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以下、文章化したものです。
今日は私が最強の銘柄だと考えるエムスリーについてお話ししたいと思います。
エムスリーというと医療向けポータルサイトをやっていて、これがものすごく成長していて株価もぐんぐん上昇しています。
なぜこの銘柄がこんなにも強いのか、そして株は今買いなのかという事についてお話ししたいと思います。
エムスリーはどんな会社?
エムスリーは、医療関係者しかログインできないニッチなポータルサイト、一般で言えばYahooみたいなサイトをやっています。
これで広告収入とかもちろんあるのですが、軸となっているのはここにあるMR君とを呼ばれるものです。
このMR君とは何かと言うと病院のお医者さんに対して、製薬会社がこの薬を使ってくださいよという売り込みをします。
その売り込みをする営業職の人を「MR」と言うのですが、これをオンライン上でやってしまおうという仕組みを作り上げたのがエムスリーになります。
これによって製薬会社としてはこれまでは接待や、あとMRの人材を雇うとかそういった事にかけていたお金を、研究開発の方に使えるという事になりますし、医者としましても接待に付き合うような事をしなくとも、このMR君はオンライン上で必要な情報を得るという事出来ます。
お金は製薬会社からエムスリーの方にもたらされるという事になります。
そこが発端となっているのですが、徐々にこのポータルサイトを元に拡大してきまして、治験の実験場なんかを製薬会社に提供したり、あるいは病院経営のコンサルティング、あとは人材募集、それからお医者さん向けの資産運用の広告をこのポータルサイトに載せるというような事もやっていて、どんどん拡大を続けています。
事業分野としましては、『メディカル・プラットフォーム』がポータルサイトからMR君や広告等のものから収益を得るものです。
『エビデンス・ソリューション』は治験を製薬会社に提供するもの。
『キャリア・ソリューション』は医療関係の人材募集とかそういったものやっていて、『サイト・ソリューション』は病院経営のコンサルティングとこういう形になります。
また日本だけではなくて、海外にも進出してこれらの事業をかなり進めているという状況があります。
業績を見ますと見事に右肩上がりでして、売上高・利益ともにまったく衰えることなく、ぐんぐん成長しています。
どういった顧客を相手にしているのかといういうと、まず製薬会社にMR君や治験を提供するという事。
あるいは病院に電子カルテや人材サービスを病院に提供する事で収益を得るといった事もあります。
それから看護師の転職など、医療関係者向けのものもやっています。
また、医療関係者を顧客とする一般企業が広告主となる形で広告収入もあります。
盤石なポジショニング
医療というのは無くなるものではありませんし、高齢化が進むにつれて、ますます増えていく事が想定されます。
そのような市場において、かなり独占的な足場を築いているという事ができ、さらにはお医者さん個人という事になればお金を持っている訳なんです。
広告の打つ対象としては最強にターゲッティングされた対象です。
そういったところからこの属しているポジショニングが素晴らしいという事が挙げられます。
さらに言うと、似たようなサービスが出来るかと思いきや、エムスリーは他社に先行して2000年からやっていて、競合といわれるMEDLAYの売上高が47億円、MedPeerが30億円に対し、エムスリーは1,309億円で、ここに追いつくものはなかなか現れないわけです。
普通の一般向けのサイトですら、初期に立ち上がったヤフーがそのまま市場を独占し、相当なシェアを持ち続けている程ですから、医療というニッチなジャンルでこの盤石な基盤を築き上げたからにはもはや対抗できる者はいないのです。
そんな状況ですから株価も上昇し、2019年ごろには2000円前後だった株価は今では4550円と2倍以上になっています。
一方で、株価が上昇したことによってPERが上がり、140倍というとても高い数字となっています。
これだけ盤石の基盤があって成長性もあるということになれば、PERはどこまでも上がります。
さらに言うと、直近で新型コロナの影響もあり、エムスリーのアクセスが非常に伸びています。
新型コロナウイルスの関連情報をお医者さんがここで取りたいということもありますし、オンライン診療もやっています。
LINEヘルスケアというLINEを使ったオンライン診療の会社を傘下に持っていて、今後本格的に始まるとされるオンライン診療のプラットフォームとなる可能性がどこよりも高いことは間違いないです。
そのことも拡大戦略の追い風になると考えられます。
コンサル社長の成長戦略
エムスリーの社長は谷村さんという方で、マッキンゼー出身のバリバリのコンサルです。
エムスリーが今後どうやって成長していこうかということを、いかにもコンサルらしい画を描いています。
まずは日本アメリカその他様々な国々に展開することでどんどん成長していく。
あるいは、先ほど述べたMR君や治験、人材募集というように、事業タイプを増やすことで成長を遂げられます。
この2つが掛け合わせることで売上高が伸びていて、2010年から2018年にかけて7倍になっています。
しかも、成長ポテンシャルも10倍から20倍以上あると見られています。
このポジショニングで、お金もあり、どんどんお金が入ってくる状況ですから、М&Aで既存事業を拡大し、どんどん成長できるわけです。
これは「アンゾフの成長マトリックス」といい、成長戦略をどのように描くかというものなのですが、エムスリーはまさにここに合致しています。
この結果、 エムスリーの10倍から20倍の成長ポテンシャルが謳われているわけです。
PERは140倍ですが、会社自体は10倍から20倍のポテンシャルがあると言っていますから、例えば利益が5倍になると、PERは28倍となり、今の株価は十分正当化されることになります。
従ってこの会社を見るには、これから先さらに利益を5倍に伸ばせるかということを確認しなければなりません。
会社の言う通りに成長できるとすれば十分に可能です。
しかし、MR君は非常にうまくいったビジネスモデルであるものの、人材紹介や治験にはすでに競合がいることもあり、今までほど盤石ではないと思います。
一方でお金がありますから、これらの企業を例えば買収してシェアを高めれば、実現性も高まってきます。
もっとも、利益が5倍になったとしても、PERが140倍から28倍になるのは株価が一定だったときの数字ですから、ここからさらに伸びるには5倍以上の利益の成長を織り込まなければならなくなり、やはり割高であることは否めません。
しかし、PER100倍を超える他の企業のような無茶な株価ではないと私は考えます。
買わなかった後悔。しかし焦りは禁物
実は2019年2月にブログでエムスリーの分析を行い、”経営は99点の素晴らしい会社である”と書きました。
◆【銘柄分析】経営は99点!エムスリー(2413)は医療の本丸に切り込めるか?◆
この時のPERが50倍で、割高だと判断し、買いませんでした。
しかし冷静になって考えると、PER50倍でも利益が2倍になればPERは25倍ですから十分に可能性はあったのです。
ブログを書いた時が株価が一度下がった時で、買おうかどうか迷い、結局PER50倍に尻込みして買いませんでした。
しかし、そこから見事に株価が2倍以上になっていて、あそこで買わなかったことが私の後悔となっています。
私の知り合いの方はそこでしたたかに買っていて、今大きな利益を得ており、素晴らしい感覚を持っているなあと感心しています。
私もいろいろと分析をしていますが、最後に大事なのは決断です。
この決断できる能力を私も高めていきたいと思っていますし、エムスリーに関してもまたチャンスがあればいつか投資したいと思っていますが、実際に利益5倍というのは簡単に実現できるものではないですし、波乱もあると思います。
その波乱で株価が下がるようなことがあればその時に買おうというのが私のバリュー株投資の姿勢です。
焦って買う必要はないという気持ちが資産を守ることにもつながります。
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