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以下、文章化したものです。
つばめ投資顧問の栫井です。
今日は新型コロナウイルスの影響で経営状況が危惧される、 ANAホールディングスについて解説したいと思います。
航空機が国際線に関してはほぼ壊滅状態ですし、国内線に関しても ほとんどお客さんが乗っていない状況が続いています。
このまま行くとやがてANAの資金が尽きてしまうという事が考え られます。
今日は新型コロナウイルスの影響で経営状況が危惧される、
航空機が国際線に関してはほぼ壊滅状態ですし、国内線に関しても
このまま行くとやがてANAの資金が尽きてしまうという事が考え
この動画では尽きてしまうポイントが一体いつになるのか、という
■ANAはいつまで持つか
まず直近でこのようなニュースが入っています。
「ANA1.3兆円の借入枠を要請」という話です。
先日はまだ数千億単位の資金要請という話だったのですが、ここに
それほどANAは危機的な状況に陥っています。
すなわちこのまま飛行機が飛ばない時間が長くなればなる
では収入のシミュレーションをしてみましょう。
まずANAの収入ですが、国内線でおよそ7,000億円、国際線
その他の収入として、およそ3200億円あり、トータルで1.8
これが新型コロナウイルスの影響で、例えば国内線に関しては乗客
その他もPeach Aviation、LCCやその他航空関連の事となりますので、
こうなった時に年間での収入はおよそ5500億円程度になることが考えられます。
収益源としては1.25兆円という巨額の数字になってしまいます
一方で支出の方はかかってしまいます。
例えば航空事業にかかる支出というのは大きなもので燃料費や飛行
一部は飛行機が飛ばない事によって減少する物もあります。
例えば燃料費に関しては飛行機が飛ばなければ必要ありませんから
また空港使用料やリース料、これはどうしてもかかり続けるもので
また人件費、これは正社員ですから完全に0になる事はありません
これは75%という掛け目で減少するのではないかと見込んでい
その他諸々の調整を加えまして、私の試算では、支出に関しては年
しかしこれかなり甘めの想定と見ていてください。
これら収入と支出を勘案しますと収入がおおよそ5500億円にな
そしてそれに対して支出が1兆500億円に2年間でなると見込ま
これを計算すると年間およそ5000億円のマイナス、キャッシュ
これを1日に直すと一日14億円のキャッシュアウト、1ヶ月で4
新型コロナウイルスの問題が表面化したのが2月頃からですが、2
手元流動性現金と売却できる有価証券などがおよそ3900億円。
これ12月末時点であります。
これに対して月間のキャッシュアウトが420億円ですから単純に
2月から始まったとすると9ヶ月先ですから、このまま行けば10
■現金の調達は可能か
企業が倒産する時というのは実は赤字になった時や債務超過になっ た時ではなくて、端的にお金が無くなった時、企業はどうしような くなくなるので、その時に倒産してしまいます。
企業が倒産する時というのは実は赤字になった時や債務超過になっ
その倒産を避ける為に何が何でも現金を調達しないといけません。
ではANAはもしこのような状況になった時に、どうやって現金を
現金の調達手段としてはまず銀行借り入れです。
すでに1.3兆円の融資枠を要請したと言っている通り、まずはと
一つには航空業界と密接な繋がりにある政策投資銀行です。
ここからお金を借りる事も考えられますが、先の見通しが立たない
となると将来的に事業が回復する事を見込んで投資家に公募増資を
となると第三者割当増資、ある大きな会社などがこの危機を乗り越
そうなるともう最後頼れるのは政府しかなくて、かつてJALが倒
もちろんこの時に株価は0なってしまいますので、こうなってしま
■JALも同様、航空会社には見切りが必要か
実はこの航空会社に関してウォーレン・バフェットも、これまでデ ルタ航空などのアメリカの航空会社に投資を行なっていて、 この新型コロナショックで下げた後も、どんどんナンピン買いして いました。
しかしそれでもつい先日には無理だという形で、そのデルタ株の一 部を売ったという報道がありました。
これはこのまま新型コロナウイルスがどこまで続くか分からない状 況で、これが続けば続くほど、航空会社が危機的な状況に陥ってし まう事をバフェットは認識しています。
日本の株主というとJALやANAの株主優待券を目的にこの株式 を保有していたりもするんですが、その結果まだANAの時価総額 7000億円も残っているのですが、しかしこの状況を考えるとも はや株価がどうという問題ではなくて倒産するかしないかという瀬 戸際に立っていると言わざるを得ません。
銀行などの資金がどこまで供給されるかも未知数ですし、もはや株 主優待・株価がどうという問題ではなくなっています。
ちなみにJALに関しても同様の試算をしたところ、ANAが9ヶ 月と計算しましたが、JALの場合はおよそ1年という私の手元で の計算があります。
ANAよりは少しはマシな状況ではあるんですが、同じように危険 な状況にある事は間違いありません。
もしですねANAやJALの株を持っている人がいたら、少しでも 早いうちに売ってしまうという事を私はお勧めします。
こういった損切りはどうしても株式投資では不可欠です。
実はこの航空会社に関してウォーレン・バフェットも、これまでデ
しかしそれでもつい先日には無理だという形で、そのデルタ株の一
これはこのまま新型コロナウイルスがどこまで続くか分からない状
日本の株主というとJALやANAの株主優待券を目的にこの株式
銀行などの資金がどこまで供給されるかも未知数ですし、もはや株
ちなみにJALに関しても同様の試算をしたところ、ANAが9ヶ
ANAよりは少しはマシな状況ではあるんですが、同じように危険
もしですねANAやJALの株を持っている人がいたら、少しでも
こういった損切りはどうしても株式投資では不可欠です。
苦しい気持ちは分かりますが、ここで損切ってしまわないと、もっ
ぜひ一旦ここで諦めるという事も肝心かと思います。
日本の生命線であるANAが倒産なんてありえません。
もう少し勉強された方がよいかと。