株式投資をやってみたいと考える人は少なくありませんが、実際にやっている人はそう多くありません。日本証券業協会の調査によると、現在株式を持っている人の割合は12.2%にすぎず、そのうち約4割は1銘柄のみの保有です。
したがって、現時点で2銘柄以上を保有している個人投資家はわずか7%程度です。これは、株式投資を始めるハードルがいかに高いかということを示しています。
そのハードルとは、「十分な知識をまだ持っていない」「値下がりの危険がある」ことが上位に挙げられています。
株式投資に「十分な知識」などない
もしあなたが「十分な知識を持っていない」という理由で株式投資を行っていないとしたら、心配する必要はありません。なぜなら、株式投資に対する完全な知識を持っている人などいないからです。
私もいまだに、毎日のように株式投資について新しい学びがあります。「こんなことも知らずによく投資していたな」と思うこともしばしばです。
あのウォーレン・バフェットですら、一度投資したIBMから撤退するなど、いまだに失敗しています。
逆に言えば、完全な知識が存在しないからこそ株式投資はおもしろく、また大きな利益を出すチャンスが眠っているのです。
株式投資のメリットは「少額」「損失限定」
そんな中で間違いなく言えることは、とにかく始めてみなければ知識は得られないということです。「値下がりの危険がある」などと言っていては、いつまで経っても利益を得ることなどできません。
株式投資のいいところは、少額から始められて、なおかつ損失は投資額までで抑えられるということです。
例えば、10万円を投資してそのままその会社が倒産したとしても、損失額は10万円が限度です。
これが不動産投資だったらどうでしょう。アパートを1棟買おうとすると、1億円くらいしてもおかしくありません。そうなると、常識的な配分で自己資金は1,000万円、借金が9,000万円となります。
もしこれが「かぼちゃの馬車」のような詐欺的な物件だったとしたら、利益が出ないどころか9,000万円の借金の大半を背負ってしまうことになります。物件価格が3,000万円だとしたら、売却できても7,000万円の借金が残ってしまうのです。
株式投資は、やばいと思ったらすぐに売ってサヨナラできますし、最悪ゼロになるだけです。この柔軟性が、株式投資を始めるにあたっての大きなメリットと言えます。
もっとも、株式投資でも借金を背負う場合があります。それが「信用取引」です。これを使えば自己資金の3.3倍までの金額を取引できますが、損失額もそれだけ大きく動きます。したがって、自己資金以上の損失もあり得ます。
信用取引をすることで、株式投資の「損失限定」というメリットを捨て去ってしまうことになります。初心者はこのメリットを活かすためにも、信用取引から入ることを避けるべきなのです。
「勉強」だけでは決して身につかないことがある
私が最初に買った株は、日揮(1963)という銘柄でした。
LNG(液化天然ガス)の採掘プラントを建設する会社です。この技術は千代田化工(6366)や東洋エンジニアリング(6330)など日本企業の独壇場で、その中でも日揮はずば抜けた技術・実績を持っていたのです。
この会社に出会ったきっかけは、たまたま社長の講演を聴く機会があったからです。世界に飛び出すビジネスモデルや技術の強み、「売上高1兆円を目指す」という力強い言葉に「これは買うしかない」と思ったのです。
当時も株価は伸びていましたが、売上高1兆円を達成するなら十分に安いと考えました。
しかし、その後株価は大幅に下がりました。私は「そんなはずはない」と思ったのですが、実際に下がっているので現実を受け入れざるを得ません。
その時、私は始めて日揮の有価証券報告書に目を通しました。すると、LNGプラントというのは需要が大きく変動するビジネスだということがわかったのです!
LNGの価格は、原油価格に連動します。原油価格が高いときは、業界がイケイケでどんどんプラントの建設需要が舞い込むのですが、逆に下がると一気に消沈してしまいます。
私が投資したときは原油価格がピークにありました。その後アメリカにおける「シェールガス革命」で原油価格が下がり、LNGプラントの建設需要はストップしてしまったのです。こんなことも知らずに投資していた自分が恥ずかしくなりました。
この失敗から、私は投資するときにはビジネスの「仕組み」や「歴史」を理解しなければならないことに気がついたのです。それまでも大学や証券会社での仕事で「勉強」はしていたつもりですが、実際に投資するまで実感することはありませんでした。
まず失敗しろ!話はそれからだ
しかし、ここで失敗して良かったと思います。失敗しなかったら大切なことに気づかず、もっと大きな失敗につながっていたかもしれません。
だからこそ、私が投資初心者に伝えたいことは「まず失敗しろ」ということです。例えそこで10万円を失ったとしても、諦めずに続ければやがて100万円にも1,000万円にも増やす原動力となります。
10万円は決して小さな金額ではありませんが、長い目で見れば微々たるものです。それで将来1,000万円の利益を生むとしたら投資効率はめちゃくちゃ上がります。
まず始めて、失敗すること―それが幸せなお金持ちになるための第一歩です。
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