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以下、文章化したものです。
新型コロナウイルスが日本や世界の経済、株価に与える影響
私たち投資家はどのようにこの状況に対処すればいいのか?
■2020年2月19日時点の新型コロナウイルスの状況
世界28か国で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。
現在は、中国を中心に、感染者数約7万人、死者約2,000人という状況です。
日本でも市中感染が始まっており、先が不安視されています。
その影響を受け、株価もズルズルと下がってきており、新型コロナウイルスによる経済への影響も深刻だと考えます。
中国に関していえば、工場や会社への出勤自体がそもそも難しい状況ですので、当然工場は停止しますし、在宅ワークにも限界があります。
生産が止まってしまうということは、商品が届かないということなので、その先の経済の動きもすべて滞ってしまうということになります。
これは中国に限らず、日本でも中国から部品を持ってきて工場を動かしている場合、こちらも生産がストップしてしまっているという状況が起きています。
一般消費者に関しても、普段なら外に出て買い物などの消費をしますが、感染を懸念し外出を控える方もおおくなり、東京マラソンも中止になるなどイベントも控える動きも出てきています。
このように、生産・消費共に減少しているという状況が発生しています。
これは非常に危険な状況といえます。
■Appleが業績の下方修正を発表
この危機的状況が顕著に表れたのがAppleです。
AppleはiPhoneの生産を中国で行っています。これを日本・アメリカ・EU等、世界中の国々に販売しています。
中国での生産がストップしたことにより、世界への輸出もストップします。当然その間の売上が立たないということになるので、Appleの業績悪化は間違いないということになりました。
これを受けて日本でもアップルの株価を始め、iPhoneに関連する部品関連のかいしゃなどが株価を下げている状況です。
■いよいよ世界経済は景気後退に入るのか?
現在の状況を見ると、世界経済は景気後退に入ってしまうのではないかという想いが強まり、世界もそれを警戒しています。
一方で参考になるのが、同じような状況に陥った2015年のチャイナショックです。
2015年のチャイナショックを振り返ると、中国の景気に陰りが見え株価が下がり、それを発端として2016年の半ばまでにかけて世界中の株価が下がりました。
しかし、これをただ見つめるだけということはありませんでした。
金融緩和で金利を下げお金を流し、道路や建物・鉄道などを作るというインフラ投資を行うことで経済を活性化させ、更には減税や補助金で消費を促しました。
これが功を奏して、その後は株価が大幅に反発するという状況でした。
今回も中国が発端ですし、中国政府は間違いなくこのような経済対策を取ってくることになると思います。
株価は将来を織り込みますから、それを見越すと、実はこの後上がるのはないか、チャイナショックの時のように藩閥して株式投資にとってはチャンスになるのではないかという考え方もあるわけです。
■そもそも経済の不況・不景気とは何なのか
ここで改めて経済の不況・不景気とは何なのかを考えてみたいと思います
経済は需要と供給が釣り合うことで成り立っています。
これが何らかの要因でバランスがどちらかに傾くと、元の状態に戻そうとする動きが働きます。この動きが経済の流れ・経済の波ということになります。
■一般的な不景気と今回のケースはどう違うのか
1、一般的な不景気
一般的な不景気は多くの場合、供給過多によって起こります。
需要があると思い、供給を増やしたが、増やしすぎたという状態です。
この作りすぎたものをどこかで調整しなければいけません。この調整の際に生産を減らしたりすると、GDPも減りますし、工場が稼働していないので、給料なども下がり景気が悪くなる。やがて作りすぎたものが減ってくると再度需要と釣り合い、均衡が保たれるということです。
この生産を減らす動きというのがまさに不景気ということになります。
つまり、不景気とは、需要と供給の均衡を保つ際に生じる一時的な動きということです。
逆にもとに戻ろうとする動きが景気の回復ということになります。
2、今回のケース
今回のケースでは何が起こっているのか照らし合わせて考えていきます。
今回は、中国の工場が止まり、企業が営業活動できなくなったりして供給の方が減少しており、一般的な不景気とは逆になっています。
つまり、現時点で短期的には目の前では景気の悪化・経済状況の流れがストップしていますので、不景気は既に起きているといえます。
しかし均衡を保つ動きが働きます。コロナウイルスが続いている限りは難しいですが、収束して生産活動を再開すればむしろ供給を積み増していかなければなりません。
つまり、景気回復ということになります。
この自然の働きとは別に、国もインフラ投資や金融緩和など、チャイナショックの時のように対策を打ってくると思われます。それによって今度は需要の方も増えるというとになります。
まとめると、今回は既に不況が起きていますので、短期的に見込まれることは、現状から均衡を保つために働く回復の力による一時的な景気回復ということです。
■バブルとその崩壊の可能性
一時的な景気回復も行き過ぎると危険です。
どんどん生産の方が増えてしまうと、今度は供給のほうが多くなってしまう可能性があります。折しもこの10年金融緩和で、世界中お金があふれかえっています。
行き場を失っているお金がインフラ投資などの需要に流れ込んで、多くの企業が活発になると、いよいよ供給過多になりすぎてしまいう可能性があります。
供給過多になりすぎで、株価や不動産価格が上がりすぎてしまうと、やがて支えきれなくなります。「株価が高すぎるのでは?商品が売れてないのでは?」と気づいた時にはバランスが崩れて、バブルの崩壊となり、本格的な不況への突入を迎えるということになります。
おおよそ、経済というのはバブルの形成と崩壊を繰り返してきました。
あくまで私の見解ですが、今回の新型コロナウイルスの影響は一時的には景気悪化しますが、逆に反動によってものすごく大きく伸びる可能性があると思います。
しかしそれは、いよいよバブルであり、そのバブルが崩壊したときには本格的な不況になるということです。
リーマンショックとは言いませんが、バブルが高くなればなる程、不況の谷も深くなります。
■これからの株価の見通し
それでは、これからの株価の見通しを考えてみましょう。
過去の動画でも見通しを上げておりますが、その時と状況は大きく変わっておらず、第三四半期決算では、日産や日本製鉄等、一部の企業では大きな赤字をだすということもあり、ここで株価は一度下がるということになります。
最近、日本の10月-12月のGDP速報が発表されましたが、年率で6.9%の下落となっています。消費税の増税もあり非常に苦しい状況です。また、消費が減っている以上に企業の設備投資が減っています。それは企業の決算に跳ね返っていきますので、実際この第三四半期の決算は芳しくなく、株価自体もマイナスになっています。
ここに新型コロナの影響が入ってくるわけなのですが、先ほど述べたように、
・政府によるサポート
・供給減の反動による供給増加
によって短期的にはリバウンドすると考えています。
5月に行われる本決算では、コロナの影響を受けた第四四半期の決算が出ますが、おそらく非常に悪いでしょうから、一旦下がると考えています。
しかし、5月ころには新型コロナも収束すると考えられますので、そのタイミングで政府が金融緩和等の政策を打つことにより、株価が大きく上がるというかのうせいがある、と踏んでいます。東京オリンピックに向け株価は上がり、バブル後最高値という可能性もあるのではないかと考えています。
■長期投資家として取るべき行動
ただ、これまでの説明した通り、それはバブルですので、長く続く事業というものがなければ、やがて崩壊を起こしてしまうということになります。
実際その可能性が高いと思っていて、その後11月にはアメリカの大統領選挙も控えており、大統領選以降にかなり苦しい状況に陥るのではないかという風に見ています。もう少し長いスパンになる可能性もありますが、私のメインシナリオは以上のように考えています。
但し、長期投資家については、このシナリオに掛けるような動きをしてはいけません。
なぜならばシナリオは予測なので当たるかどうかはわからないのです。
出来る投資家というのは、自分のシナリオが当たるかどうかという掛けをするのではなく、当たっても当たらなくてもいいように考えるということが大切です。
私が実践する長期投資のやり方というのは、当たるか当たらないかはわからないが、「大切なのは企業の成長」です。
成長する企業が安く変えれば良いということです。
つまり、株価が下がったときに、これまで目をつけていた良い企業を買っておき、一時的に株価が下がる可能性もあるが、事業の成長を見守るというやり方に尽きます。
■どのような企業に目をつけるか
では、どのような企業に目をつければいいのかというと、今後10年見据えなければなりません。
例を挙げると、iPhoneが発売されたのが2007年なのですが、そこから10年にかけてリーマンショックを経ましたが、その景気回復によって、スマートフォン関連の企業は大きく伸びました。スマートフォンはもうひと段落していますので、次にどのような企業を探し出すのか。
5Gなのか?IoTなのか?働き方改革なのか?ということを考えなければなりません。
但し、これは結構難しいです。なぜならば、そのような企業は既に多くの投資家が目をつけて割高になっていたりします。
なので、私がお勧めするのは、「変わっていくものよりも、変わらないものに目を付ける」ということです。
どんな景気がよかろうと、悪かろうと人々が生活するのに必要なもの。
例えば、服が欲しい場合、景気が悪ければ消費を抑えたい心理も働くので、値段の安いユニクロなどに行きます。ただ、一度それに慣れてしまうと、多くの人は景気が良くてもユニクロに行きます。
ユニクロに限らず、ちゃんとした需要を持っている企業の業績と株価というのはちゃんと右肩上がりに伸びて来ましたから、そういった企業をどうやって株価が下がったときに、着々と買っていくか、ただそれに尽きます。
現在にしろ、将来のバブル崩壊による大きな下落にしろ、株価の下落というのは大きなチャンスとなります。
ウォーレン・バフェットも言っていますが、
【みんなが貪欲なときには恐怖心を抱き、みんなが恐怖心を抱くときに貪欲であれ】
という言葉があります。
まさに、長期投資家がやるべきことはこれに尽きます。
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