますと、大学での学びの中、企業を分析し、
「これは!」
と思う企業を見つけたら、
「応援したい!」
という感情に従い、思い立ったが吉日、的なノリで、株価も見ずにその企業に投資をしていました。

 

保有期間中は殆ど株価を見た記憶はありません。
大学での学びを通じて企業の動向や業績を確認し、自分が応援したい、という気持ちに変わりがなければ、ずっと持ち続ける。そんな投資スタンスでした。
これらの企業は、私の見立て通り「素晴らしい企業」でしたので、時間を味方につけることで、リターンも大きくなっていきました。


今思うと、よくもまぁ自分の分析に自信を持ち続けることができたなぁ、と思います。

 


知らぬが仏とはよく言ったものですね

 

つばめ投資顧問入社直後は、自分以外が発する情報に振り回され苦労した。

そんな私がつばめ投資顧問に入社した直後は、自分以外が発する情報に振り回され、いろいろと苦労しました。

 

例えば、株価。仕事柄ほぼ毎日株価を見るようになったことで、感情が大きく揺れ動くようになりました。
過去に私が行ってきた投資は、株価を見ないのが当たり前でした。ところが、仕事柄毎日株価を確認するようになり、その会社に対する信頼度が揺らぐようになったのです。

 

信頼を揺るがすのは、株価だけではありません。日々見聞きする個別企業のトピックもそうです。
特にツイッター(現X)には参りました。多くの人が日々の値動きやトピックについて持論を語っており、多くの情報を見聞きする度に投資判断が引きずられる自分がいました。

 

弊社代表の栫井は、バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムの
「株式市場は、短期的には人気投票の場に過ぎない」という言葉を口にします。
まさにその通りなのですが、頭ではわかっていながらも、以前のように自分が良いと思った企業を信頼することができないのです。
(もちろん今では、情報に対する自分なりの適切なスタンスが取れるようになりましたが)

 

「まさか投資が、こんなにストレスを感じることだったなんて・・・」
と感じていた中、ふと冷静になり思いました。

 

「あれ?僕が昔やっていた、企業を応援する気持ちは、どこにいったんだろう。どうすれば、あの頃の自分を取り戻せる??」


そんなことをぼんやりと考えている中、弊社メンバーと交わした言葉を思い出しました。

 

「個別株投資は「推し活」だよ!」

「長期投資は、スポーツと同じように、一つのコンテンツになると思う!」

 

・・・!私は、ハッとしました。

 

「私が株価や日々のトピックに感情が揺れ動くように、この世の中には、長期投資において有益な情報を見極めれる人が少ないのかもしれない。
だから、時間を味方につけることができないのではないだろうか。
だとするならば、素晴らしい企業が長期に渡って成長し続ける蓋然性を示すような情報をもっとしっかりと発信しなくてはならない。
発信するだけじゃだめだ、どうすれば興味関心を持ってもらえるかを突き詰めなくてはいけない。
もっと楽しく、何なら自分のキャラを活かして面白おかしく発信すれば良いのかもしれない。
よくよく考えると、長期投資の観点で企業の情報を面白おかしく伝えている人って、あまりいないよな。
だったら、自分がそれをやればいいじゃないか!」

 

そんな感情が芽生えてきました。

 


個別株投資は「推し活」。高校野球でひいきにしているチームを見る感覚に似ている。
(高校野球好きな私にとっては、ですね。)

 

長期投資はエンターテイメント。企業を見る楽しさを伝えるなど、自分ができることを模索していきたい。

「長期投資はエンターテイメント。もしもこんなジャンルを確立することができたら、目先の株価に一喜一憂せず、楽しく長期投資を実践する人が増えるかもしれない。
本当に素晴らしい企業が応援されるということは、資本主義の世の中にとっても良いことだよな。。。」

そんなことを、今漠然と考えています。
私は企業分析が大好きです。
これから先、自分に何ができるかはまだ分かりませんが、人と異なる経緯で長期投資を始めた点を活かし、(個別株の)長期投資の素晴らしさ、面白さを、何かしらの形で発信していければと思います。

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執筆者

執筆者:元村 浩之

元村 浩之(もとむら ひろゆき)

つばめ投資顧問 アナリスト
県立宗像高校、長崎大学工学部卒業。 大手スポーツ小売企業入社後、店舗運営業務に従事する傍ら、ビジネスブレークスルー(BBT)大学・大学院にて企業分析スキルを習得。
2022年につばめ投資顧問に入社。 長期投資を通じて顧客の幸せに資するべく、経済動向、個別銘柄分析、運営サポート業務を行っている。

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