私はどうやって割安株を探すか


Warning: Undefined variable $echo in /home/tsubame104/tsubame104.com/public_html/wp-content/themes/albatros/library/shortcode.php on line 35

Warning: Undefined variable $echo in /home/tsubame104/tsubame104.com/public_html/wp-content/themes/albatros/library/shortcode.php on line 35

本物のバリュー株とは、単にPERやPBRが低い銘柄のことではありません。低い数値には大抵の場合それなりの理由がありますし、何より数値だけなら誰でも見つけることができます。私が探すのは、正当な理由なく割安に評価されている銘柄です。この記事ではその探し方を示します。

マクロ・アプローチ

ひとつの方法は、経済全体を眺めて調子がいいところはどこか、逆に悪いところはどこかを探すやり方です。例えば、円安であれば輸出企業の調子が上がる一方、内需系企業の調子は悪くなります。

私が注目するのは、調子のいい企業ではなく、むしろ調子の悪い企業です。

調子のいい企業は業績も良く、投資家の期待も高まっていますから、株価が実力以上に評価されて割高となっている可能性があります。割高な株は下落リスクが大きく、バリュー株投資家は手を出すべきではありません。

一方、調子の悪い企業は、業績も期待も低くなるので、本来の実力よりも過小評価されている可能性があります。過小評価されている割安株は、実績を積み上げることでいつか正当な評価を受けます。

単に業績の悪い企業を選べばいいというわけではありません。恒常的な経済状況の変化が要因であれば、企業の価値は減退します。円安で株価が下がった内需企業であっても、ただ国内にとどまっているだけの企業には衰退が待っているでしょう。

調子が悪い要因が一時的で、過去の業績や将来の見通しからみたPERやPBRが低い銘柄こそが本物のバリュー株です。円安や原油安は短期的には需給に影響されますが、長い目で見ればファンダメンタルズ(経済の本質的価値)に落ち着くものなので、一時的な要因となる可能性があります。

バリュー投資家が注目する業種/警戒する業種

2016.03.29

ミクロ・アプローチ

もうひとつは、企業を個別に見て割安かどうかを判断する方法です。しかし、何となく1社1社の企業を見ていたのでは時間がいくらあっても足りません。たまたま見た銘柄が投資に値するほど割安である可能性も決して高くないでしょう。

私が注目するのは、不祥事などの特殊要因によって株価が急落した企業です。

不祥事は業績に与える影響は大きくない場合がありますし、特殊要因による業績悪化はその時限りの業績悪化にとどまるものがあります。そこに市場が過剰反応した時がチャンスです。

2011年にオリンパスは会計不祥事で株価が急落しましたが、業績や事業に与える影響はわずかなものでした。上場廃止さえ免れれば、企業本来の価値は失われていなかったのです。オリンパスの株価はその後最大で約10倍になりました。

オリンパス過去5年株価(Yahoo! ファイナンス)

企業の不祥事や特殊要因による株価急落は “バーゲンセール” と捉えるべきなのです。

燃費不正の三菱自動車は割安か?

2016.04.24

最も見るべきは人の心理

単純にPERやPBRが低い銘柄を選べばいいわけではない理由は、市場の原則にあります。企業に関連する新たな情報が出れば株価は瞬時にそれを織り込むので、不当に割安または割高に放置される可能性は低いのです。これを効率的市場仮説と言います。

しかし、効率的市場仮説は完全ではありません。物理学で言うところの真空状態のようなもので、実際の市場にはさまざまな雑音が入ります。雑音の最たるものが人の心理です。

人の心理は移ろいやすいものです。ひとたび悪い話があれば、それまでどんなに良かったとしても急に不安になります。津波のあとに、遠く離れた地域でも低地の家が急に全く売れなくなるのと似ています。

心理に惑わされると、人は合理的な判断をすることが難しくなります。マスコミよる追加的なネガティブなニュースはそれに追い打ちをかけます。機関投資家も例外ではなく、そのような株を買おうとしても稟議が下りないでしょう。

そんなネガティブなニュースも、時間が経つと人々の頭から忘れ去られていきます。その後の業績が順調であれば、株価はじわじわと戻ってくるものです。そんな時値上り益を手にしているのは、日本のマスコミに触れる機会が少なく、合理的な判断ができた外国人投資家であることが多いのです。

ネガティブなニュースはバリュー株投資家にとって宝の山です。つばめ投資顧問は “バーゲンセール” 情報をいち早く皆さまにお届けします。

Print Friendly, PDF & Email

執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

詳細はこちら
サイト訪問者限定プレゼント
あなたの資産形成を加速させる3種の神器を無料プレゼント

プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』

メールアドレスを送信して、特典をお受取りください。
メールアドレス *
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。

※個人情報の取り扱いは本>プライバシーポリシー(個人情報保護方針)に基づいて行われます。
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。

気に入ったらシェアしてもらえると嬉しいです!

コメントを残す

Popular Article - よく読まれている記事Popular Article

  • 半年で株価35%下落 共立メンテナンス(ドーミーイン)に投資するべきか?
    出典:株探 3月に3,624円をつけた後、8月5日の日本株大幅下落も受けて下落し、24年8月現在は約2,300円です。 投資するべきなのか、...
  • 三菱商事の株価が下落傾向、買い時か?
    三菱商事の株価が軟調となっています。 2023年前半には資源価格の上昇や円安を背景に急激な上昇を示し、5月には過去最高値となる3,775円を...
  • 三井物産の株価が下落、買い時か?三菱商事や伊藤忠商事との比較も
    日本を代表する総合商社、三井物産(8031)の株価に注目が集まっています。2023年5月末に4,000円を超える高値をつけた同社の株価は、そ...
  • 1年で約50%下落の資生堂、今は買い時か?
    日本を代表する化粧品メーカーであり、グローバルビューティーカンパニーとして知られる資生堂。ここのところ株価が急激に下落し、大きな話題となって...
  • 持ち続けたい半導体株、売るべき半導体株
    今回は半導体株についてです。 ここ数ヶ月、半導体株が非常に盛り上がってきました。 初心者の方でも半導体株を買ったという方も多いかと思います。...

Article List - 記事一覧Article List

カテゴリから記事を探す