投資信託を買うより「マイ投資信託」を作ったほうが良い理由

資産運用の本質は、自分のニーズに合った「マイ投資信託」を作り上げる作業です。

若い人なら成長が見込める企業を中心としたポートフォリオにすべきでしょうし、もう定年を迎えていれば高配当株やリート中心にして年金の補填にあてることが主なニーズでしょう。

投資信託のデメリット

「成長株ファンド」「高配当株ファンド」などの投資信託はありますが、これらはいわゆるアクティブファンドであり、手数料がかなり高めに設定されています。手数料は、運用期間が長くなるほどマイナスに作用します。

また、投資信託は「買い時」を教えてくれません。個別銘柄なら、PERや経営状況など定量・定性面の評価を参考にできますが、投資信託に組み入れられた銘柄のすべてを分析することは現実的に困難です。

さらに悪いことに、日本の投資信託は数年の短い期間で運用を終了することが多いのです。これは、売ることだけに主眼を置いた証券会社・投資信託会社の負の側面です。本来、運用は長期的な視点ですべきなのに、日本の投資信託はその逆を行っているのです。

投資信託のもう一つのメリットは、分散投資できることです。確かに、多くの銘柄に分散しておけば、致命的な損失は避けられます。しかし、実際は10銘柄程度で十分な分散効果が得られると言われています。

10銘柄をピックアップし、安くなったときに少しずつ買う

すなわち、下手な投資信託を買うくらいなら、自分のニーズに合った10銘柄程度の銘柄を適切なタイミングで買い付けた方が良いというわけです。

例えば、高配当ファンドを作りたければ、配当利回りランキングの上位から配当の継続性がありそうなものをいくつか選ぶと良いでしょう。

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私はというと、事業の安定した成長が続く銘柄で、なおかつ割高ではないものを組み入れるようにしています。企業が成長してくれれば、銘柄を入れ替える必要すらないという考えです。

ここで大切なのは、ピックアップした銘柄をすぐに買わないということです。多くの人が買いたいタイミングは相場が割高になっている可能性が高いですし、そうでなくても長期投資なら少しでも安く買えた方が良いのは間違いありません。

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あなたが求める理想の投資信託はどのようなものでしょうか。それがイメージできれば、適切な銘柄を、安いときに少しずつ組み入れることでそれが実現できます。頭の体操に、ぜひ考えてみてください。

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執筆者

執筆者:栫井 駿介

栫井 駿介(かこい しゅんすけ)

つばめ投資顧問 代表
株式投資アドバイザー、証券アナリスト
ビジネス・ブレークスルー(株)「株式・資産形成実践講座」講師

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