『となりの億万長者』になるための7つの法則

米国でベストセラーとなった『となりの億万長者』という本をご存知でしょうか。米国の億万長者を調査したところ、いわゆる「お金持ち」のイメージを根本から覆す結果が出たというものです。単なる「お金の貯め方」ではなく、「どのような人生を送るか」についても重要な示唆を与えてくれます。

本当のお金持ちは普通の生活をしている

この本における「億万長者」とは、世帯純資産(資産から負債を引いた額)が100万ドル(約1.1億円)以上ある人のことです。米国では人口の3.5%(1,100万人)、日本では2.8%(360万人)と言われています。居住用不動産を除くとそれぞれ1%(300万人)、1.4%(180万人)となります。

「お金持ち」と言うと、豪華な家に住み、派手な車を何台も所有し、海外へ頻繁に出かけるような生活を想像するでしょう。しかし、これはマスコミが作り上げたステレオタイプに過ぎません。そのような人は少数派であり、大多数の億万長者は普通の地味な生活を送っています。

億万長者の8割は、一代で資産を築いています。莫大な遺産を受け取ったわけではなく、もちろん宝くじにも当たっていません。(宝くじなど「たまたま」億万長者になる可能性は0.025%もありません。)つまり、普通の家庭に生まれたあなたでも、億万長者の仲間入りを果たす可能性があるということです。

お金持ちになれる可能性を計算する

この本では、あなたが億万長者になれる可能性があるかどうか、簡単な計算式を紹介しています。以下の計算の結果よりもあなたの純資産が多ければ億万長者になれる可能性があり、少なければ難しいと言っています。計算式は以下のとおりです。(※簡略化しています。)

年齢×世帯年収÷10

つまり、45歳で世帯年収が1,000万円あれば、45歳×1,000万円÷10=4,500万円です。それより純資産が多ければ億万長者の素質があり、少なければそうでないということになります。年齢が上がっていくほど正確性が増すように思います。

億万長者になるために・・・

もし、あなたの純資産が計算式を上回っているなら、そのままの生活を続けていけばいいでしょう。そうではなく、これから億万長者になりたいと考えるなら、この本に書かれている億万長者の「7つの法則」を実践することで少しでも近づけると思います。

1. 彼らは、収入よりはるかに低い支出で生活する。
2. 彼らは、資産形成のために、時間、エネルギー、金を効率よく配分している。
3. 彼らは、お金の心配をしないですむことのほうが、世間体を取り繕うよりもずっと大切だと考える。
4. 彼らは、社会人となった後、親からの経済的な援助を受けていない。
5. 彼らの子供たちは、経済的に自立している。
6. 彼らは、ビジネス・チャンスをつかむのが上手だ。
7. 彼らは、ぴったりの職業を選んでいる。

私が特に重要だと考えるのが、法則1~3です。これを実現するために、以下の方法を提唱します。

  • 年収の20%を給与天引きで貯蓄に回し、投資のための準備資金とする。
  • 週に2時間投資について考える時間を取り、その時々の割安株を買うことで長期的に資産を増やす。
  • 残ったお金は自由に使い、お金の心配をせずに心に余裕を持った生活を送る。

一見大したことないように見えますが、この少しの心がけが無駄な消費を減らし、お金に対するリテラシーを高め、最終的にあなたを億万長者にしてくれるのです。

つばめ投資顧問では、読者の皆さんが投資を通じて資産を増やすことで、心に余裕を持った生活を送れることを願い、そのための情報発信をしていきます。今後ともご愛顧のほど、よろしくお願いします。

執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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