日経新聞朝刊にこんな記事が掲載されました。
社員口コミ 投資も左右
転職や就職を考えたときにまず気になるのは、その会社の評判だろう。中でも参考になるのは、実際に働いている社員の口コミ情報だ。そんな口コミサイトが林立する中、書き込まれた口コミ情報をビッグデータとして分析し、投資に活用する取り組みが始まっている。会社側が公表するデータや資料からは読み取れない企業風土や信用力などが分かるとして米国では投資に活用されているサイトもある。今後、日本でも投資判断を下す際の手掛かりの一つになるかもしれない。(2018年3月13日 日本経済新聞朝刊)
この記事を見て「あー気づかれてしまったか」と思いました。何を隠そう私も転職サイトを投資の貴重な情報源としているからです。
新聞や雑誌では決して見られないオブラートに包まない意見
ただし、使い方は記事にあるような「スコア」で定量化を図るというものとは少し異なります。もっと定性的な、社員の「生の声」を参考にするのです。
私の投資の情報源は、原則として有価証券報告書を中心とする開示資料です。これを読めば、その企業のビジネスモデルや強み、リスクをおおよそ把握することができます。
もちろん、そこに書かれていることだけで十分ではありません。そのため、ホームページや新聞・雑誌記事からインタビューや取材記事を読むことで、経営者の考え方などわからない部分を補います。
しかし、ホームページや新聞・雑誌の記事は少なからず「バイアス(偏り)」がかかっているものです。ホームページでは自社のことをよく見せようとするのが当たり前ですし、新聞・雑誌もよほど不祥事でもなければ悪いことは書きません。
そこで活躍するのが「転職口コミサイト」です。サイトの性質上匿名が絶対条件であり、実際に勤めている(勤めていた)社員のオブラートに包まない意見がゴロゴロと書かれています。
ここまでの内容は、直接社員にインタビューしてもなかなか答えてくれるものではないでしょう。匿名だからこそ悪い意見も書け、書いている内容も自分のことであるため切実です。
投資に直結する内容も豊富。仮説の検証に最適
私がよく参考にする「Vorkers」では、「企業分析」「経営者への提言」など投資に直結することも書かれており、ある意味インサイダー情報ギリギリの、新鮮な情報を得ることができるのです。
(某航空会社の口コミ。下手なアナリストよりわかりやすく、的確に書かれている。)
ただし、これを読んだりスコアを集計しただけで投資を決めるのは早計です。社員に甘い会社が必ずしも株主にとって望ましいとは限りませんし、実力主義だからこそスコアが低くなることもあります。
使い方としては、まず有価証券報告書などの客観的な資料でビジネスに関する「仮説」を立て、それを検証する形で社員の口コミを見るのが良いでしょう。自分の考えが正しいかどうかを判定でき、気づかなかった事実を新たに発見することもあります。
どんな情報も使いようです。情報の性質を理解しつつ、先入観を持たずに正しく投資に役立てたいものです。
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