今回は、激動の2025年相場を振り返り、それを踏まえた2026年の投資方針について詳しく解説します。新年の投資計画を立てる際の参考にしてください。
目次
2025年の振り返り:日経平均5万円突破とAI・半導体ブーム
2025年の株式市場は、全体として大きく上昇した1年でした。
- 日経平均株価の快進撃:10月末には52,411円という史上最高値を記録しました。
- 市場を牽引したセクター:大型株やAI・半導体関連銘柄が相場を押し上げました。また、金利上昇を背景に銀行株などの金融セクターも大きく上昇しました。
- 中小型株の苦戦:一方で、中小型株にとっては厳しい状況が続きました。業績が悪くない企業であっても、金利上昇への懸念や大型株に資金が集中したことで、見過ごされる傾向にありました。
2025年の重大ニュース:トランプ関税と「暴落での買い」
2025年のマーケットで最大の衝撃だったのは、4月に発表されたトランプ大統領による相互関税のニュースです。
暴落を呼び水とした上昇
4月7日、トランプ氏の関税発表を受けて日経平均はわずか3営業日で4,500円以上も下落しました。しかし、この下落は結果としてその後の上昇の「呼び水」となりました。
投資家の間では、下落したタイミングで購入する「バイ・ザ・ディップ(Buy the Dip:下落を買う)」戦略が浸透しており、売りが一巡した後は買い手が優勢となる展開が続きました。これには、ジョージ・ソロス氏が提唱した「再帰性理論」、つまり「上がり続ける株がさらなる買いを呼び込む」という正のフィードバック効果も働いていたと考えられます。
AI・データセンター投資の拡大と「電力不足」という新たな課題
2025年は、まさに「AIの年」でした。ソフトバンクグループや米オラクルなどが、78兆円規模の「スターゲート計画」(大規模データセンター建設)を発表するなど、巨額の投資が相次ぎました。
広がる裾野(インフラ・電力関連)
AIへの投資は、単なる半導体(NVIDIAなど)に留まらず、広大な裾野を持っています。
- 建設・部材:データセンター建設に必要なセメントや、藤倉コンポジットのような光ファイバー関連製品が好調でした。
- 電力・重電:データセンターを動かすための膨大な電力需要から、日立製作所や三菱重工業(ガスタービン発電設備など)の株価が急上昇しました。
AIの勝ち組・負け組
AI開発の最前線では、当初リードしていたOpenAIに対し、自社で潤沢な資金を持ちTPU(自社製半導体)やクラウド基盤を保有するGoogle(Alphabet)の強さが際立つ1年でもありました。
2026年の展望:K字型経済と金利の行方
2026年に向けて注目すべきは、「K字型経済」の深化です。
- 格差の拡大:AIセクターや富裕層は潤う一方で、一般消費者の景況感はインフレや失業率のじわじわとした上昇によって悪化しています。
- 金融政策のパラドックス:通常、物価が上がれば金利を上げますが、失業率の上昇を抑えるためにFRBが利下げに踏み切る可能性があります。金利が下がれば、株式市場にとっては追い風(プラス)に働くという、経済実態と市場が乖離する「謎の展開」も予想されます。
投資家が取るべき戦略:本物の「勝ち組」を見極める
不透明な時代において、最終的な正解は「本当に強い成長企業」を持つことです。
勝ち組企業の特徴
- 長期的な確信(軸)がある:レーザーテックのように、まだ市場が小さい頃から将来の技術(微細化やEUV)を信じて開発を続けてきた企業は唯一無二の存在となります。
- 目先のブームに踊らされない:経営者が「間違いなくこっちの方向へ行く」という確固たるビジョンを持ち、強みを磨き続けているかが鍵です。
- 電力問題の解決者:2026年もデータセンターの電力不足は深刻です。発電能力や効率的なエネルギー供給に関わる企業は引き続き強いでしょう。
まとめ:ぶれない軸を持って投資を続ける
株式市場は一方向に動くものではありません。突発的な崩落もあれば、急激な上昇もあります。大切なのは、目先の価格にフラフラせず、経営の中身を理解し「ぶれない軸」を持って投資を続けることです。
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