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金融庁から「『高齢社会における資産形成・管理』報告書(案)」なるものが出されました。要約すると以下のような内容です。
- 長寿化の進行、所得・退職金の減少により、長生きするほどお金が足りなくなる
- 年金生活世帯で月平均5万円の赤字。20年で1,300万円、30年で2,200万円の資産取り崩しが必要になる
- 将来の資金不足に備えて「自助」の資産形成を行うべき
これに対し、国はあまりに無責任だという論調が溢れています。年金制度は「100年安心」のはずだったのではないかと。
しかし、人口構成を見ればこうなることは20年前から分かっていました。ここまで放置してきた政府にはもちろん責任がありますが、文句を言おうと何も出てきません。賢い人は自ら動く必要があります。
「長生きリスク」に対応するために私たちができることは、大きく2つあります。
- できるだけ長く働く
- 若い時から資産形成を行う
働き続けることは何にも勝る。楽しめる仕事を見つけよう
働き続けられれば、どれだけ長生きしようと心配することはありません。貯金がなくても何も困ることはないでしょう。
実際に、日本人男性の65~69歳における労働力率は男性で55%と、先進国で突出して高くなっています。
年金受給年齢を引き上げれば、高齢者の労働力率はさらに上昇するでしょう。人手不足が叫ばれる昨今、働き口には困りそうにありません。これだけで、社会的に問題は解決しそうに思われます。
ただし、問題はその仕事が楽しいかどうかです。楽しくもない仕事を続けているのは、苦痛でしかありません。「そんなに高齢まで働きたくない」と思っている人は、今の仕事が楽しくないのでしょう。
つまり、本質的な解決策は、楽しめる仕事を見つけることです。それが決して高給でなくとも、自分の食い扶持さえ稼げれば良いのですから、毎日残業してまで働く必要はありません。
私に関して言えば、今の仕事を好きでやっていますし、生涯引退するつもりもありません。肉体労働でもないので、頭が働く限り続けられます。そのため、老後への不安は特にありません。
やりたいことが仕事以外なら資産形成を。続ければチャンスは必ずやってくる
一方で、やっぱり老後は働かずにゆっくり過ごしたいと考えていたり、やりたいことが仕事ではない人もいるでしょう。
そういう人は、本格的に資産形成を行う必要があります。
金融庁は、「長期・積立・分散」要するにインデックスファンドへの積立投資を勧めています。非常に手堅い手法であり、長期での投資を考えるなら預貯金より有利と言えるでしょう。
ただし、この方法には弱点があります。それは、投資知識が身につかないということです。
毎月決まった金額を、同じファンドに投資し続け、結果だけ見る。確かに手間も少なく楽なのですが、期待リターンは年率7%程度です。毎年50万円ずつ積み立てて、20年でようやく2,400万円に到達します。
しかもこれはあくまで机上の話で、市場が割高な時に始めると期待リターンは大きく低下します。積立投資は「思考停止」に他なりませんから、割高かどうかの判断ができないのです。
一方、ずっと個別株投資を続けていると、チャンスを見極める力がつくようになります。
例えば、リーマン・ショックです。世間は悲観に包まれましたが、この時日経平均株価に投資しているだけでも10年で3倍、年率にして11.6%上昇しました。
ここで日経平均ではなく、ニトリ(9843)に投資していれば、10年で6倍、年率19.6%のリターンになったのです。
要は銘柄選択と投資タイミングを見極める能力です。少しでも早くから頭を使って個別株投資をすることで、チャンスが来た時に大きく出ることができます。これを続けていれば、2,000万円と言わず1億円に到達することも夢ではないでしょう。
アベノミクスは多くの「億り人」を排出しましたが、その大部分はリーマン・ショック前から個別株投資を続けてきた人たちでした。早く始めて、やめずに続けることが大切なのです。
お金はあくまで手段。人生の目的を見つけよう
ただし、「億り人」になることは手段でしかありません。経済的な不安から開放されたら、次にやるべきことを見つけましょう。
仕事が好きなら仕事を続けたらいいと思いますし、それ以外にやりたいことがあるなら、不安なくそちらに打ち込めるでしょう。お金があるということは、人生の選択肢が増えるということに他ならないのです。
本当に大事にすべきなのは、あなたがどう生きたいかです。明治~昭和を生きた大投資家の本多静六は、現在の価値で100億円の資産を築きながら大学教授の職を全うし、日比谷公園の設計など後世に残る仕事を成し遂げました。
再度言いますが、お金は目的ではなく手段です。手段が増えれば達成できる目的も増えます。
私の仕事は、人生の手段であるお金を増やすお手伝いをすることです。そして、目的を見つけるのはあなた自身を置いて他にいません。
プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
プレゼント③『YouTubeプレゼン資料』
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目的が分からないのですが、どうすればいいのでしょうか?
ご自身を見つめ直すしかありませんが、私は自分のやりたいこと・やりたくないことを紙に書き出して整理しています。何より、動き出してみることが大切です。