【2018/2/6】株価の下落要因と長期投資家の振る舞い方

先週末から月曜にかけての米国市場の大幅下落を受けて、日経平均株価も2日間で7.2%下落しています。急激な下落に肝を冷やしている投資家も少なくないことでしょう。

リスクを無視した投資家が急に現実に返るとき

下落の主要因は、米国長期金利の上昇と言われています。しかし、その裏側にあるのが雇用情勢の「改善」(「悪化」ではない)ところには大いに着目すべきです。

雇用が改善するということは、経済情勢は相変わらず好調です。一方で、あんまり経済状況が良いと、FRBは景気過熱感を抑えるため金融引き締め、つまり政策金利の引き上げを行います。

リーマン・ショック後に続いた異例とも言える金融緩和は景気の拡大をもたらしましたが、緩和策が行き過ぎるとやがてバブルを引き起こすことは歴史が証明しています。そのため、中央銀行は「出口」を見つけないといけないのです。

金融引き締めは、世の中に出回るお金の減少を意味します。そうなると、資産価格の値下がりを気にした投資家はリスク資産から資金を引き上げようとするのです。

これまでもほとんどの投資家はそのことがわかっていたはずです。しかし、現実にはそのリスクを無視して株価は値上がりを続けていました。株価には「上がるときは上がる」という性質があり、多くの投資家はその流れに逆らえなくなっていたのです。

そこへ、金利上昇という現実が突きつけられ、急に我に返った投資家が慌てて資金を引き上げているのです。これが今回の下落の簡単な顛末です。

相場変動は長期投資家にチャンスを与える

それでも、ここ数ヶ月休むことなく上昇を続けてきたため、大幅下落と言っても3ヶ月前の水準に戻っただけにすぎません。長期投資家にとっては、全く慌てる必要はないのです。

多くの投資家にとっての関心事は、この下落がどこまで続くのかということでしょう。相場の動きは読めるものではないというのが私の持論ですが、少なくともリーマン・ショックのような長く深い下落にはならないと考えます。

前述の通り経済状況は好調であり、長期金利の上昇は十分に予測できたことです。もっとも危険なのは、この先何が起こるか全くわからないほどのショックが発生している場合ですが、少なくともそのような状況ではありません。

そもそも、価値を重視するバリュー株投資家は、相場の変動に惑わされることありません。必要以上に割高な銘柄に手を出さなければ、相場変動で一時的に値下がりしても、やがて資金は戻ってくるでしょう。当社では、割高な銘柄には手を出さないことを徹底してきました。

バリュー株投資家が買っているのは、「株価」ではなく「企業」そのものです。株価がいくら動いても、企業の価値が急に変わるわけではありません。大事なのは株価ではなく事業の中身を見ることです。

ここで狼狽売りを出してしまうようでは、長期投資家としての成功は難しいでしょう。逆に、優良銘柄を割安な価格で買える「バーゲンセール」と捉えるべきなのです。

私が買いを入れるのは、他の投資家がレミングのごとく一斉に売りに傾くときです。
−ウォーレン・バフェット

バフェットの格言で分かるバリュー株投資

2017.10.08
Print Friendly, PDF & Email

執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

詳細はこちら
サイト訪問者限定プレゼント
あなたの資産形成を加速させる3種の神器を無料プレゼント

プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』

メールアドレスを送信して、特典をお受取りください。
メールアドレス *
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。

※個人情報の取り扱いは本>プライバシーポリシー(個人情報保護方針)に基づいて行われます。
※送信したメールアドレスに当社からのお知らせやお得な情報をお送りする場合があります。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。

気に入ったらシェアしてもらえると嬉しいです!

コメントを残す

Popular Article - よく読まれている記事Popular Article

  • 銀行株は今後どうなる?そろそろ売り時?
    今回は銀行株についてです。 銀行株が上がりましたが、もう売るべきなのか、まだ持ち続けるべきなのか、悩んでいる方はぜひお読みください。 売るか...
  • 【紅麹問題の小林製薬】株価20%下落はチャンスか? 過去の成功・失敗事例から学ぶ
    騒動の発端は2016年に遡る 紅麹は米などで紅麹菌を繁殖・発酵させたもので赤い色をしています。コレステロールの抑制作用や血圧低下、リフレッシ...
  • 【アステラス製薬の下方修正】1年で株価40%下落 営業利益90%減少の理由。今は買い?売り?
    アステラスの業績の変化 2024年4月12日、アステラス製薬は下方修正を発表しました。   その内容は、 「24年3月期第4四半期...
  • 株価20%上昇の大林組 3倍になった配当金は続くのか?今から投資するべき?
    大林組はゼネコン業界のNo.2の企業である 大林組はいわゆるゼネコン業界に属している企業です。 ゼネコンとは、ゼネラル・コントラクターの略称...
  • 【HIS】旅行需要回復でも株価が伸びない理由は?投資チャンスか?
    HISは儲かっている? HISは1980年創業の大手旅行代理店です。 格安航空券を仕入れパッケージプランとして販売し、当時敷居が高かった海外...

Article List - 記事一覧Article List

カテゴリから記事を探す