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投資アドバイザーとして、リスクを減らしつつ着実に資産形成をしていただく方法を日々考えています。いまだかつて、これが一番良いという絶対の方法は確立されていません。
ひとつ実証されているのは、インデックス投信への積立投資です。世界中に投資するインデックスファンドなら、長期で考えると年間7%程度のリターンが期待できることは証明されています。そこに、積立投資による「ドルコスト平均法」を活用することで、投資タイミングのリスクも抑えることができます。
ドルコスト平均法とは、毎月同じ金額の投資を行うことで、株価が安い時により多くの数量を買えるため、結果的に購入単価を引き下げて最終的なリターンが向上するというものです。
この方法だと、自分で投資先やタイミングを選別する必要がなく、口座で一度設定してしまえば後は放ったらかしにすることができます。
私もこの考え方に概ね賛同しており、長期投資を考えるなら少なくとも確定拠出年金は満額この方法で投資を行うべきだと考えます。確定拠出年金なら所得控除が受けられるため、投資リターンがゼロでも毎年投資額の20~30%は年末調整で還付されます。これほど有利な投資方法は他にありません。
一方で、ドルコスト平均法も完璧ではありません。
理由の一つは高い時も買ってしまうことです。確かに安い時にたくさんの数量を買えるのですが、高い時にもそれなりに買うことになるため、あまり株価が高くなりすぎると、その後の下落局面ではマイナスになってしまいます。バブル崩壊のダメージを避けられないのです。
また、インデックスの特性として、いい銘柄も悪い銘柄も入っていることがあります。これを「いい銘柄」だけに限定できれば、期待リターンはインデックスのそれよりは上がるはずです。
つまり、インデックス投信への積立投資を上回るには、「いい株」を「安い時」に買い続けることです。そして、以下の記事で解説したように、その株を下手に売買せず持ち続けることです。
当社のサービスでは、毎週のレポートで「割安」かつ「いい銘柄」を紹介します。個別銘柄に絞れば、割高か割安か判断することは可能ですし、長期的な成長性がある銘柄ならゆっくりでも確実に株価は上昇していきます。これらを淡々と買っていけば、ドルコスト平均法に近い効果を得ながら、インデックスへの積立投資を上回る確率を上げることができるはずです。
さらに大きな効果を出そうと思ったら、ある程度の投資余力は残しておくことでしょう。そうすれば、暴落が起きた際にまとまった投資をすることができます。暴落時に投資できれば、ドルコスト平均法を上回る確率は更に高まります。どうしても投資したければ、下落可能性の小さい安定高配当株に置いておくべきでしょう。
個別株をよく理解して投資することで、その銘柄を「買いたい」と思うようになり、浪費をせずに投資資金を残そうとするようになります。そうやって元手が増えれば、必然的に資産は積み上がります。ここまでの状態になれることが、長期投資で成功するための何よりの正攻法と言えるのです。
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