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私は相場の予想はしない主義です。予想したところで、相場を動かす要因は無限にあり、その動きも合理的とは限りません。だからこそ、日々の株価をチェックすることはほとんど意味がないことだと考えていますし、短期的な相場の見通しで売買することを避けます。
これまでの10年は「ボーナス期間」
予測できない相場に対し、ある程度予測が可能だとすれば、経済の動きです。世界経済はリーマン・ショック後の大不況後に拡大を続けてきました。その期間はすでに10年になろうとしています。
経済が拡大すると企業の業績が上向きます。株価が長期的に企業の利益によって動くことはほとんど間違いありませんから、経済の拡大→利益の増大→株価上昇の流れが続いたのがこの10年と言えます。
(日経平均株価とダウ平均株価)
では、なぜ経済が拡大してきたのでしょうか。
大きな理由は景気循環です。景気が悪化すると企業の生産が鈍り、やがて在庫が減少します。しかし、必要な物は必要なので、足りなくなった在庫を補うために生産が増加します。すると、労働者の給与の増加により需要が増加し、さらに生産が増えるという好循環が生まれます。
単なる景気循環にとどまらない起爆剤となっているのが、スマートフォンの普及です。奇しくも、初代iPhoneが発売されたのが2008年6月。ちょうど10年前です。スマートフォンはこれまでになかった需要を生み出し、瞬く間に世界に普及しました。これにより、需要と生産の増加に拍車がかかったのです。
さらに、経済の拡大と株価上昇に追い打ちをかけたのが、リーマン・ショック後から続く各国の金融緩和政策と2015年に起きたチャイナ・ショックです。
金融緩和は、簡単に言うとお金をばらまく政策です。必要なところにお金を行き渡らせ、経済の流れを良くしようと目論見ます。幸いこの政策は功を奏し、景気は順調に拡大を続けました。
その拡大に一瞬陰りが見えたのが、2015年のチャイナ・ショックです。中国の経済成長鈍化や過熱しすぎた株式市場が懸念され、株価が急落します。中国政府はこれをせき止めるため、景気刺激策を行いました。その受け皿となったのが、前述のスマートフォンです。
中国では半導体や液晶の製造が急増し、東京エレクトロンなどそれに連なる企業の業績・株価は右肩上がりに上昇しました。今もこの傾向は続いています。
リーマン・ショックの谷が深かったおかげで反動が大きく、スマートフォンというイノベーションも重なったこの10年は経済・株価にとってボーナス期間だったと言えるでしょう。
これから起きるのはこの10年の「逆回転」
しかし、最近のニュースを見ているとこの流れが停滞する可能性が高まっているのではないかと感じています。
ひとつは、金融緩和の終了です。米国ではすでに利上げに舵を切っており、欧州も続く様子を見せています。過剰な金融緩和はバブルを生みやすく、現に株価指標は割高感を示しています。中央銀行にはバブルの崩壊による長期停滞を最も恐れるため、緩和を終了することで「いつまでも株価が上がり続けることはない」という市場への警鐘を鳴らしているのです。
もうひとつは「米中貿易戦争」です。トランプ政権は、中国からの輸入関税を引き上げることを宣言しましたが、これにより世界経済が転換点を迎える可能性があります。
中国からの米国への輸出の大半は「機械類」であり、最大品目が「携帯電話・端末」、つまりスマートフォンです。これらは中国企業が米国へ売り付けているわけではなく、アップルをはじめとする米国企業が中国の工場で生産されたものを「逆輸入」しています。
【参考】対米貿易黒字トップの中国、対米輸出品の7割を米関連企業が製造=対中制裁は「米国第一」に逆行か(Record China)
スマートフォンなどの製品の関税を引き上げると、困るのは米国の消費者です。価格が上がり、これまで経済をけん引してきた消費は鈍るでしょう。最大の消費国である米国の需要減少は世界的にも甚大な影響があります。中国の生産も鈍化を余儀なくされるでしょう。
そうなってしまうと、ここから起きることはこれまでの10年の「逆回転」です。消費が鈍ると在庫が増えるため生産が減少し、生産が減少すると労働者の賃金も減少します。すると消費はさらに減少し、「負のスパイラル」に陥ってしまうのです。
金融緩和も縮小方向となっているため、株価の下支えは当分期待できないでしょう。景気の悪化が指標に現れからでないと、中央銀行はなかなか動くことはできません。
もっとも、このシナリオは通常の景気循環の範疇であり、米中貿易戦争はその引き金にすぎません。景気は自然に循環するものであり、行きすぎた株価はどこかで必ず調整が入ります。問題は、それがいつになるかということだけです。
歴史的に考えても、10年間の景気拡大はすでに最長レベルであり、米国市場のPERは20倍を超えて平均的な水準の15倍を大きく上回ります。いつ転換点が訪れてもおかしくないということは頭に入れておくべきです。
リーマン・ショックでチャンスを掴み、2,000万円を40億円にした話
このような状況で、バリュー投資家はどうしたら良いのでしょうか。
一つの答えは、株価が大きく下落する時をひたすら待つことでしょう。下がると分かっている市場に、むやみに参加する必要はありません。
逆に下がった時には大きなチャンスとなります。喉から手が出るほど買いたかった銘柄も、相場全体の下落時には驚くほど安い価格で買えてしまうのです。
私は長期投資家が株式市場で勝つ最も簡単かつ、確実な方法は「暴落時に買うこと」だと考えています。極端な話、それ以外の期間はほとんど動く必要はありません。ただし、「どの銘柄がいくらだと安いのか」という感覚は常に磨き続ける必要があります。
この流れで成功した投資家のインタビューが以下に掲載されています。退職金2,000万円を8年間で40億円にした今亀庵さんの話です。
【参考】退職金2000万円を8年で40億円に!〜今亀庵さんインタビュー【前編】(FROGGY)
今亀庵さんが退職金を手にしたのがちょうど2008年、リーマン・ショックの年です。彼が最初に投資したのはREITですが、暴落しているのを好機と見て退職金を一気に投じました。
彼の成功要因は様々ですが、最大の要因はやはりタイミングだと思います。多額の資金が入ってきた時がまさに絶好の買い時だったのです。
しかし、いくら資金があっても、暴落時にそれがチャンスかどうか見分けられなければならず、下手をすれば膨大な損失を抱えてしまう可能性があります。まして、退職金で投資デビューして、いきなり今亀庵さんのようになろうと考えるのはあまりに危険です。
彼が成功したのは、インタビューにあるように長年勉強してきたからでしょう。50年前から株に興味を持ち、投資関連の本を100冊を読んだといいます。投資もこれがはじめてではなく、小遣いを稼ぐ程度にはやっていたとのこと。それだけの経験の上で、絶好機にたまたま退職金があるという幸運に恵まれて成功したのです。
そのような幸運はなかなか訪れませんから、私たちは計画的にそのような状況を作り上げなければなりません。そのためには、なるべく早くから株に対する知識を身に着け、実践しながらも資金を蓄えることが必要です。
暴落時に投資するだけの簡単なことを多くの人が実践できないのは、チャンスが来るのを待てず、いざチャンスが来たら今度は投資する勇気を持てないからでしょう。投資は最終的に自分との戦いです。つばめ投資顧問は、慎重かつチャンスを逃したくない人の羅針盤になりたいと願っています。
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