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米連邦理事会(FRB)は大方の予想通り0.25%の利下げを決定し、株価の上昇は継続しています。日経平均株価は5月に記録した今年の高値に迫る水準です。
上昇を牽引しているのは、大型割安株の上昇です。例えば、伊藤忠商事(8001)が年初来高値を更新しています。
大型割安株のターンがやってきた!
この理由は、最近のお金の流れを見るとよくわかります。
FRBが政策金利を上昇基調から一転利下げに舵を切ったのが7月です。すると、お金はまず間違いのない成長株に流れ込みました。オリエンタルランド(4661)などがその例です。
しかし、これらの銘柄のPERは高すぎました。オリエンタルランドは80倍にものぼります。高すぎる水準に、上昇が頭打ちとなりました。
そこで市場が目をつけたのが、大型割安株です。景気後退は怖いけど、すでに割安感が強く、みんなが知っているような銘柄なら間違いないだろうと考えたのです。上記の伊藤忠商事のPERは今なお7倍にとどまります。
大型割安株のメリットはこういうところにあります。すなわち、すでに割安だから大きく下がることはなく、流れがやって来れば着実に上昇します。そこに配当もついてくれば、ゆっくり長期投資するにはうってつけの銘柄ということになるのです。
ゆっくり着実に資産を増やすには・・・
それでは、大型割安株(商社、銀行、リースなど)の上昇がこのまま続くのかと言うと、私はそんなに続かないと考えます。
これらの銘柄は結局「割安」という評価が定着しています。したがって、会社か社会によほど大きな変化がない限り、その評価を覆すことは難しいのです。
その意味で、今買っても得られるリターンは限定的だと考えます。
だからと言って、これらの銘柄への投資が悪いと言っているわけではありません。大切なのは、あなたがどう考え、どう動くかということです。
大型割安株に求められるのはあくまで安定感です。割安感が強いから下がりにくく、相場の流れによっては上がることもあります。つまり、ボックス圏での動きが続く可能性が高いということです。
このような銘柄で瞬時に大きなリターンをあげようとすると、大きな変化がない中で高値づかみになってしまう可能性が高いことはおわかりいただけるでしょう。
すなわち、買い時は今ではありません。誰も注目していない期間にコツコツと仕込んだ人がその恩恵を受けることができます。ドルコスト平均法の応用で、安い時に「だけ」買うことで、平均取得単価を少しでも下げることが重要なのです。
一方で、きれいなボックスを描くとも限らないので、タイミングを計って売買を繰り返してうまくいく保証はありません。株価の動きはあくまでランダムです。
そんな中でより確実な方法は、安い時にだけ買って、そのまま持ち続けることです。上昇相場になれば恩恵を受けることができますし、ゆっくりでも成長する銘柄を買っていれば長期的な株価上昇や増配が期待できます。
何より、大きく下がるリスクが小さい銘柄を安心して持ち続けられるメリットは、資産管理的にも精神的にも大きいのです。ゆっくり増やせば良いと考える人にとっては、これ以上のものはありません。覚えておいて損はないでしょう。
以下、参考記事を掲載いたします。
プレゼント①『株式市場の敗者になる前に読む本』
プレゼント②『企業分析による長期投資マスター講座』第一章
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