何故NISAで高配当株を買うのか、色々考えたのですが、結局NISAというと、5年の期間で利益が出るかどうか、というところなんです。
普通の株価の上昇を見込む投資では、結局利益が出るか損失が出るかというのは分からないわけです。
損失が出た時に通常だったら利益と損益通算をして、節税メリットを生かすんですけれども、NISAで損失が出た場合は節税メリットが生かせません。
NISAの枠だけ無駄に使ったということになってしまいます。
それよりも、高配当株だったら配当が確実に税金控除されますから、それだけ確実にNISAの枠を有効活用できます。
今、株価下落で高配当株の配当利回りがものすごく上昇しています。
最近の日経ヴェリタスのランキングで、100位のもので5.23%をあります。
少なくても100社以上が5%以上の利回りがある、非常においしい状況になっています。
ではその中で私がこれなら買ってもいいかなという銘柄を3つ挙げさせていただきました。
もちろんこれが絶対ではありませんし、もっと良い銘柄があるかもしれませんが、わかりやすい銘柄ということで挙げさせていただいてますのでご了承ください。
■コマツ
ではまず第3位。
第3位は『コマツ』です。
これは別の動画でもご説明させていただいているのですが、コマツというと日本を代表するグローバル企業です。
建機、ショベルカーなど工事現場に使うような機械や車を作っていてアメリカのキャタピラーとシェアが2強という状況になっています。
建機の需要っていうのは世界的になくならないので、景気が悪くなると売れ行きが鈍るかもしれませんが、良くなれば必ず復活していきますし、コマツは財務状況が非常に良好なので配当を出す余力が残っています。
もし株価が上がらなかったとしても、配当をもらうだけでも、かなりお得な銘柄です。
それに加えて、景気が良くなれば株価上昇の期待もあるので、鉄板銘柄としてお勧めできるものです。
■出光興産、JXTGホールディングス
では第2位です。
第2位と言いながら実は2銘柄挙げさせていただくのですが、それが出光興産とJXTGホールディングスです。
これらはいずれもガソリンスタンド、石油元売りと言われる会社です。
出光興産の配当利回りが6.01%、JXTGホールディングスの利回りが5.24%、いずれも高い水準になっています。
配当利回りが高くなっている要因として、最近原油価格が下がってきて、ガソリンの価格下がってきたということが挙げられます。
これらのメーカーは原油価格の変動に比例してきます。
これらの会社が持っている石油の価格は原油価格の市場価格によって、上がったり下がったりして、企業価値が上がったり下がったりしてると見られるのですが、これらの会社の本質は、原油を仕入れて、それを加工してガソリンやプラスチックの原料やそういった物を売る時のマージン、付加価値をいくら上乗せして売るかということです。
基本的には原油価格は利益には直接関係ないのです。
しかもこの業界ものすごい再編が進んでいます。
今やJXTGと出光だけで日本市場の大半のシェアを占めているという状況なので、寡占市場なんです。
経済学を学んだ人ならわかると思いますが、寡占市場というのはこれらの企業が利益を独占出来る、つまり価格を高くしてもそこから買わざるを得ないので、それだけ利益取りやすい業界となっています。
たしかに、株価の上昇は今後成長があまり期待できないかもしれない、原油価格にどうしても左右される部分もあるのですが、ガソリン車がなくなるということは当面考えにくいことですし、プラスチックなど原油を原料とする商品もたくさんありますから、これらの企業がなくなったり危機的な状況に陥るとは考えにくいです。
それで高配当を得られるなら、非常にお得、非常に買い時と言えます。
■番外編~買ってはいけない高配当株~
ここで、第1位の前に番外編としてお伝えしたいことがあります。
配当利回りランキングを見ると、非常に高い銘柄が並んでいますが、実はその中には落とし穴があって、利回りの高さだけで選んだら、株価がものすごい下がってしまったり、最悪配当がなくなってしまったという事もたまにあります。
つい最近では日産自動車が高配当株としてもてはやされていましたが、これらが赤字のを決算を出して尚且つ配当を0にする状況になってしまいましたので、高配当株投資といってもこのような銘柄は絶対に避けなければなりません。
一つは業績が良くない企業は配当を減らす可能性も高いということが挙げられます。
また、もう一点気をつけていただきたいのは、配当利回りが高くても、記念配、その1回だけ沢山配当を出して、その後はまた下がるという場合もあります。
この記念配いうのは創立何十周年記念というパターンで出される事が多いのですが、それは長続きしないので、例えばその1回配当を受け取った時にも、権利落ちしてしまうと株価もごっそり下がってしまうので、その点は注意して、それぞれ一つ一つの企業を見ていかなければなりません。
そういった観点で警戒すべき2社を挙げさせていただくと、まずは『青山商事』です。
配当利回りも表面的なものとしては8.66%もありますが、実はこの業績を見ると
今期も赤字予想となっていまして、青山商事は「洋服の青山」ですが、スーツが全く売れない状況になってきて、業績がかなり厳しくなっています。
またこのアメリカイーグルというカジュアルウェアのお店をやっていましたが、これも全店閉める事になり、非常に厳しい状態になっています。
それでも配当利回りが高いのは、100円の配当を出すと宣言していて、それを意地で守っているという感じはありますが、決して財務に余裕のある状況ではなく、この配当が続けられる可能性は低い言わざるを得ません。
従って利回り8.66%というの砂上の楼閣で、すぐになくなってもおかしくないので、お勧めしない銘柄の一つということになります。
もう一つは『THEグローバル社』という会社です。
この会社も利回りは6.65%あるのですが、何をやっている会社かというと、マンションの分譲です。
マンションの分譲というのは、リーマンショックの時にものすごくたくさんの会社が倒産しました。
多額の資金を使ってマンションを仕入れ、売るのですが、売れてるうちは業績が良いのかもしれませんが、売れなくなると多額の在庫を抱えて、それを値引き販売する過程で資金繰りがつかなくなって倒産するということになるほど、リスクが高い会社なのです。
だからこそ株価が低くても利回りが高いのですが、特にこの会社については第二四半期は赤字ということですし、自己資本比率の低下も続いていますので、この配当がずっと続くとは決して思えない会社と言えます。
こういった不況になるかどうかというタイミングではマンションの分譲などの会社は避けた方がいいなと考えてます。
■JT
ではお待たせいたしました。
第1位の発表です。
第1位は『JT』です。
配当利回り7.11%と、かつてなく高い水準になっています。
不動の高配当株という事になります。
株価という意味では市場から人気がないんです。
煙草というと日本で次々に規制されて、もはや喫煙者の居場所がないぐらい厳しい状況になっていて、当然その売上本数というのが減っていますから、先行きがないと言われていたのですが、実はこの先行きがないというのは今に始まったことではないのです。
JTが上場した1994年頃から先行きがないと言われていたのですが、それでも株価は上昇し、配当はどんどん増えていきました。
JTが何故これだけ成長を遂げてきたのかというと、詳しくは別の動画でも解説していますが、海外で新興国で買収をして、これからまだ喫煙者が増えるような場所での活動を増やしたり、タバコ自体を吸う人が減っても、値上げをして、税金の値上げだけではなく、自分の利益もどんどん上乗せしているのです。
だから売上本数自体減っても、利益は減らない状況になっています。
だからこそ営業利益率としても30%もあるので、黙っているだけでもお金がどんどん入ってくるような会社なのです。
おまけに、株式の30%は政府が持っています。
政府が持っているという事は、配当収入というのは政府の予算に計上されてしまっているのです。
それ減らすとなると、国の予算が減るので、国が何を言うかわかりませんので、なかなか減らせない状況もあるのです。
豊富なキャッシュフローと、なかなか減らせない事から減配の可能性は極めて低いと思います。
高配当株全体に言える事ですが、株価の上昇はあまり期待しない方がいいのかなと思います。
株価の上昇というのは基本的には会社の成長により得られるのですが、会社の成長は利益を中に溜めて、もう一度投資して成長するというケースがほとんどなのですが、こういった高配当株の会社は、あまり投資をする先がないので株主に払い出している部分があります。
だから成長はあまり見込めないのですが、目の前の配当は非常に大きいですし、配当続けられるビジネスを持った会社を買っていれば、淡々と配当を得て、例えば年金生活者だったら元本を減らすことなく配当を受け続けることができますし、この配当をこれから先、更に増やしたいのであれば、その配当を再投資すれば、元手がどんどん増えるということになります。
株価の変動を気にしないのであれば、配当を受け続けるだけでも投資としてかなり大きなメリットになります。
ですから初心者の方はNISAでこの高配当株を買って、投資のありがたみ、配当のありがたみというものをぜひ知っていただきたいと思います。
いかがでしょうか?
皆さん高配当株の良さをわかっていただけましたでしょうか?
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