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投資顧問の仕事をしていてよく聞かれるのが「投資はいくらから始められるのか」「元手はいくら必要か」ということです。これに対する明確な答えはありませんが、生涯を通じて資産を築くという観点では答えを出すことができます。
投資はいくらからでも始められる
まず「投資はいくらから始められるのか」という質問にお答えしましょう。結論から言うと、いくらからでも大丈夫です。1,000円と言われるとさすがに厳しいですが、10万円程度からでも十分始めることができます。
10万円では多くの銘柄が最低投資単位に届きませんが、単元未満から投資できる「ミニ株」などの制度もあり、十分スタートラインに立つことができます。(「ミニ株」については各証券会社のホームページ等を参照してください。)
ただし、元手10万円だけで1億円を目指すことは現実的ではありません。「30万円から初めて1億円を達成しました!」などの投資家のインタビューを散見しますが、彼らは30万円だけを元手として1億円に到達したのではなく、必ず追加出資を行っているのです。
つまり、鍵となるのは追加出資のための資金を確保することなのです。
時間のメリットを有効に使う
最初からそれだけの資金があれば良いですが、多くのに人はそんな資金はないと思います。ここで利用すべきなのは、時間のメリットです。
多寡はともかく、みなさんの家計に収入はあるでしょう。追加出資は収入から生まれます。収入から費用を引いた残りの金額から毎月追加出資金を捻出するのです。
普通の人が資産を増やすには、「資産=(収入-支出)×投資」の方程式を最大化することが必要です。毎月の追加出資は、時間を味方にできる長期投資家の王道と言えるでしょう。
つばめ投資顧問では、長期的な資産形成のために収入の20%を投資に充てることを推奨しています。
バリュー株投資で強靭なポートフォリオを形成
追加出資を行う上で活躍するのが、ドルコスト平均法の考え方です。
ドルコスト平均法とは、毎月一定金額をインデックスファンドなどに投資し続けることによって、指数が下落したときに多くの単元を買うことになり、結果的にトータルの取得単価が下がってリターンが上がるという考え方です。
バリュー株投資は、ドルコスト平均法の考え方をより積極的に活用するものです。毎月の出資金をすぐには投資せず、より優良かつ割安な銘柄に投資することによって、単純なインデックスファンドと比べて強靭なポートフォリオを作れるのです。
また、ドルコスト平均法とは違い、株価が高いときに無理に投資することはありません。株価が割高な時は現金で保有したままにしておき、株価が下ってチャンスが訪れた時に集中的に投資を行うのです。
最高の財産はあなたの中に
このように、生涯をかけて資産を築いていくためには、現時点での元手は必ずしも重要ではありません。
ポイントは追加出資を行うための収支計画と、それを続ける根気です。
少額からでも、自分のお金を投資して身に付けた技術や考え方は一生の財産です。今はまだお金がないと思っている人も、一生ものの財産を身につけるために、今から初めてみてはいかがでしょうか。
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