バフェットの投資スタイルは言わずと知れた長期投資、それも「保有期間は永久」と言うほど長い期間に及びます。
彼は1960年代にアメックス株へ投資していますが、いまだにポートフォリオの大きな割合を占めます。保有期間はすでに半世紀以上にのぼり、「永久」とする保有期間にふさわしいものとなっています。
近視眼的な投資で失敗する原因
バフェットはなぜこのような信念を貫いているのでしょうか。
世の中を見ていると、短期的な売買で莫大な利益をあげる人も少なからず存在します。そのような例を見ると、そちらの方が効率が良いように見えますね。
実際に、多くの人は株式投資に一攫千金を夢見ています。私に相談に来る人でもそう考える人は珍しくありません。ほとんどの人がそれしか考えていないのではないかと感じることさえあります。
しかし、現実はそう甘くありません。短期の株価の動きは「ランダムウォーク」とも呼ばれ、事前に予測することは困難を極めるのです。
中には短期的なトレードで「当たり」が続く人もいます。しかし、それに気を良くしてやがて一攫千金を狙って大きすぎるリスクを取ってしまい、そんなときに限って予測が外れて一夜にして資産を失ってしまうのです。
有名な個人投資家がある時姿を消してしまうのはこれが原因です。かつて投機家として巨額の富を築いたジェシー・リバモアも過大なリスクにより何度も破産を経験し、最後は自殺してしまいました。
短期でも長期でも、リスクを管理できない人はうまくいきません。そして、短期的な取引にはまると、ついリスクの高い取引に手を出してしまいます。バフェットは、よりリスクの低いと考えられる長期投資を選択しているのです。
近視眼的な投資では理性を失い、結果としてお金と時間を失う
長期投資は期待値がプラスのゲーム
それでも、多くの人は短期的な利益を求めてしまいます。これは、目の前に食べるものがあったら食べるという、原始からの人間の習性とも呼べるものです。
だからこそ、長期投資には優位性があります。
多くの人は目の前の利益に目がくらみ、一方で将来のリスクを恐れます。そのため、株を持ち続けることを敬遠する傾向があるのです。
ここに利益の源泉が生まれます。学術的にはこれを「リスクプレミアム」と呼びます。リスク(人が嫌うこと)を取ったからこそ得られるリターンです。これがあるからこそ、長期投資は普遍的に期待値がプラスのゲームとなるのです。
バフェットは、かつてAmazonのジェフ・ベゾスとの会談で次のようなことを言いました。
ベゾス「なんでみんなあなたの投資戦略をマネしないんですか?」
バフェット「誰もゆっくり金持ちになりたいひとなんていないよ」
一度買ったら売らない投資
長期投資をする理由をもう一つ挙げるとすれば、精神衛生上の安心があるでしょう。
「この株(企業)は大丈夫なのか」
「どれくらい下がったら損切りすべきか」
「上がっている株を売ったほうが良いか」
こんなことを考えていてはおちおち夜も眠れなくなってしまいます。
しかし、株価の動きはランダムです。そんなものをいくら気にしても、お金持ちになれるわけではありません。
一方で、良い企業は時間とともに利益を積み上げ、その価値を増やしていきます。すなわち、良い企業を持っていれば、株価の動きなど気にせずとも、勝手にあなたの資産は増え続けるのです。
このような企業でポートフォリオを作っておけば、夜も安心して眠れ、いつの間にか資産が増えていたという状態を作ることができます。一度買ったら、売ることなど考える必要がない株を選ぶことこそが、長期投資家の仕事なのです。
たとえ証券取引所が10年間閉鎖されることがあっても喜んで持ち続けたい銘柄だけを買いなさい。
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